風神秘抄 の商品レビュー
少年の笛の音と少女の舞が共鳴した時、特異で強大な力が生まれ天と地が揺るぐ程の宿命が動き始める…最初はあまり人間味が無かった草十郎だけどたくさんの人達や糸世、そして鳥彦王に出会い、いっぱい傷つき苦しんだからこそ逞しく成長する事ができて愛する人を取り戻せたんだろうな。鳥彦王が可愛くて...
少年の笛の音と少女の舞が共鳴した時、特異で強大な力が生まれ天と地が揺るぐ程の宿命が動き始める…最初はあまり人間味が無かった草十郎だけどたくさんの人達や糸世、そして鳥彦王に出会い、いっぱい傷つき苦しんだからこそ逞しく成長する事ができて愛する人を取り戻せたんだろうな。鳥彦王が可愛くてかっこいい!最後は切なさもあったけど、二度と言葉は交せなくてもきっと心は通じ合っていて、幸せそうな笛の音を温かく見守る彼の姿が目に浮かびます。勾玉シリーズを読んでから改めて読みたい。とても面白くて素敵な物語でした。
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〈勾玉三部作〉の流れを汲んだ四作目。 前から読もうと思ってて、ようやく読めた。 最初から最後まで草十郎目線で話が進んでいって、糸世目線がなかったのに驚いた。そこが少し残念。 荻原作品で我が儘なヒロインって珍しい気がする。 草十郎と鳥彦王のやり取りが阿高と藤太みたいで懐かしい...
〈勾玉三部作〉の流れを汲んだ四作目。 前から読もうと思ってて、ようやく読めた。 最初から最後まで草十郎目線で話が進んでいって、糸世目線がなかったのに驚いた。そこが少し残念。 荻原作品で我が儘なヒロインって珍しい気がする。 草十郎と鳥彦王のやり取りが阿高と藤太みたいで懐かしい。 鳥彦王は鳥彦の末裔。草十郎は阿高か藤太の子孫? 「薄紅天女」読んだのが随分前だから確かじゃないけど、武蔵がどうこうって出てくるし。 あとがきの“またこのつながりで物語を編んでみたい”という言葉に期待。
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荻原さんの話はいつも、読み始めて数行で すぐ世界に取り込まれてしまう感じがする。 うーん、この長大な話をどうまとめたらいいのか。 笛を吹く少年・草十郎と、舞を舞う少女・糸世。 笛と舞が合わさった時、運命を変える力が生まれる。 その力で自分の寿命を延ばそうとする後白河上皇。 後...
荻原さんの話はいつも、読み始めて数行で すぐ世界に取り込まれてしまう感じがする。 うーん、この長大な話をどうまとめたらいいのか。 笛を吹く少年・草十郎と、舞を舞う少女・糸世。 笛と舞が合わさった時、運命を変える力が生まれる。 その力で自分の寿命を延ばそうとする後白河上皇。 後半は消えた糸世を取り戻すために 草十郎が笛と場所とを追い求める話。 それから、カラスの鳥彦王。 草十郎と会話することができて、いつも助けてくれる。 鳥彦王がすごく良かったー。
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図書館借用。この人は現代より古典やらせた方がいいなと思った。勾玉シリーズやRDGも読んでると要所にキーワードが出てくるので面白い。ずっといとよだと思ってたら、最後の方のふりがなでいとせだと気づいた。恋愛物としてではなく、鳥彦王との友情物として読むと面白い。
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RDGを読み終え、その後でずっと以前に購入してまだ読んでいなかったこの本を読み始めた。いやぁ、入り込みました。久々に本の世界に入り込んでいく感覚を味わえた。RDGよりも、この感覚は強いかもしれない。これは素晴らしい小説だ。 登場人物は何となく、RDGの泉水子と深行を逆転させた...
RDGを読み終え、その後でずっと以前に購入してまだ読んでいなかったこの本を読み始めた。いやぁ、入り込みました。久々に本の世界に入り込んでいく感覚を味わえた。RDGよりも、この感覚は強いかもしれない。これは素晴らしい小説だ。 登場人物は何となく、RDGの泉水子と深行を逆転させたような感じだ。草十郎は泉水子のように自らの能力を知らない。糸世は深行のようにある程度は知っており、草十郎を導く存在だが、二人で一つの能力を発揮できる。だが、RDGよりも恋物語的な要素が多くあって、なかなかこれが良い。 後半はほとんど「黄泉くだり」の様相を呈する。ちょうどオルフェウスの神話のようである。冥界までは行かないが、その間際にまでは行き、そして糸世を取り戻す。それが最後の最後にやっと出て来るので、正直ひやひやした。果たして糸世は帰ってこれるのだろうかと心配になったほどだ。 いやはや、良い作品だった。多くの賞を受賞したようだが、それも当然だろう。
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荻原規子ファンだけど、どうしてもこれだけは駄目だった。 主人公がヒロインに依存しすぎ…最初から最後までヒロインの事ばっかで終わった気がする。
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鳥彦王って…あの鳥彦の末裔かな? 草十郎と鳥彦王のコンビが、RDGの深行と和宮くんのコンビみたいで、ずいぶん分厚い本だったけど、かなり入り込んで一気に読んでしまった。 草十郎に一途な鳥彦王がかわいい#^_^# ラストの展開はちょっと寂しかったけど、ふたりの絆は本物だというのを本を...
鳥彦王って…あの鳥彦の末裔かな? 草十郎と鳥彦王のコンビが、RDGの深行と和宮くんのコンビみたいで、ずいぶん分厚い本だったけど、かなり入り込んで一気に読んでしまった。 草十郎に一途な鳥彦王がかわいい#^_^# ラストの展開はちょっと寂しかったけど、ふたりの絆は本物だというのを本を通してずっと見て来た読者なので、これはこれで本当のハッピーエンドだと思う。
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これまで以上に史実に絡んでて人はたくさん死ぬし、 舞台としてはうーん……という感じですが主人公カップルのぎこちない恋は凄く好きだなーと思う作品でした。 会話の感じは薄紅に似てるかなーと思うのは只あたしが両方好きなだけですが。 人を好きになる、ということを知らない2人が最初は仲悪く...
これまで以上に史実に絡んでて人はたくさん死ぬし、 舞台としてはうーん……という感じですが主人公カップルのぎこちない恋は凄く好きだなーと思う作品でした。 会話の感じは薄紅に似てるかなーと思うのは只あたしが両方好きなだけですが。 人を好きになる、ということを知らない2人が最初は仲悪くって それゆえに自覚してからはまっすぐ相手へとその気持ちが伸びていくのが…好きだなぁと。 鈍感で、迷いながらも彼女のために何かしたくて、 好きなコを「俺の!」って云っちゃうような草十郎と 自分の気持ちに振り回されっぱなしで、いつも必死で、 でもでも目に見えてかわいくなっていく糸世。(いじらしい) あたしのストライクゾーンど真ん中。 引き裂かれてる時間が長いっていうのも物語的にときめくかもしれない。 早く再開させてあげてーって必死で続きを読みたくなるから(笑) ハッピーエンドを想定しつつもサブタイトル(章題?)に焦ったりして。 鳥彦王も本当かわいくって…空色では「脇役」という感が否めなかったけど (一生方恋、だし)今回は糸世を食うような勢いでおっきな存在感があります。 草十郎を人として好き、だから力になるし側にいる、 っていう鳥彦(王)らしさが主人公と同姓だからこそ見ててかわいいし、 イイポジションだなって思えるというか……感想って難しい。 再び勾玉シリーズ読み返したくなりました。薄紅…!!
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鎌倉に行く前に図書館で借りた本だったけど、これがたまたま源氏に関わるお話だったのでタイミングがよかった。とても面白く読めた。 主人公の草十郎は武士でありながら、笛に親しみ鳥と言葉を交わすこともできる。つまり、腕は立つし、イケメンだし、不思議な力も持っているんだけど、不器用でひたむきなところが好感がもてる。恵まれた才能がちっとも鼻につかない。鳥彦王とのかけあいも面白かった。 糸世ちゃんはとにかくかわいかった。ちょっとツンデレの気がありますね。日満や、幸徳も好きだった。キャラがみんなよかった。 実在の人物で一番濃かったのはなんといっても後白河でした。荻原さんたら、おBLの匂いを吐き気がしない程度に匂わせるのがホント好きねぇ。 義平もすごく魅力的だったのに、すぐ死んじゃって残念。 荻原さんの作品は、語彙が豊かなのに少しも難解ではなく、すっと頭に入ってくる。そして、すごく綺麗な日本語だ。 若い人に向けた小説って、若い人が使うちょっと崩れた言葉を安易に選びがちだけど、そういう言葉はすぐに古くなる。大人になってから読み返したとき、その魅力は薄れてしまう。一生大事にしていける物語は、きっと一生古びない言葉で書かれているものなのだと思う。 この後、草十郎はどうなったのだろう。頼朝の旗揚げに参加したのかな。荻原さんのあとがきからは、草十郎=足立四郎遠元? のような感じを受けるけど、足立遠元の息子に足立遠光というのがいたみたいだから、こっちが草十郎なのかな。 ……などなど、いろいろ想像してみるのも楽しい。
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久しぶりに荻原規子のファンタジーの世界に入った。 登録したのはハードカバーだが、実際読んだのは新書版で、ちょっと小さめの2冊。 糸世と草十郎がこの先また出会うのかというよりも、鳥彦王との会話ができなくなったことの方が哀しく思えた。 草十郎と鳥彦王の会話、楽しかったのに。 あ、そういえば糸世が神隠しに遭ってた異世界は現代かな? 診療や入院があるというなら。未来に行ってたということだろうか。 鳥彦王、好きだな。また古代を描いてほしい。今はRDGで、一応現代の学園ものだけど。
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