バッテリー(4) の商品レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
バッテリー4作目。 表紙の絵の通り、豪の章だなぁと思って読んでいたが、海音寺も、吉貞も、俊二もいい。 吉貞と俊二、3作目まではキャラかぶりだなぁ、書き分けれてる?キャラ出し過ぎて限界?なんて思ってたけど。 なんのなんの、俊二のキャラの底が見えてきて、吉貞とは全然違う根っこの人物だ。 随分前に、読んだことがあるけど、おおかた忘れてきて2度目に読んでいる。 けど飽きることなく、楽しませてくれます。 巧のランニングから始まり、巧のランニングで物語が終わる。日課のランニングに出かける巧の心情が始まりと終わりで180度違う。 その構成も、なんとも素敵でした。
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あさのあつこさんの周りの中学生はこんなに大人っぽかったんか。高校生くらいの意識と経験があるようだ。中学一年生なんて、ついさっきまで小学生だったじゃんという感覚があるから、彼らの言動の熟成さ加減にお見事!と思ってしまう。 青波もいい味、欠かせない。彼は妖精か! 「空を仰いで」も...
あさのあつこさんの周りの中学生はこんなに大人っぽかったんか。高校生くらいの意識と経験があるようだ。中学一年生なんて、ついさっきまで小学生だったじゃんという感覚があるから、彼らの言動の熟成さ加減にお見事!と思ってしまう。 青波もいい味、欠かせない。彼は妖精か! 「空を仰いで」もいいね。じーさんの現役時代も見てみたい。
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なんか雰囲気が随分変わりましたね。結構笑える場面がたくさん出てきて、これまでのストイックな雰囲気が柔らかくなりました。 かなりの長期にわたって書き継がれた作品だと、以前の後書きにあったので、?から?の間に相当な機関があったのではないかと思いましたが、そうでもないようです。何か理...
なんか雰囲気が随分変わりましたね。結構笑える場面がたくさん出てきて、これまでのストイックな雰囲気が柔らかくなりました。 かなりの長期にわたって書き継がれた作品だと、以前の後書きにあったので、?から?の間に相当な機関があったのではないかと思いましたが、そうでもないようです。何か理由はあるのでしょうが。。。 ただ、やや分裂気味なところはあります。思い切り協調性が無くてストイックな巧だったのですが、友達との妙に軽いやり取りがでてきたり、協調性の塊みたいだった豪がストイックになってしまったり。全体の雰囲気としては良いのですが、ある意味この小説の特徴だったところが崩れて来たような気もします。 さて、今後はどう続いて行くのでしょうか。
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巧の成長がよくわかる反面、今度は豪が気になる 大人だと思っていた子供ほど、子供だったりするのかもね でも実は、誰より気になるのは青波だったりして! (2010.3.4)
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もう、こんなことになっているとは… (笑) まあ… 若いうちはいろんな経験をしなくちゃね。 真っすぐで固いものが二つ寄り添っていると、片方が曲がった時、もう片方も曲がるか折れるかしてしまうんですね。 そこで、吉貞くんのような柔軟な人間が生きてくる。 巧が突き放しても突き放し...
もう、こんなことになっているとは… (笑) まあ… 若いうちはいろんな経験をしなくちゃね。 真っすぐで固いものが二つ寄り添っていると、片方が曲がった時、もう片方も曲がるか折れるかしてしまうんですね。 そこで、吉貞くんのような柔軟な人間が生きてくる。 巧が突き放しても突き放しても、しなやかに曲がって跳ね返してしまう。 調子が狂った天才は、ほんの少し変化を見せる。 今回、横手の選手が、巧に惚れ込んで、「愛しいい姫さん」なんていうところが面白かったですね。 さて次回、彼らがどんな成長をするのか楽しみです。
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20160905 毎回同じだが、こうなっては最後まで一気に読みたい。多少、漫才的な話のところが合わないが全体の、リズムを、合わせるためには必要なのか。
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久しぶりのこのシリーズ。 前巻を読んでから既に2ヶ月以上経っているのに驚きますが、ページを開けばすぐにこの世界にのめり込める。 4巻は、触れてはいけない空気を孕んだ、緊迫した物語の始まりでした。 待ちに待った横手との試合での、まさかの出来事。 ネタバレを避けて感想を言うのが難し...
久しぶりのこのシリーズ。 前巻を読んでから既に2ヶ月以上経っているのに驚きますが、ページを開けばすぐにこの世界にのめり込める。 4巻は、触れてはいけない空気を孕んだ、緊迫した物語の始まりでした。 待ちに待った横手との試合での、まさかの出来事。 ネタバレを避けて感想を言うのが難しいところですが、スポーツの試合、もちろん何があっても不思議じゃない。とはいえ、残念なような、誰が悪いというものではないからこそ消化しきれないもやもや感が残る試合でした。 思えば、野球のバッテリーというのは随分不思議な関係ですね。 テニスや卓球のようにダブルスで組むスポーツもあるけれど、チームの中において、あんな風に1対1で真正面から向き合う関係は珍しいんじゃないでしょうか。 確かに仲間ではあるのだけど、同時に相手と闘っているようでもあり、深い信頼関係が必要でいながらライバルのような、何とも不思議な関係です。 ましてスポーツ。 言葉で感覚や感触を伝える力が十分にない中で、1人きりでやる競技でない以上、とても難しい思いをしそう。 そもそも、説明することが、言葉で伝えることが可能なものなのかすら私にはわからないです。言葉にしないからこそ伝わるようなものも、確かにあるような気がしているのですが、それは錯覚なんだろうか。 豪と巧を見ていると、不器用さにハラハラしつつ、それでもどうか二人の関係が切れないで、この先も更なる高みを目指して欲しいと願わずにいられません。 それにしても、横手にもまた個性豊かな人物がいますね。 瑞垣の屈折した感じがすごく気になります。 器用な子だからきっと、自分で自分と折り合いをつけて今まできたんだろうけど、その結果がちょっと素直じゃない、妙に軽い形となって表れてきたんだろうけれど、再びの試合でどんな風に変わるのか、門脇と合わせて気になる存在です。 文庫の最後を締めくくるのは、「空を仰いで」という書き下ろし。何か尊いものを見たような、胸がぎゅっと締め付けられる想いです。 縁って、きっとあるんだろうなと思わせてくれる、最高の1編でした。
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「お前が言わんとあかんのじゃ。ばーか。何も言わんと、こんなとこにぼけっと座って、空見ててどうする。おれが、おまえの母ちゃんだったら泣くよ。うちの息子は、だいじな友達ひとり、迎えにいけない情けない子だって泣くよ。ほんまに、ボール投げることより他のこと、なんにもできないわけ?それで、...
「お前が言わんとあかんのじゃ。ばーか。何も言わんと、こんなとこにぼけっと座って、空見ててどうする。おれが、おまえの母ちゃんだったら泣くよ。うちの息子は、だいじな友達ひとり、迎えにいけない情けない子だって泣くよ。ほんまに、ボール投げることより他のこと、なんにもできないわけ?それで、いいわけ?」 ー吉貞伸弘
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巧たちの所属する新田東中学野球部と、門脇を擁する横手中との練習試合が開催されます。巧と豪のバッテリーは名門校相手に健闘しますが、門脇の悪友で横手の5番打者を務める瑞垣俊二に揺さぶりをかけられ、敗退します。 試合後、巧と豪の間に生まれた亀裂は修復できず、監督のオトムライはバッテリ...
巧たちの所属する新田東中学野球部と、門脇を擁する横手中との練習試合が開催されます。巧と豪のバッテリーは名門校相手に健闘しますが、門脇の悪友で横手の5番打者を務める瑞垣俊二に揺さぶりをかけられ、敗退します。 試合後、巧と豪の間に生まれた亀裂は修復できず、監督のオトムライはバッテリーの解消を命じます。ところがその後、勝負が中途半端に終わったことに消化不良を感じる門脇は、巧たちのもとを訪れ、再試合を申し入れます。 豪が第1巻の快活さを失って、あまり楽しめませんでした。その一方で、お調子者のチームメイト・吉貞信弘が、ストーリーの重苦しさを救っています。 なお、巻末には、3歳の頃の巧と祖父の井岡洋三の姿を描いた短編「空を仰いで」が収録されています。
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こちらが恥ずかしくなるくらい青春をしている。 巧も豪も不器用で、不器用なんだけど、その不器用さが眩しい。 吉貞や野々村、門脇や瑞垣。 周りを囲むキャラクター達もいきいきしてる。 そこに空気清浄機の如く空気を変える青波。 新田東と横手の再戦。 楽しみだな~。
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