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文明崩壊(上) の商品レビュー

3.9

52件のお客様レビュー

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2012/01/14
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

文明の発展には、人間の能力差ではなく自然環境が決定的な要因であった、と論じてピュリツァー賞を受賞した『銃・病原菌・鉄』の続きともいうべき本。サブタイトルの通り、滅亡と存続の命運を分けたものは何か、がテーマです。 上巻はマヤやイースター島、アメリカ先住民といった「突然の」終焉を迎えた文明の滅亡の理由を解き明かしていき、下巻で現代の文明が迎えつつあるかもしれない終焉をどのように避けるべきか、避けうるのか・・・という深刻なテーマに移行。つまりは森林破壊を主とする環境破壊が人類にとってどれだけ重大なことなのか、という話なのでした。 ・・・考古学的な興味から読み始めたものが、突然の(と見えた)環境問題に展開してちょっと驚く。そして、意外なことに、月並みですが、環境問題が自分の問題として重大なのだ、ということを突然意識させられてしまうあたり、良くできてます。でも、冷静でありながら、決して絶望していない著者の語り口がまた良い感じ。 ついでに、うまく森林破壊を食い止め、資源の利用を管理して滅亡を免れた文明の例として徳川時代の日本が登場しつつ、自国の森林を保護しつつ熱帯雨林を破壊している最大の国として現代の日本が登場するあたりもエポックメイキング。個人的には『銃・病原菌・鉄』の方が衝撃的ではありましたが、お勧めです。ま、何せ長いのがなんですが、つまみ読みでも。

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2011/08/14

イースター島社会の崩壊、現代社会との共通性 森林破壊が異常なほど激しく進行、人口の90パーセントが減少 先祖伝来のモアイ像が島民自身の手で倒された、 ロシア・ルーマニアのスターリン・チャウシェスクの像 宇宙から孤立した地球のメタファー、原発事故、核戦争を想起させる 環境問題と...

イースター島社会の崩壊、現代社会との共通性 森林破壊が異常なほど激しく進行、人口の90パーセントが減少 先祖伝来のモアイ像が島民自身の手で倒された、 ロシア・ルーマニアのスターリン・チャウシェスクの像 宇宙から孤立した地球のメタファー、原発事故、核戦争を想起させる 環境問題と人口問題が戦争と内乱の増加につながった。 貧しい国からの不法移民が、裕福な国という名の超満員の救命ボートに押し寄せる    ノルウエー領グリーンランド 450年の歴史、カルザス農場の最期の光景

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2011/03/27
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

【文明崩壊8つの要因】を幾つかの文明を例に書き綴られています。 現在の地球が抱える様々な問題と、例として挙げられている文明崩壊に至るプロセスが重なって見えます。栄華を誇った文明が、環境の変化に気づくことなく徐々に衰退していくプロセス。そして、最後のきっかけを作った要因。 「現代文明が今後も限りなく発展し続けていく事が当たり前」という認識が揺らぐ本作品。 下巻でどの様な理論を展開されるのか楽しみです。 また、 「文明の最後の一人が、何を思い海を眺めたのか。」 「最後の一本残った木を切った時、何を思い切ったのか。」 など、答えは永遠に出ないけれど、凄く情緒的な描写が幾つかあったのが印象的でした。

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2011/03/05

環境破壊が進むアメリカのモンタナから、イースター、アサナジ、マヤ、グリーンランド…森林を失い貿易が途絶え戦乱に沈む文明。ナウシカ原作の大海嘯後、戦乱で崩壊したエフタルもきっと…。下巻はさらに恐そう。超身近な中豪日の話らすい。

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2011/02/20

幾度と無く世界各地で文明が生まれては廃れていったが、環境、人種、言語など様々な観点や過去の歴史から考察がされてあり、分かりやすいです。知らないことが多く、前作に引き続き楽しめた。

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2011/01/23

私のブログへ http://pub.ne.jp/TakeTatsu/?entry_id=2349852

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2010/09/22

勝間フレーム32にて紹介、繁栄が滅亡につながるという図式がある、滅亡を防ぐ方法を5つの要因から提起、環境被害、気候変動、近隣の敵対集団、友好的な取引相手、環境問題に対する社会の対応

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2010/08/27

文明の崩壊は、やっぱり環境破壊が原因でした。 イースター島、マヤ文明、グリーンランドなど、文明繁栄の背後には、その文明を崩壊させる環境の変化が大きな要因となっていました。 現代文明も過去の文明崩壊と同様の道を辿っており、今後環境の変化が世界的な規模で影響を及ぼすことが考えられま...

文明の崩壊は、やっぱり環境破壊が原因でした。 イースター島、マヤ文明、グリーンランドなど、文明繁栄の背後には、その文明を崩壊させる環境の変化が大きな要因となっていました。 現代文明も過去の文明崩壊と同様の道を辿っており、今後環境の変化が世界的な規模で影響を及ぼすことが考えられます。過去の事例や現在進行中の事象を併せ、今何をすべきかを考察した本です。

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2010/04/15

「銃・病原菌・鉄」のダイヤモンド博士の続著。 人類の歴史では、栄華の限りを尽くしていた文明が、ある時点を境に突然崩壊してしまう。ということが、何度か起こっている。 『モアイ像』で有名なイースター島や、南米のマヤ文明など。 今となっては人も住まぬ廃墟になっているが、かつてはそこ...

「銃・病原菌・鉄」のダイヤモンド博士の続著。 人類の歴史では、栄華の限りを尽くしていた文明が、ある時点を境に突然崩壊してしまう。ということが、何度か起こっている。 『モアイ像』で有名なイースター島や、南米のマヤ文明など。 今となっては人も住まぬ廃墟になっているが、かつてはそこに、 世界でも最先端の文明が存在していたのだ。 筆者は、世界各地のそうした事象に対して、様々な要因を考察している。 『文明の崩壊』というと、まず思い浮かぶのは、『戦争』だろう。 異なる国々や文明が戦争をし、その過程で破壊と略奪が行われて 一つの文明が滅びゆく姿は、悲惨ではあるにせよ、容易に想像がつく。 しかし、この本では、そうしたことばかりが原因ではないということを 教えてくれる。 なんと、戦争もないのに、住民自らが作り出した原因によって 滅びた文明が歴史上沢山あるのだ。 そもそもそれだけの文明を築くことの出来た人々が、 そのような自滅的行動を取るほど愚かだったのだろうかという疑問が当然沸くが、 その多くは、つまるところ、無意識のうちに自然環境を 劇的に変化させたことに起因している。 緑に被われた楽園だったはずの場所も、無計画に木を切り続ければ、 一本残らず無くなってしまう。 気が無くなる頃には、草も無くなり、 そこに生息していたはずの動物も絶滅し、 そうなると当然食べるものも無くなり… イースター島の崩壊はそうやって訪れたという。 他にも実に緻密な検証が行われているのだけれど、 つまるところ、自然環境を馬鹿にしていると、 取り返しのつかないことになるということのようだ。 昔から、この手の危機を叫ぶ声に対しては、 『そんなことはない。そのうちそれなりの画期的新技術が開発されて…』 という楽観論にすがりたくなる。 しかし、こと、『資源の消費』という視点で考えたとき、 今の世の中は、かつてのどの時代よりも、激しい消費をしていることは間違いない。 例えば石油。昔から、『あと50~60年でなくなる』と言われていたらしいが、 本当に無くなったら、どうするのだろうか。 高度な技術も、石油がなければ、殆どは何も出来なくなる。 あまり深刻に考えても始まらないが、たまにはこういう本を読んで、 そういうことに関する認識を持っておくというのも大切なんじゃないかと思った。

Posted byブクログ

2010/04/04

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