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行動分析学入門 の商品レビュー

3.6

95件のお客様レビュー

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2024/05/22

既読類書の参考文献一覧から行動分析学についてもう少し深堀してみようかと読んでみた。 入門書としては少し難しめだが既に2冊ほど読んだからそれほど苦にはならなかった。 一つ一つの言葉を噛み砕いて説明されているし、疑問を解決されるような順に書かれているので、読みやすかった。 第1章 ...

既読類書の参考文献一覧から行動分析学についてもう少し深堀してみようかと読んでみた。 入門書としては少し難しめだが既に2冊ほど読んだからそれほど苦にはならなかった。 一つ一つの言葉を噛み砕いて説明されているし、疑問を解決されるような順に書かれているので、読みやすかった。 第1章 P.11 行動分析学 behavior analysis は、1930年代に米国の心理学者B・F・スキナーによって創始された心理学の一体系。 P.14 人間や人間以外の動物の行動には、それをさせる原因があり、行動分析学はその原因を解明し、行動に関する法則を見出そうとする学問である。 ★行動とは死人にはできない活動のことである。 P.44 行動随伴性:行動の原因を分析する枠組みで、行動とその直後の状況の変化との関係をさす 行動分析学の対象:  「レスポンデント行動」行動の原因は行動の「前」に発生、  「オペラント行動」行動の原因は行動の「後」にある 第2章 P.46 強化:行動の直後の状況の変化によって、行動の回数が増えること。 P.47 好子(こうし):行動の直後に出現した場合に、行動が強化される刺激や出来事。 P.56 弱化:行動の直後の状況の変化によって、行動の回数が減ること。 P.53 嫌子(けんし):行動の直後に消失さた場合に、行動が強化される刺激や出来事。 P.52 出現:変化の方向が『ない』→『ある』 P.52 消失:変化の方向が『ある』→『ない』 P.47 好子出現の強化:行動の直後に好子が出現すると、その行動は繰り返される。 P.53 嫌子消失の強化:行動の直後に嫌子が消失すると、その行動は繰り返される。 P.57 嫌子出現の弱化:行動の直後に嫌子が出現すると、その行動は将来しなくなる。 P.61 好子消失の弱化:行動の直後に好子が消失すると、その行動は将来しなくなる。   P.64 消去と復帰  行動しても何も起こらなければ、いずれ行動しなくなる:「消去」  弱化随伴性がなくなると行動は元に戻って増えてしまう:「復帰」 P.74 「般化」…刺激や条件が違っても同じ行動をする⇔「弁別」  第3章 P.80 なぜやらないのかという問題には、必ず知識や情報の不足が絡んでいるわけではない。 P.83 指示を出せば相手はその通りにすると考えるのは、ある意味では幻想である。 p.107 好子を使う場合は、毎回の行動に好子が出現しなくても行動は維持されやすい。  嫌子によって行動を制御するには、嫌子を頻繁に与え続けなければならない。嫌子出現の弱化はコストがかかる。好子消失の方がベター。    ★有能なリーダーはフィードバックを細かく入れる。具体的な指示を出す。 【シェイピング】即時強化:目標達成後すぐ褒める。目標は徐々に引き上げる。挫折した時は直前の目標を再度練習する。 【チェイニング】行動手順を鎖のように繋げる。最初は教え、後に実践させる。徐々に実践を増やす。 第4章 スキナーの哲学:フランシスコ・ベーコン、エルンスト・マッハ、ジョン・B・ワトソンの影響。実験を通して行動の原因を分析。 消去抵抗:消去しているのにもかかわらず、行動をなおも続けること。(ex. エサは出てこないのにキーつつきをやめない) バースト:消去直後に行動が一時的にエスカレートすること(ex. 自販機のジュースが出ない→もう一度押す、強く押す、叩く、蹴飛ばす) 部分強化:行動が100%強化される連続強化と、まったく強化されない消去の中間部分。 第5章 話者の言語行動を強化するのは他者(聞き手)だが両者は共通の言語共同体に属していなければならない。

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2024/01/01

◾️Good◾️ ジュディス・コマキの有能なリーダーの指示タイミングの研究や、デイビッド・ロンバートの指示方法の違いによる遂行率の研究など、行動分析学で頻繁に引用されている先行研究が、例文とともに分かりやすく掲載されていた。 ◾️More◾️ レスポンデント行動、オペラント行動...

◾️Good◾️ ジュディス・コマキの有能なリーダーの指示タイミングの研究や、デイビッド・ロンバートの指示方法の違いによる遂行率の研究など、行動分析学で頻繁に引用されている先行研究が、例文とともに分かりやすく掲載されていた。 ◾️More◾️ レスポンデント行動、オペラント行動、シェイピング、は運動学習やコーチングでも出てくる説明だった。 ◾️New◾️ 「チェイニング」は初めて聞いた手法だったので、業務で早速試してみたい。 【チェイニング】 多くのプロセスを経て完遂される行動は、プロセスの1つ1つを書き出してみる課題分析作業を行い、プロセスを順序正しく遂行できるようにする。 ⑴⑵⑶⑷⑸のプロセスがある場合、⑸をまずやってみてもらう。⑸が出来るようになったら⑷⑸をやってみてもらう。というように、最後の締めだけは自分で実行し、達成感を味わわせるのが大事である。

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2022/07/12

行動分析学ってとても興味深い。何らかの指導をおこなう人は知っておいて決して損はない知識だと思います。とても面白かったです。

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2022/03/01

著者Twitter:https://twitter.com/BOBO_705 「はじめて行動分析学にふれる一般の読者のために書」いた「行動分析学はもちろん、心理学にもなじみのない読者のための、本当の意味での入門書」(「あとがき」より)

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2021/11/09

行動分析学、初めて聞いたけど読んでみるとどうやら心理学がかなり関与してるみたい。 また、他の学問と違って限られた概念(強化、弱化、好子、嫌子、消去、復帰、強化スケジュールなど)で行動全般を説明しようとするってのが個人的に面白いと思った。 正直まだ理解しきれてないからもう一回読みた...

行動分析学、初めて聞いたけど読んでみるとどうやら心理学がかなり関与してるみたい。 また、他の学問と違って限られた概念(強化、弱化、好子、嫌子、消去、復帰、強化スケジュールなど)で行動全般を説明しようとするってのが個人的に面白いと思った。 正直まだ理解しきれてないからもう一回読みたい。

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2021/10/17

意志が弱いとか性格とかじゃなく、行動の原因を分析し、行動の直後の状況の変化との関係を科学する、行動随伴性によって行動を見る考え方。 行動の直後に好子が発生するとその行動は強化される。 でも実生活にどう活用しようかな〜というとこまでは見つけられず...。

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2021/06/19
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

入門よりも少し難しめ しかし、一つ一つの言葉を噛み砕いて説明されているし、順番が疑問を解決されるような形でされているので、読みやすい また実験や方法論まで触れられており、興味深かった 行動の原因を分析するために、好子、嫌子などを使う フィードバックをよくする上司の部下は仕事が早い 目標達成するにはちょっとずつの目標が必要 随伴性を意識することで、何かを止めることや何かを始めることができる、例えばタバコをなぜ吸い続けてしまうのかを考え、吸う前と後のことを考える 反応がないことで、人は行動しなくなる、例えばナースステーションにきでた人が反応されなるなると来なくなる

Posted byブクログ

2021/03/12

面白半分で購入しましたが、いかんせん素人には難しかったのか、それとも遊び半分で読んだのがいけなかったのか、あまり面白いと感じませんでした。 良い結果が出たから行動は繰り返され、悪い結果が出たから行動は消失する、くらいしか読み取れませんでした。

Posted byブクログ

2020/12/22

行動を改善するためには操作できる変数を原因として考える必要がある。 人はやり方が分かればやる気になるとは限らない。行動を強化できる行動随伴性は何かを考えると、行動の前後で変化が起きている。落ち着きがないから歩きまわるのではなく、嫌なことがあるから落ち着かないのかもしれない。 また...

行動を改善するためには操作できる変数を原因として考える必要がある。 人はやり方が分かればやる気になるとは限らない。行動を強化できる行動随伴性は何かを考えると、行動の前後で変化が起きている。落ち着きがないから歩きまわるのではなく、嫌なことがあるから落ち着かないのかもしれない。 また、言語は言語行動である。聞き手の聞き方によって話しての行動を強化することができる。教育の場面でいかに聞き方が大切かがわかるだろう。 次の人のための補充するといった行動は社会が教えなければ習得することはできない。この側面からも教育の意味が再認識できたと考える。

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2020/12/07

 先にこれを読めばよかったな…とも思ったのだが,具体例の出ている『使える行動分析学』を読んでいたから読みやすかったのかもしれないと思い直して,たぶん,どっちでもいいと思う。  学問としての歴史が書いてあったり,行動分析学の初歩的な部分をしっかり説明してくれているので,これからこの...

 先にこれを読めばよかったな…とも思ったのだが,具体例の出ている『使える行動分析学』を読んでいたから読みやすかったのかもしれないと思い直して,たぶん,どっちでもいいと思う。  学問としての歴史が書いてあったり,行動分析学の初歩的な部分をしっかり説明してくれているので,これからこの分野を囓ってみようという人にはピッタリだと思う。  あとがきを一部転載する。行動を分析することの中身がよく分かる文章だ。  目の前にお菓子がある。なぜ食べるのか。食べたかったからだ,と。あるいは,好きなお菓子を目の前にして,食べないで我慢するという人もいる。なぜか。痩せようと思うからだ。  行動分析学という心理学は,それでは納得しない。食べたいという欲求や,痩せようという意志が生まれる,さらなる原因を考える必要があるからだ。欲求や意志のような心は,行動を生みだす原因ではなく,それ自体が、原因を求められるべき研究対象なのである。さらにいえば,心は,目に見える行動と同じ原理で制御される「行動」なのである。(本書p.185)  どうです,読みたくなりませんか?  この行動分析学は,とくに障害児教育の世界でとても力を発揮しているようです。 だらしないから…,根気がないから,我慢できないから…,どうせ生まれつき…と思っている方,それは考え違いです。

Posted byブクログ