まだ遠い光 の商品レビュー
「現実と紙一重の差の、もうひとつの世界」を舞台に、家族(のあり方)に対するテロ行為が衝撃的に描かれる。この世界でそれを行ったらただの暴力。しかし、「家族とは」、「愛とは」等、あまりにも基本的すぎて現代人が思考停止になってしまうテーマを読者の喉元に突きつけるために、あえて著者は「家...
「現実と紙一重の差の、もうひとつの世界」を舞台に、家族(のあり方)に対するテロ行為が衝撃的に描かれる。この世界でそれを行ったらただの暴力。しかし、「家族とは」、「愛とは」等、あまりにも基本的すぎて現代人が思考停止になってしまうテーマを読者の喉元に突きつけるために、あえて著者は「家族狩り」を選んだのかもしれない...。メッセージ性の強い社会派小説というジャンルはあまり得意ではない自分だが、この作品には強く心を揺さぶられた。 で、愛とは「(それでも...)関わり合おうとする気持ち(を持つこと)」ということなのかな。
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正直なところ、 解決には至りませんよね。 愛とは。家族とは。 普遍的なテーマであり、 それぞれの考え方の違いもあり、 一概にこうだと片付けることができるとは、 思ってはなかったんですが。 自分の家族、自分自身のことも、 満足に考えられていないのに、 社会だの経済だのなんてものま...
正直なところ、 解決には至りませんよね。 愛とは。家族とは。 普遍的なテーマであり、 それぞれの考え方の違いもあり、 一概にこうだと片付けることができるとは、 思ってはなかったんですが。 自分の家族、自分自身のことも、 満足に考えられていないのに、 社会だの経済だのなんてものまで絡めて考えるなんてことは、 到底無理です。 でも、家族というもののあり方、 人としてのあり方、 それを自分なりに考えてみることはできるように思います。 しかし、 どんどんどん底を、 ラストスパートで一気にプラスの方へ持っていた感じが、 しなくもないんですが。 でも、そうでもしてくれないと、 あまりに悲惨すぎて救われない。。。 このテンションでこのボリュームを読破するのはは、 かなり性根のいる作業でしたが、 おもしろかったです。 ☆☆☆★ ホシ3.5つ
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浚介は游子の病室を訪れた。二つの心は、次第に寄り添ってゆく。山賀と大野は、哀しみを抱えた家の扉を叩く。ふたりの耳は、ただひとつの言葉を求めている。冬島母子をめぐり争い続けてきた、馬見原と油井。彼らの互いへの憎しみは、いま臨界点を迎えている―。悲劇によって結ばれた人びとは、奔流のな...
浚介は游子の病室を訪れた。二つの心は、次第に寄り添ってゆく。山賀と大野は、哀しみを抱えた家の扉を叩く。ふたりの耳は、ただひとつの言葉を求めている。冬島母子をめぐり争い続けてきた、馬見原と油井。彼らの互いへの憎しみは、いま臨界点を迎えている―。悲劇によって結ばれた人びとは、奔流のなかで、自らの生に目覚めてゆく。永遠に語り継がれる傑作、第五部=完結篇。
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オリジナルより文庫本の方が圧倒的に良いです。 わたしももっと色んなことを知りたい。もっと色んなことを考えたい。
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一気に読んでしまいましたが、これほどの名作にまた出会えるかは疑問です;; あとがきもお薦めです。 次は『永遠の仔』を読もうと思います。
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01-03 Apr 2009 結末,悲惨じゃなくて本当によかった。 この人はひどい話を描く人じゃなくて深い部分からあぶり出したくていろいろ描いてきたんだなあと思う。
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読みきったぞーーーーって感じ。 まぁさいごはいろいろ巡り巡った。 もし読むならひとりの人になりきって読んだらいいかもしれない。 子供や家族、罪の償い方や責任の取り方ってこれもひとりひとり違いがあるのであって、どれが正しいとかいえないと思うし。 でも殺すとかそういうのは理解不能だけ...
読みきったぞーーーーって感じ。 まぁさいごはいろいろ巡り巡った。 もし読むならひとりの人になりきって読んだらいいかもしれない。 子供や家族、罪の償い方や責任の取り方ってこれもひとりひとり違いがあるのであって、どれが正しいとかいえないと思うし。 でも殺すとかそういうのは理解不能だけど。 なかなか読み応えがあって深い小説でした。
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第1部 『幻世の祈り』 第2部 『遭難者の夢』 第3部 『贈られた手』 第4部 『巡礼者たち』 第5部 『まだ遠い光』
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いやーすごい物語だった。作者の気持ちが伝わってくる。いや誰もが心のどこかで抱えているもどかしい想いなのかもしれない。社会に対して、家族や友達に対してかもしれない。少なからず世の中の色んなしがらみに嫌気がさしている人はいるはず。 自分もそんな一人で、この物語にのめり込んでしま...
いやーすごい物語だった。作者の気持ちが伝わってくる。いや誰もが心のどこかで抱えているもどかしい想いなのかもしれない。社会に対して、家族や友達に対してかもしれない。少なからず世の中の色んなしがらみに嫌気がさしている人はいるはず。 自分もそんな一人で、この物語にのめり込んでしまった。しかし、そんな世の中でも、きっと希望があるんだと・・・ とても考えさせられた。 是非一読を
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5部作の最終巻。 ここまで読んできて、最後はすべてが解決し、「良かった、良かった」で終わるのが常套手段だろうけど、この思いテーマではおそらくそうならないだろうなと思いながら読み進めた。 案の定、読後にすっきり感はない。 おそらく「家族」の問題は、それぞれの家族が課題として持ち続け...
5部作の最終巻。 ここまで読んできて、最後はすべてが解決し、「良かった、良かった」で終わるのが常套手段だろうけど、この思いテーマではおそらくそうならないだろうなと思いながら読み進めた。 案の定、読後にすっきり感はない。 おそらく「家族」の問題は、それぞれの家族が課題として持ち続けていくものなのだろう。 全5冊、まさに一気読みという感じで読んだ。 それほどまでに惹きつけられたのは、これが決して他人事ではなかったからなのだろう。 多かれ少なかれ、どんな家族であっても家族の問題は抱えているのだと思う。 それが表面化しているかしていないかの違いはあっても… 決して特別な家族にだけ起こる問題ではないと思う。 それと同時に、社会で考えていく問題なのではないだろうかと思う。 重いテーマではある。 でも、多くの人に読んでもらいたい作品だった。
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