アーモンド入りチョコレートのワルツ の商品レビュー
森 絵都の短編集。3つの物語はシューマンの『子供は眠る』、サティの「アーモンド入りチョコレートのワルツ」からの表題作、バッハの「ゴールドベルク変奏曲」がモチーフとなる『彼女のアリア』と、ピアノ曲のタイトルで綴られたものとなっています。 どれも10代の中学生が主人公。 キラキラし...
森 絵都の短編集。3つの物語はシューマンの『子供は眠る』、サティの「アーモンド入りチョコレートのワルツ」からの表題作、バッハの「ゴールドベルク変奏曲」がモチーフとなる『彼女のアリア』と、ピアノ曲のタイトルで綴られたものとなっています。 どれも10代の中学生が主人公。 キラキラした年代がもてあます、身体の成長に心が追いついていかないような不安定な思春期の心を残酷なほど丁寧に汲み取る著者の描写力。 子供同士の不条理な世界や、子供の目から見た大人の不可解な世界が鮮やかに伝わってきます。 どの話も、主人公のあやうい心理をはらはらしながら追っていくうちに、読者に自分の中学校時代を思い起こさせて、息ぐるしいほど痛々しい気持ちにさせますが、最後にはきちんと明るさと救いを持ってくるところに、著者の優しい目線が感じられます。 特に、一番現実的な話だった『子供は眠る』は、まるで小さなミステリーのようで、予測できない話の展開に息を詰めながら読みました。 めまぐるしく変わりゆく10代の輝きと悩みをリアルに切り取りながらも、あくまでファンタジックにまとめている作風が魅力的で、大人でも十分読み甲斐のある一冊でした。
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ピアノ曲にまつわる3つのお話です。 「子供は眠る」「彼女のアリア」「アーモンド入りチョコレートのワルツ」の3編 ごくふつうの中学生の男の子や女の子が主人公です。 変わっていく世界に戸惑いを見せる中学生の主人公たち。 森さんの文体がそうなのか、悲しいことなのに、どこかあたた...
ピアノ曲にまつわる3つのお話です。 「子供は眠る」「彼女のアリア」「アーモンド入りチョコレートのワルツ」の3編 ごくふつうの中学生の男の子や女の子が主人公です。 変わっていく世界に戸惑いを見せる中学生の主人公たち。 森さんの文体がそうなのか、悲しいことなのに、どこかあたたかい気持ちにさせてくれます。 3編とも好きですが、一番好きなのは最初の「子供は眠る」です。
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こどもでも大人でもない彼等がすごく可愛くて微笑ましくて、 すごく好きです。 http://feelingbooks.blog56.fc2.com/blog-entry-417.html
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淀みなく世界に入り込ませる文章に心地よさを覚えます。 短編が三編入っていますが、 子供にもお薦めできる一冊です。 ボクも小六の息子に、夏休みの読書感想文用として 最初の一編を読ませました。
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ピアノの名曲にのせて贈る、三つの短編集。 シューマン<子供の情景>をバックミュージックに、少年たちの夏の思い出を描いた「子供は眠る」。 みんなのリーダー章は、古めいた言葉で言えば「ガキ大将」。 4人の従兄弟たちは、裕福で大人びた章に、少なからず尊敬の念を抱いていた。大きく成長し、...
ピアノの名曲にのせて贈る、三つの短編集。 シューマン<子供の情景>をバックミュージックに、少年たちの夏の思い出を描いた「子供は眠る」。 みんなのリーダー章は、古めいた言葉で言えば「ガキ大将」。 4人の従兄弟たちは、裕福で大人びた章に、少なからず尊敬の念を抱いていた。大きく成長し、それぞれに秀でた能力を開花させつつある4人は、次第に章の横暴な態度に不快感を露わにしていき… 大人に近づく少年たちの心の内側を、繊細にかつリアルに捉えた本作。かつての少年時代をフラッシュバックさせてくれる。 バッハ<ゴルドベルグ変奏曲>をバックミュージックに、不眠症の少年と虚言癖の少女の淡い恋を描いた「彼女のアリア」。似た境遇の人間は、お互いを心のより所にしがちだ。些細で、そして思いやりも兼ねた嘘から始まる出会いとすれ違い… 思春期の恋愛感情を、心の病気という普遍的なテーマを通して描いた良作。 そして最後に、サティ<童話音楽の献立表>をバックミュージックに、不思議な世界観を持つピアノ教室での物語を描いた表題作「アーモンド入りチョコレートのワルツ」。 どれもほんの少しありそうで、実際はなかなか体験出来ない物語。多感な思春期にしか感じ得ない感情を、現在の私にも共感させてくれるのは作者の実力か? 軽く読めるが濃密な一冊。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
中学生の少年、少女達を主人公にした短編三編。その少年達の行動は、どれも淡く輝いて、自分が当時できなかった事をしてみせてくれる。 特に、不眠症の少年と虚言癖の少女を描いた、二編目「彼女のアリア」では、悪く言えばありきたりの展開のはずなのに、ラストには、純粋な感動と主人公へエールが止まらなかった。甘酸っぱい!爽やか!
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アーモンド入りチョコレートのワルツはちょっと読んでて苦しかった。変化・選ぶということ・ほんとうに大切なものだけが残ったような。ハッピーエンド。
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タイトルがおいしそう&なんかオシャレと言う理由で買ったんですが、あっという間に読み終わっちゃいました。 私的には「彼女のアリア」が、かなり胸キュンでした!
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2010.12.24 (129) 「彼女のアリア」が最高に良かった。”ぼく”の身勝手さと純粋さが良かった。ハッピーエンドも好きだ。
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3つの短編が書かれています。 一番印象的だったのは、不眠症の女の子と主人公の男の子の話。 とにかく難しいことは考えず、読むのが楽しかったことを覚えています。 単純に登場人物に共感して、続きを読むことを楽しむ、児童書を書くのが本当にうまい作家さんだと思います。
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