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アーモンド入りチョコレートのワルツ の商品レビュー

3.9

428件のお客様レビュー

  1. 5つ

    98

  2. 4つ

    150

  3. 3つ

    126

  4. 2つ

    11

  5. 1つ

    2

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2013/03/04

この小説をほほ笑ましく思いながら読んでいる自分に、「大人になったんだな…」と、何とも言えない切なさを感じた。 今となってはもう味わうことのできない怒り、切なさ、甘酸っぱさ、寂しさなど、 思春期のまっすぐで正直な気持ちがクラシックに乗って踊るように描かれている。 「子どもは眠...

この小説をほほ笑ましく思いながら読んでいる自分に、「大人になったんだな…」と、何とも言えない切なさを感じた。 今となってはもう味わうことのできない怒り、切なさ、甘酸っぱさ、寂しさなど、 思春期のまっすぐで正直な気持ちがクラシックに乗って踊るように描かれている。 「子どもは眠る」が一番好き。

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2013/02/24
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音楽をテーマにした中学生が主人公の3つのショートストーリー 夏休みに別荘に行くいとこたち 不眠症のふたり ピアノ教室 角田光代さんのあとがき(解説)で、森さんは美しいものやことで満たされているわけではないこの世界を、そのままの形で受け入れてやっている、肯定してやっている、と。そうかもしれない。そして、骨太に優しい小説だ、と。 そこが好きなのかもしれないな^^

Posted byブクログ

2013/02/17
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

角田光代さんの解説がとてもいい。 と言うか、ここに書こうとしたことを全部書かれてしまった感じ(笑)。 だから、特に印象に残ったことをひとつ(これも角田さんが書いてるけど・・)。 3編ともストーリーの幕の引き方が印象的。 これといって、感動を煽るわけでも、悲しい結末を迎えるわけでも、はたまた、とんでもないどんでん返しがあるわけでもない。 どの主人公も非日常的なアバンチュールを過ごした後、またいつもの日常へさらさらと帰っていく。その部分の描写の潔さが心地いい。また、この程度の描写で留められているからこそ、実体験を思い出しながら、彼らに感情移入できるんだと思う。そういった意味で、3つとも、とてもリアリティがあった。この人の書く長編も読んでみたい。

Posted byブクログ

2013/02/03

クラシック音楽を題材にした短編集。それぞれの曲が物語の中で大きな役割をもっていて、クラシック好きにはたまらない。3編しかないのが残念で、もっともっと書いて欲しいと思いました。どれも主人公たちは中学生。あの時期のひりひり感が見事に表現されていました。いちばん気に入ったのは、表題作の...

クラシック音楽を題材にした短編集。それぞれの曲が物語の中で大きな役割をもっていて、クラシック好きにはたまらない。3編しかないのが残念で、もっともっと書いて欲しいと思いました。どれも主人公たちは中学生。あの時期のひりひり感が見事に表現されていました。いちばん気に入ったのは、表題作の『アーモンド入りチョコレートのワルツ』。この曲を私は知らなかったのですが、作品を読み終えてからYou Tubeで聴いてみて、なるほどなるほどと唸りました。

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2013/02/09

ピアノの曲を話に絡ませつつ、中学生の子供たちを主人公においた短編集。 どの短編も主人公たちの感情がとてもみずみずしい、というか何とも懐かしいな、と感じました。元々は児童文学みたいなのですが、児童文学を卒業した人にも心にじんわりと残る本だと思います。 『子どもは眠る』は毎年恒例...

ピアノの曲を話に絡ませつつ、中学生の子供たちを主人公においた短編集。 どの短編も主人公たちの感情がとてもみずみずしい、というか何とも懐かしいな、と感じました。元々は児童文学みたいなのですが、児童文学を卒業した人にも心にじんわりと残る本だと思います。 『子どもは眠る』は毎年恒例となっている少年たちの夏の別荘での様子を描いた話。 この話はラストが印象的。切ないんだけど主人公が最後に気づくある真実が温かい。 『彼女のアリア』は不眠症の少年が旧音楽室で出会った同じ不眠症を抱える女子との様子を描いた短編。 テーマも話の流れも大体わかるのにどうしてこんなに惹かれてしまうのか。それはやはり森絵都さんの表現の巧さでしょうか。自分もこんなつまらないプライドを持っていたなあ、と昔の自分を見つめているようでこっぱずかしくなりました(笑)今もそんなに変わっていないかもしれませんが。 表題作の『アーモンド入りチョコレートのワルツ』は友達といっしょにピアノ教室に通う女の子が主人公。そのピアノ教室に突然謎のフランス人が来るようになって……という話です。 ピアノ教室の先生も、このフランス人も、主人公の友達もとても魅力的。子供の頃に出会うこういう楽しくて個性的な大人って大人になってからそういう人に出会うより何倍も印象に残る気がします。そういう感情が読んでいてとても伝わってきました。それだけでなく楽しい時間はいつか終わっていく、というメッセージを決して悲嘆的にでなく、自然な流れのままに伝えてくれるのもとてもよかったです。 第20回路傍の石文学賞

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2013/01/27

3つのお話。 登場するのはみんな中学生くらい。 もっと早く読みたかったなあ それぞれピアノ曲がタイトルになっていて、全部聴いてみたくなります 私は『彼女のアリア』があったかくて好きです

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2013/01/13

この表紙に見とれて読んでみた。 何個か短編が詰まってたから、なんてレビューしたらいいのかわからないけど、読み始めるとサクサク読める、カラフルで人気の森絵都さんのホットストーリー。

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2013/01/09

暖かい、ホッとするお話でした。 でも、もちろんそれだけではなくて。 森絵都らしい、どこか不安定、というかシリアスな部分のあるお話。 全部のお話でピアノ曲が出てきて・・・というか、ピアノ曲を題材にしていて、音高に通ってピアノを専攻している私にはよけいに面白く感じた部分があったかも...

暖かい、ホッとするお話でした。 でも、もちろんそれだけではなくて。 森絵都らしい、どこか不安定、というかシリアスな部分のあるお話。 全部のお話でピアノ曲が出てきて・・・というか、ピアノ曲を題材にしていて、音高に通ってピアノを専攻している私にはよけいに面白く感じた部分があったかもしれません。私、サティー大好きだし♪w

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2013/01/05

なんとなく、ふわふわというか、現実味を帯びていないというか。批判しているわけではないんですが。恐らくいい意味で。 小学生、中学生の純粋さがきれいだなぁと思いました。緩急はありますが、全体的に穏やかに穏やかに話が進んでいく感じです。 こんな風に思うのは、それぞれの話の中にクラシ...

なんとなく、ふわふわというか、現実味を帯びていないというか。批判しているわけではないんですが。恐らくいい意味で。 小学生、中学生の純粋さがきれいだなぁと思いました。緩急はありますが、全体的に穏やかに穏やかに話が進んでいく感じです。 こんな風に思うのは、それぞれの話の中にクラシックの曲が絡んでくるからなのかもしれません。この作者の書き方からなのかもしれません。

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2012/12/08
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姪っ子の14歳のお誕生日プレゼントに選んだ本です。 クラシック音楽とともに綴られる中学生のこころの動きが とても懐かしくもあり、大切なものだと思い出させてくれました。 3つの短編集で、とても優しい文章は心を柔らかくしてくれます。 シューマンの「子供の情景」とともに語れる「子供は眠る」 中学生って子供でも大人でもない、なんとも言えない中途半端な時間でもあるけれど、それでもひとつひとつ階段を登っている。 今までとは違う時間が流れ始める瞬間を思い出しました。 バッハの「ゴルドベルグ変奏曲」とともに語られるのは「彼女のマリア」 空想好きの女の子と不眠症の男の子が古い音楽室で出逢い 心を通わせます。 私も中学生のころ、とっても空想が好きでした。 きっとそういう女の子って多いと思います。 甘酸っぱい初恋を思い出しました。 サティの「童話音楽の献立表」とともに語れるのは「アーモンド入りチョコレートのワルツ」 思春期の心の葛藤と大人の心の葛藤・・・ どのお話も、ちょっと目がしらが熱くなって心がほっとします。 主人公たちと同じ年頃の人たちにも、そして今は大人な人たちにも 読んでほしいな・・・ 素敵な時間が過ごせると思うから・・・

Posted byブクログ