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アーモンド入りチョコレートのワルツ の商品レビュー

3.9

428件のお客様レビュー

  1. 5つ

    98

  2. 4つ

    150

  3. 3つ

    126

  4. 2つ

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  5. 1つ

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2019/04/22
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

収録作品 子供は眠る/彼女のアリア/アーモンド入りチョコレートのワルツ 題名がまず、素敵。 全ての作品にクラシックの曲が出てくる。 一番気になったのは『子供は眠る』の中に出てくるシューマンの“子供の情景”という小曲集。 色んな情景を彩るメロディーが詰まっているようで興味が湧いた。 聴いてみると、やっぱり面白い。 ピアノの音が好き…全然詳しくはないけれど、聴いているとやっぱりうっとりしちゃう。 音楽が出てくる小説はついつい音も併せて作品を楽しみたくなる。 『子供は眠る』 何だかすごくリアルな子供たちだけのやりとりの描写。 子供ながらに考えたひと夏、小さな世界の中での処世法。 ラスト、鼻がつんとしてしまう感覚。 『彼女のアリア』 少年と少女の恋の物語? 嘘つきなお姫様と不眠症の王子様。 全然そうじゃないんだけれど、ちょっとファンタジーみたい。 かわいいお話だなぁと…私が大人になったから? 『アーモンド入りチョコレートのワルツ』 サティのおじさんの言葉がすごくいい。 サティのおじさんが言うからまたいい。 そして、それを真っ直ぐに受け止めることができる少女たちもいいなと思った。 まだまだ読めていないけれど、森絵都さんの作品が持つ空気が好き。 こつこつ、読もう。

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2019/04/20

子どもと大人のあわいのような年頃の作品3つ。 語り手は、普通の子という分類でくくられてしまうような3人かも知れないけど、だからこその作品。 表題作は、彼女の目線でなかったら、全く違う物語になっていたかも。自分の感性・感覚に素直に生き、世の中の枠を半分踏み外しているような、きら...

子どもと大人のあわいのような年頃の作品3つ。 語り手は、普通の子という分類でくくられてしまうような3人かも知れないけど、だからこその作品。 表題作は、彼女の目線でなかったら、全く違う物語になっていたかも。自分の感性・感覚に素直に生き、世の中の枠を半分踏み外しているような、きらきらした魅力と、毎日を着実に生きていくことのせめぎあいをゆったりとした美しいリズムで描いているように感じました。 夢物語のように見えながら、世の中の不条理も冷静に描かれているとこもあるかも知れません。

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2019/03/03

数年前に読んだときは、あまり良いとは思えなかったけど、今回は、この空気感に魅了されました。余韻が消えない。

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2018/10/21

森さんらしいと思う。ただ、短編、中編で、主人公が中学生のというところで入りきれなかったかな。もう少し森さんの文章を楽しみたかったんだけど集中できなかった。気が向いたら、良さそうな表題作を再読しようと思います。

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2018/10/18

あれ、森絵都って、これがはじめてかも? わたしのなかでは、高学年向け児童書の人というイメージです。 三篇のお話。 自分の立ち位置を自覚始めた頃の、あの感覚を思い出しました。

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2018/10/08

19:森作品、私すごく好きかもしれません……今更ですが。人生におけるちょっとした苦味と、その苦味を否定しない大らかさと、苦味の先にある深みのようなものが感じられて。酸いも甘いも含め、人生や人そのものを肯定する作品。若い頃読んでいたら反発していたかもしれないけど、今なら登場人物たち...

19:森作品、私すごく好きかもしれません……今更ですが。人生におけるちょっとした苦味と、その苦味を否定しない大らかさと、苦味の先にある深みのようなものが感じられて。酸いも甘いも含め、人生や人そのものを肯定する作品。若い頃読んでいたら反発していたかもしれないけど、今なら登場人物たちの年代のことを、とても懐かしく思えます。

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2018/08/15

10分休みに友人とトイレの個室に隠れて食べたおやつの匂いや、誰にも秘密で交換し合った詩の拙さ、思わずあの子を陥れてしまった苦い気持ちなんかを思い出して学生の頃私にもそんな思い出があったことに気づいた。 森絵都さんはクラスで目立たない私や学生たちや大人たちみんなに「あなたが主役」...

10分休みに友人とトイレの個室に隠れて食べたおやつの匂いや、誰にも秘密で交換し合った詩の拙さ、思わずあの子を陥れてしまった苦い気持ちなんかを思い出して学生の頃私にもそんな思い出があったことに気づいた。 森絵都さんはクラスで目立たない私や学生たちや大人たちみんなに「あなたが主役」と教えてくれる数少ない作家だと思う。 学生時代の私を支えてくれ、大人になった今の私にも力をくれ、そしてまた年を重ねたとき今度は手を差しのべる勇気をくれる物語になるだろう。

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2018/05/04
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※このレビューにはネタバレを含みます

ギャラを戴いている都合、作者を誉めなければならない解説者の辛さが偲ばれて泣けます。角田光代さん、お疲れ様 森絵都さん貴方が悪いのでは有りません。アラ古希の私が、この文庫を手に取ったこの私が、悪いのです。 「さっきな ちょっと おとなげなかったよ」と中学生に言わせる絵都さんが好き・・・・?

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2018/03/25
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

音楽と三つの短編集。 どの作品も、曲を聴きながら読みたくなるような 聴かないで脳内で再生していたいような とても音楽的な作品。 少年たちの夏の物語 不眠少年と虚言少女の淡い物語 サティおじさんと音楽教室の物語 どの作品にもその子たちを温かく見守る目がある。 それはかつての自分の姿でもあるし 期待と希望でもある。

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2018/02/15

古本屋で、題名と表紙に惹かれて購入。 中学生の3つの短編集。初めての作者さんだったけどとても優しい文体でじんわりほっこり素敵な物語だった。 特に3話目の表題作、アーモンド入りチョコレートのワルツが心に残った。 エリック・サティのワルツ、聴いてみたくなった。

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