サウスバウンド の商品レビュー
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小学生の男の子が主人公。破天荒な父に振り回される家族と少年の成長(そういうジャンルをビルドゥングスロマンということを不勉強で知らなかった。少年の成長物という意味らしい。)こんなお父さんがいたらいやだなーと思いつつ、楽しんで読んだ。沖縄に移り住んでからの家族の様子、村の人々との生活が良い感じ。
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☆☆$$前から気になっていたが、面白かった。$$著者は以外な捻りは無いが、キャラの立たせ方が良いのが$$特徴だと思う。$$当本も親父が存在感と普通の息子の対比が面白い。$$爽やかなエンディングであった。
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働かない父は、昔 革命の闘士だった。 都会から南の島まで、家族は困難を乗り越えていく。 舞台が都会から後半は南の島へ移っていくが、いつでもクールに立ち回る母親が素敵だ。ラストの神話に被せた下りも印象深い。
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長かったぁ。 疲れたぁ。 でも、面白かった。 学生闘争なるものも、革命家とか、活動家とかも、さっぱり分からない。 “右”とか“左”とかですら、よく分からない。 そんな人間が読むにはちと難しいところが多々あったので。子供たちが主人公で、彼らの目というフィルターを通して描かれていた分、置いていかれること無く物語を楽しめたのだろう。 しかし………「オリンピックの身代金」と続けて読んだから感じるだけなのだろうか………奥田さんは、“この手の思想”に賛同または共感していた時期が以前あったりして?と思ってしまった(笑)。単純(笑)。 “学生闘争”とは一体何だったのか?ちょっと勉強してみようかな………とか思ってみた。 ★4つ。8ポイント。 2012.08.28.了。
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無政府主義の父親を持つ家族の物語。八重山での生活が全てのしがらみから開放する。国家に頼っては本当の自由は得られない。
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上原一郎。変わり者で偏固。周囲は無視あるいは忌避。突出したキャラが強烈に屹立。息子の二郎は常に翻弄され災厄に振り回される。ぐうたらで厄介者としか言いようのない一郎。最果ての自然の楽園では思いもかけない新生面を披露する。現代社会の喧騒の中で埋もれてしまっていた正しさ、勇気、そしてア...
上原一郎。変わり者で偏固。周囲は無視あるいは忌避。突出したキャラが強烈に屹立。息子の二郎は常に翻弄され災厄に振り回される。ぐうたらで厄介者としか言いようのない一郎。最果ての自然の楽園では思いもかけない新生面を披露する。現代社会の喧騒の中で埋もれてしまっていた正しさ、勇気、そしてアイデンティティ。事なかれ主義に終始し、無批判な迎合を繰り返す己に激しい羞恥を禁じ得なかった。素敵な家族愛が清しい。家族皆この父一郎が大好きだったのだ。
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僕の父さんは元過激派とかいうやつで、いつも家にいて小説を書いている。学校なんか行く必要ないとか言うのだけれだけれど……。 __________ 南の島に家族で移住する話だから、それがメインかと思っていたら 前半は東京の下町での家族の暮らしぶりだった。 破天荒な父親と、それを支...
僕の父さんは元過激派とかいうやつで、いつも家にいて小説を書いている。学校なんか行く必要ないとか言うのだけれだけれど……。 __________ 南の島に家族で移住する話だから、それがメインかと思っていたら 前半は東京の下町での家族の暮らしぶりだった。 破天荒な父親と、それを支える心の広い母親と 姉と僕と妹と。 なんともはちゃめちゃで痛快だけど、 自分の身内だったら絶対いやだけど、 読んでいてすっきり面白い物語だった。 後半の南の島にいってからの結末はさらにはちゃめちゃだけど 「ああよかったなぁ」というエンディング。 この物語に相応しい。 いつか石垣島方面へ言ってみたいもんだ。
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元過激派活動家の父を持つ家族のお話。東京中野区から沖縄西表島に移住後、周囲の住民は過去の父を英雄視する中、周囲の住民に支えられる毎日。 そんな中、不動産デベロッパーから立ち退きを言い渡されるが、断固として屈しない父。良いか悪いかは別として自分の意見をもって信念を貫くことの大切さ...
元過激派活動家の父を持つ家族のお話。東京中野区から沖縄西表島に移住後、周囲の住民は過去の父を英雄視する中、周囲の住民に支えられる毎日。 そんな中、不動産デベロッパーから立ち退きを言い渡されるが、断固として屈しない父。良いか悪いかは別として自分の意見をもって信念を貫くことの大切さを感じる一冊でした☆
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【上巻】 ―――子供の世界で、大人は役に立たない――― 東京、中野。 中学生の不良に言いがかりをつけられて絡まれたり 優しかった先生が優しくなくなったり 元過激派の父親に振りまわされたり 母親は裕福な呉服屋の生まれだったり 裕福な親戚の前で恥をかかされたり 親友や、小さな恋と...
【上巻】 ―――子供の世界で、大人は役に立たない――― 東京、中野。 中学生の不良に言いがかりをつけられて絡まれたり 優しかった先生が優しくなくなったり 元過激派の父親に振りまわされたり 母親は裕福な呉服屋の生まれだったり 裕福な親戚の前で恥をかかされたり 親友や、小さな恋とお別れしたり 小学6年生の二郎が過ごす波乱含みの毎日。 風呂場で泣く母に気づくシーンがとてもよくわかった。 【下巻】 ―――アカハチは自由を愛しました――― 沖縄、西表島。 東京ではバラバラだった家族の絆が、強く強く結びつく。 胸の擦り切れるような気持ちも何回かしたけれど、南風のように清々しい読了感だった。 奥田英朗、小気味良し。
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最初はちょっと変わったおとうさんを持つ少年の成長物語だと思った。 不良中学生との対立 当たり前のように隣にいる友達 クラスメイトの女子 少年の成長に必要なものは全部あるように見えた。 両親の過去が明らかになりだして物語はだんだんステレオタイプな成長物語のレールから...
最初はちょっと変わったおとうさんを持つ少年の成長物語だと思った。 不良中学生との対立 当たり前のように隣にいる友達 クラスメイトの女子 少年の成長に必要なものは全部あるように見えた。 両親の過去が明らかになりだして物語はだんだんステレオタイプな成長物語のレールからはずれていく。 でもおとうさんとおかあさんを見てると、どのレールが正解かなんてわからない。 こんな考え方もあるんだなぁ。 自分の信念を貫き通すおとうさんは確かにかっこいい。 そのおとうさんを信じてついていくおかあさんも。 でも、子供の人生を左右することをどう思っているんだろう。 もう子供たちはふつうの人生を望めない。 そんな人生に価値はないとおかあさんは言ったけど、子供たちはそれを望んでいたかもしれないのに。 おとうさんとおかあさんがあまりにかっこよかったので、余計に複雑でした。
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