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永遠の仔(1) の商品レビュー

4

130件のお客様レビュー

  1. 5つ

    43

  2. 4つ

    43

  3. 3つ

    27

  4. 2つ

    7

  5. 1つ

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2012/09/17

読みました…発行当時。 出来は良いんですが。 衝撃的な過去を抱えた少年少女が大人になり… ドラマも見ましたが。 今さら読み返すのは辛いなあ… 記録のために、リストアップ。 ベストセラーと「このミステリーがすごい!」上位を振り返っております。

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2012/09/01

小気味よい暗さと不気味さが、とても好きです。 混沌とした世界に踏み込める一冊目。 これからの展開が楽しみ。

Posted byブクログ

2012/07/02

冒頭から、少年少女たちの思いつめた雰囲気が伝わってきた。 親から受けた愛情や暴力は、その子の一生を左右して、またそれが次の子供に受け継がれていくのですよね。 描写ではなんて極悪非道な親なんだとしか思えないけど、親の言い分もあるわけで、「普通の」人達も多少こういう側面はあるわけで、...

冒頭から、少年少女たちの思いつめた雰囲気が伝わってきた。 親から受けた愛情や暴力は、その子の一生を左右して、またそれが次の子供に受け継がれていくのですよね。 描写ではなんて極悪非道な親なんだとしか思えないけど、親の言い分もあるわけで、「普通の」人達も多少こういう側面はあるわけで、仕方ないというか逃れられない運命というか・・・ 自分が将来母親になる可能性があるのなら、覚悟しておきたい内容です。 この輪廻を断ち切ることができるのでしょうか。 (昨日読んだ『氷点』にも同じこと書いたな;)

Posted byブクログ

2012/04/27
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

自分に責任があるわけでもないのに精神的に病を負ってしまった子供たちが立ち上がったように見えながらも実は引きずっていて殺人事件その他に巻き込まれていく。 巻末に約10ページにわたり参考文献が載っている。 前に読んだ「家族狩り」も五巻の長編で、本著とともにかなり調べこんでおそらく取材も綿密に行っているだろうことが窺える。 題材的には決して楽しいものではないけれど、それより売れたからいいようなものの、これだけ苦労して(調査・執筆など)、もし売れなかったら、著者のショックは相当なものになったろうと、変なことが気になった。

Posted byブクログ

2012/02/09

物語の核心部分のネタばれは配慮しますが、一応ネタばれ注意です。 幼少期に虐待を受けた3人の少年少女、優希・生一郎・梁平。彼らは小児病棟で出会い、それぞれの虐待の秘密を共有し、さらに、ある事件をきっかけに特別な関係に至る。18年後、3人は運命の再開を果たすが、幼児虐待、幼児わ...

物語の核心部分のネタばれは配慮しますが、一応ネタばれ注意です。 幼少期に虐待を受けた3人の少年少女、優希・生一郎・梁平。彼らは小児病棟で出会い、それぞれの虐待の秘密を共有し、さらに、ある事件をきっかけに特別な関係に至る。18年後、3人は運命の再開を果たすが、幼児虐待、幼児わいせつ事件へと巻き込まれ、それぞれの呪縛と直面する。 過去の呪縛に囚われた3人は、それにどのような決着をつけるのか。 あらすじはこんな感じです。 物語構成は、過去(幼少期)編、現代(大人)編が交互に展開され、過去の傷と現代の事件の真相が徐々に明かされる形になっています。 個人的には、いままで読んだ天童作品の中で、もっとも救われないエンドを迎えた作品ではないかと思いますね。 以下ではレビューと称して、思ったことを書きなぐっていこうと思います。『』内は登場人物の台詞の引用です。 この物語は、あらすじからも分かる通り、親から子への虐待を大きなテーマとしています。 虐待を含め、家族間の問題は簡単に一般化できるものではありません。この物語が描く虐待というものが、虐待の実態のすべてを形容しているものではないということは自覚しなければいけませんが、私が、今まで持っていた虐待に対する認識を改めなければならないと感じました。 私たちは虐待に対してどのようなイメージを持っているだろうか。親が子を虐待したという類いのニュースは、しばしば目にするが、それに対してどのようなイメージを抱くだろうか。 『自分が、子どもを虐待する母親だなんて、ばかげている。自分は娘を愛している、誰よりも愛している。子どもを虐待する親のことは、テレビや雑誌で見た。人間以下だと思ってきた。自分はあんな連中と同じじゃない。』 メディアは「親が子に暴力をふるった」という事実しか伝えないし、伝えることができない。情報を受け取る私たちは虐待した親に罵詈雑言をぶつけ、最低な親という烙印を押す。 しかし、そのような家庭にも家族愛はあり、幸せな日々があったはずである。虐待が起こるのは、その家族が異常だからであるという世間の常識が、私たちを油断させ、もしくは、抑圧する。いわゆる普通の家庭であっても、虐待の現場になりかねないということである。また、しつけと虐待の線引きは微妙であるのに、その扱いは天と地の差なのである。 『ときどきこの世界って、親が大人とはかぎらないってことを、忘れるみたいね。子どものままでも、親になれるんだから。……子育ては競争じゃない……未熟な親を責めるのは、間接的に子どもを叩いてるのと同じかもしれないのに』 『親は親なりに苦労してるんだから、完全でなんてあり得ないんだから、たとえ気に入らないところがあったとしても、多少のことは許してあげなきゃ。……親だって懸命だったんだから、わからないことだってあったんだから、間違えたとしても、許してあげなきゃ。』 親は完璧であることを世間から要求されている。そして、間違いを犯すと、親失格の烙印を押されてしまう。私よりも年下で親になる人はたくさんいる。親になったからといって、いきなり聖人君主に生まれ変わるわけではない。そのような世間からの重圧に耐えながら、子を育てていくというのは大変なストレスになるに違いない。重さに耐えきれなくなったものを責めるのではなく、重さを分かち合っていくことが大切なんじゃないのか。 『おまえはたまたま生まれたの。……わたしなりに、可愛がって育てようとしたんだよ。おまえが出てくるまで、しぬかと思うほど痛かったんだから。やっぱり可愛くなるよ。……おまえの世話だけじゃなく、あの男やババアの世話まで押し付けられて、じゃあ、わたしの人生は何?わたしだって、親から可愛がられて育ったんだよ。……わたしだって、少しはおまえの幸せを考えてるんだよ。』 『ばか野郎。なんだって、親のせいにしやがって。子どもが普通じゃないって言われた親の気持ちがてめえにわかんのか……こっちだって生きてるんだよ。必死に生きてるなかで、子どもを産んだんだ……そうそう都合よくいかないことだってあるさ。』 すべての責任を、虐待をおこなった親(片親)にかぶせることが非情な場合も少なくないのだろう。 それでも、子どもには何の罪もない、虐待は絶対悪だ、と思う人もいるだろう。しかし、虐待した親を責めても、世の中から虐待が減ることはないのではないかということを、私は投げかけたい。 このレビューの印象だけだと『永遠の仔』は虐待した親を擁護する内容なのかと勘違いするかもしれませんが、決してそういうものばかりではありません。子の立場から、親を痛烈に批判する場面もあるので、そのあたりは下巻に。

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2011/12/30

幼児期に受けた虐待からある事件を起こした3人が再会を果たす。 過去と現在を交互に進め、二転三転する展開と心の葛藤を描く物語。 本作は5部作のうちの1部目。 運命の人のように再会した3人・・・。 心にどこか秘密を持った3人・・・。 そして17年前にある事件を引き起こした3人・...

幼児期に受けた虐待からある事件を起こした3人が再会を果たす。 過去と現在を交互に進め、二転三転する展開と心の葛藤を描く物語。 本作は5部作のうちの1部目。 運命の人のように再会した3人・・・。 心にどこか秘密を持った3人・・・。 そして17年前にある事件を引き起こした3人・・・。 現在の出会い(再会)と、過去の出会いを交互に進めていてテンポよく読めました。 17年ぶりの再会で自分たちが変わったかどうか疑問を持つ。 やはり変われないのかと失望し、葛藤する姿が胸にきます。 長編ですが人の心について深く考えさせられるオススメの作品です。

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2011/12/24

ベストセラーということ以外何も知らず。 職場に置いてあったので読んだ。 こういう話だったんですね。

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2011/12/23

力作。非虐待児だった方も、いいと言ってた。世の中の見方が変わった。他人の、見えない家庭の中では、想像を越えた色々なことが起こっている。。彼の気持ちも、少し感じられ、切なくなった。

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2011/12/14

熱烈なお勧めを受けてようやく読み始めました。なんでこんなに腰が重かったのかと言うと、「包帯くらぶ」があまり面白くなかったからなんだけれど。 で、読んでみたら、大変面白かったです。 メインキャラクターの3人は、親の虐待などの理由によって病院の施設に入院していた少年少女たち。子ども...

熱烈なお勧めを受けてようやく読み始めました。なんでこんなに腰が重かったのかと言うと、「包帯くらぶ」があまり面白くなかったからなんだけれど。 で、読んでみたら、大変面白かったです。 メインキャラクターの3人は、親の虐待などの理由によって病院の施設に入院していた少年少女たち。子ども時代の3人のこと、大人になった3人のこと、それぞれが交互に描かれていて、それぞれ何が起きたのかが少しずつしか見えない構成になっています。 テーマは虐待など家族関係を扱った重い物です。 親は子供を選べない。子供も親を選べない。 子育てって本当に怖いと思う。よくできるなと、思う。 1年間国語を教えるだけですごく怖い。この子にとって、この1年習う国語は私の国語なんだって思う。それでいいのかな、って思う。不安。私じゃない方が楽しくわかりやすく学べるんじゃないかっていう不安。 親の辛さも子供の辛さもアチコチに出てきて読むのがつらいのですが、ミステリらしく、よくわからない暈している部分(過去に何があったのかなど)が多くて、先が気になるのでどんどん読み進められます。 文書も読みやすいし。包帯くらぶは何だったんだ。

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2011/11/05

同じ施設にいた3人の少年少女が17年後再開し…といった作品。 この施設にいる際、何か事件が起こったみたいなのですが、1巻では全く語られませんでした(笑) 1巻はまだプロローグといった趣が強く、3人の現在の生活の様子を中心にそれぞれの過去と施設での3人の出会いを少し描いたところ...

同じ施設にいた3人の少年少女が17年後再開し…といった作品。 この施設にいる際、何か事件が起こったみたいなのですが、1巻では全く語られませんでした(笑) 1巻はまだプロローグといった趣が強く、3人の現在の生活の様子を中心にそれぞれの過去と施設での3人の出会いを少し描いたところで終ります。 しかし随所でこの話の重さをうかがわせる表現が見られます。三者三様で家族に対し何かしらの特別な強い思いがある様子。 これだけでは正直まだ良い作品かどうか分からないですが、思った以上に読みやすかったのでその点はよかったです。 第53回日本推理作家協会賞 2000年版このミステリーがすごい!1位

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