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村田エフェンディ滞土録 の商品レビュー

4.3

133件のお客様レビュー

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    63

  2. 4つ

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  3. 3つ

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2010/01/21

物語の構成が素晴らしく、後半は色んな感情でごちゃごちゃになり、でも、その感情をすべて取っておきたいような気分で、「西の魔女が死んだ」を読んだ時より、大きく衝撃を受けた。トルコの文化に触れるとさらに楽しめると思う。

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2009/11/22

村田に同調した私は、五感をめいっぱい解放してトルコに親しみ、国際色豊かな気のおけない同居人達を深く慕い、戦争に傷ついた。

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2009/11/15

電車の中で読んでておもわずぼろ泣き。 大好きな本ってほんと、こういうレビューに書くこと思いつかないね。

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2009/10/11

1899年、土耳古(トルコ)に留学した村田の手記という形。 歴史物というか前半はファンタジーといった方が良いのか…いい感じです。 スタンブールの下宿に集う国際的な顔ぶれの友人達に起こる出来事がどこか乾いた空気の中、最初は拾ってきた鸚鵡のエピソードなど、ゆったりしたタッチで描かれま...

1899年、土耳古(トルコ)に留学した村田の手記という形。 歴史物というか前半はファンタジーといった方が良いのか…いい感じです。 スタンブールの下宿に集う国際的な顔ぶれの友人達に起こる出来事がどこか乾いた空気の中、最初は拾ってきた鸚鵡のエピソードなど、ゆったりしたタッチで描かれます。 英国人のディクソン未亡人が営む下宿には、トルコ人の下男ムハンマド、美男のギリシャ人のディミィトリス、ドイツ人考古学者オットーなどが生活していました。 苦難の旅を続けて到着した日本人・木下を見舞い、お礼にと稲荷の札を貰って困惑する宗教心のない村田。さらにバザールで売っていたアヌビス像も預かります。すると怪異現象が。 下宿の礎石は正体もわからないほど古い遺跡を流用してあるらしく、そこの神々と争っている…? 終盤は時代からいって、革命や戦争へとつながり、厳しく切ない展開に。 帰国後に「家守奇譚」の家に転がり込むあたり、読んでいる読者には楽しい。 2002年から書かれ、平成16年発行。文庫本も出ました。

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2009/10/07

-私は人間だ。およそ人間に関わることで私に無縁なことは一つもない・・・・- 明治時代、土耳古に留学した村田と多国籍の留学生仲間との交流記。もちろんフィクションだけどね。話の長い英国人のディクソン夫人のティータイムにここぞとばかりに「It's enough」と叫ぶオウム...

-私は人間だ。およそ人間に関わることで私に無縁なことは一つもない・・・・- 明治時代、土耳古に留学した村田と多国籍の留学生仲間との交流記。もちろんフィクションだけどね。話の長い英国人のディクソン夫人のティータイムにここぞとばかりに「It's enough」と叫ぶオウム!の存在がいい味だしてる。ユーモアたっぷり軽やかに流れる物語。んが、油断すべからずっ!最後に村田が「国とは、一体何なのだろう、と思う。私は彼らに連なる者であり、彼らはまた、私に連なる者達であった。彼らは、全ての主義主張を越え、民族をも越え、なお、遥かに、かけがえのない友垣であった」と万感の思いを込めて告白する瞬間には、涙。

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2009/10/10

『家守綺譚』にちょろっと出てくる村田氏が主人公。 トルコに留学してる際の出来事が書かれています。 中でも一番好きなのが、日本のお稲荷さん(狐)とトルコの土着の神(雄牛)とエジプトのアヌビス神(犬)がなわばり争いをするところ。 神様達の争いなので、その影響は実害ではなく怪奇現象と...

『家守綺譚』にちょろっと出てくる村田氏が主人公。 トルコに留学してる際の出来事が書かれています。 中でも一番好きなのが、日本のお稲荷さん(狐)とトルコの土着の神(雄牛)とエジプトのアヌビス神(犬)がなわばり争いをするところ。 神様達の争いなので、その影響は実害ではなく怪奇現象として現れる。 ラップ音だけならカワイイもんだけど、勝手に失踪するし(笑。アヌビスの像が)

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2009/10/07

八百万の神々を奉る日本人の気質は失われていないと信じたいのだけど、 どうだろうか。 ネットを徘徊していると、ことさらに隣国をあげつらうような言葉に 出くわす。美しくない。 色々な国があって、色々な国の気質がある。それだけのことだと思うのだけど。 「私は人間だ。およそ人間に関わる...

八百万の神々を奉る日本人の気質は失われていないと信じたいのだけど、 どうだろうか。 ネットを徘徊していると、ことさらに隣国をあげつらうような言葉に 出くわす。美しくない。 色々な国があって、色々な国の気質がある。それだけのことだと思うのだけど。 「私は人間だ。およそ人間に関わることで私に無縁な事は一つもない」 そう思う人ばかりなら、人はもっと優しくいられるんじゃないだろうか。 ところで、作品の最後の方で高堂・綿貫コンビが。 『家守綺譚』とのリンクにこの作者の見ている混沌とした優しい世界にホッとする。

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2009/10/04

考古学の研究にトルコへ渡った村田氏のトルコ滞在記。 下宿先での宗派の違う同居人たちとの交友。 ちょっぴりミステリアスな異国の神との遭遇。 異文化との触れ合い。 考古学への情熱。 たんたんとした始まり、たんたんとした日常の中にある奥深い人の生。 全体的に優しさに溢れた物語。 ...

考古学の研究にトルコへ渡った村田氏のトルコ滞在記。 下宿先での宗派の違う同居人たちとの交友。 ちょっぴりミステリアスな異国の神との遭遇。 異文化との触れ合い。 考古学への情熱。 たんたんとした始まり、たんたんとした日常の中にある奥深い人の生。 全体的に優しさに溢れた物語。 オウムの絶妙な一言が要所要所に色を利かしてるのも読みどころ。 「私は人間だ。およそ人間に関わることで私に無縁な事は一つもない…」 中でも一見情の薄そうな友人ディミトリスの台詞が、村田の心にも読んでいるこちらもハッとさせられる物語のテーマとも言える。 ラストの展開に「ああ梨木さんだぁ。」と、帰郷したかのようにホッとさせられるとこも好き。

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2009/10/07

まず、国名の漢字が覚えられない…(涙) 100年前のトルコ滞在記。帰国するまでの間の話は、梨木節的な語りでした。 印象としては、「家守綺譚」に似た雰囲気が会ったような気がする。 2009.7.24〜8.3読了

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2009/10/04

09/05/11読了。 互いの宗教や文化は違いながらそこにあるあたたかなものは友や疑似ではあれ家族みたいで和やか。だったので私は途中までそういう和やかで緩やかな日常の話だと思っていたのだけれども。 ラストが悲しすぎる………!!!! 物に思いや思い出が残るならば、下宿先のあの遺跡か...

09/05/11読了。 互いの宗教や文化は違いながらそこにあるあたたかなものは友や疑似ではあれ家族みたいで和やか。だったので私は途中までそういう和やかで緩やかな日常の話だと思っていたのだけれども。 ラストが悲しすぎる………!!!! 物に思いや思い出が残るならば、下宿先のあの遺跡から掘り出されたらしい石や、オウムの止まり木にさえも彼らのそれが残ればいいなあ…。

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