アフターダーク の商品レビュー
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著者にしては珍しく「ぼく」「私」ではない三人称で書かれた物語。ただ一夜、7時間の間に起きた出来事。現実と、非現実(不可思議な空間)を行き来する浮遊感、ハッキリとは語られない謎……村上春樹の魅力満載。
abtm
2015/05/29【読了】村上春樹/アフターダーク こんなに意味がなさそうに見えて、難解なほどに意味がある小説もまぁないのではないかというくらい。 相変わらず村上さん天然(に見せかけた養殖なのかもしれない)どS…。全部回収しきれたのか謎だけど、なるほど面白かったです。 村上作...
2015/05/29【読了】村上春樹/アフターダーク こんなに意味がなさそうに見えて、難解なほどに意味がある小説もまぁないのではないかというくらい。 相変わらず村上さん天然(に見せかけた養殖なのかもしれない)どS…。全部回収しきれたのか謎だけど、なるほど面白かったです。 村上作品はなぜかあまり読んでいなくて、長編小説よりもエッセイや短編が好きなのですがこれは比較的読みやすかったかな。 とはいえ読みやすい分、ボーッとしてたら「…?!」ってなって終わってしまう可能性が高そう(笑)
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アフターダーク 単行本 – 2004/9/7 面白さがつかめなかった 2012年5月2日記述 村上春樹さんによる作品。 深夜にファミレスにいた少女。眠り続けている姉。 取り巻く周りの人たちとの交流を描いた作品。 正直なところミステリー小説でもないし、何か大きな事件が起こるわけでもない。 何だか難しい。 この作品の良さと言ったものがいまいちつかめなかった。 字面だけを追う読み方が問題であったのか・・ お姉さんは結局起きたのだろうか。 途中であったTV画面内の世界は何だったのか。 内面を描いただけの存在だったのだろうか。 白川はその後何もなかったのだろうか。 とある深夜から夜明けまでの一コマを描いた作品以上になってないと思う。
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【あらすじ】 心に闇を抱える姉妹、マリとエリ。ある深夜、マリはひとりファミレスに、エリは自室でずっと眠り続けている。ふたりのそれぞれの情景を読者が俯瞰するかのように描かれる。 マリは、その深夜に出会った人々との会話によって、姉との間の心の深淵に向き合うこととなる。 【感想】 それぞれの登場人物の同時刻の様子を俯瞰する描き方に、不思議な感覚を抱いた。まさに、「真夜中から空が白むまでのあいだ、ひっそりと深淵が口を開ける。」情景を見せられたような。自分の視点が何なのか終始考えながら読み進む感覚もおもしろかった。
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エリとマリという姉妹を中心に広げられる物語。 エリはマリを、マリはエリを、お互いの人生を羨ましいと思っているところが、印象に残った!誰しも羨ましいと思ってることでも、逆に羨ましいと思われているんだなぁと感じた! また、高橋とマリの今後に期待したい。 白川もどうなるのか、、気になる!! 24時以降、みんなが寝静まった夜から始まる物語はエモかった。
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それまでに読んでいた小説が面白くなかったので読むのを止めて、河合隼雄さんもおすすめしていたことだし、こちらを読もうと思ってびっくり。久しぶりの村上春樹だったけれど、文章が滑らかというか、まるで美しい音楽を聴いているかのように心に響くことに驚いた。彼は書きたい物語の世界をちゃんと知覚しながら書いていて、それを抽象度を上げ下げしながら巧みに言語化している。村上春樹の文章を読んでいると、今まで使ってこなかった脳の部分を使いながら、私もまた彼の世界を感じようとしていることを感じた。でもその作業に疲れることもなく、読者に与える情報の度合いがとてもバランスがとれているのだと思った。はぁ…美しい…。 この本を読む何冊か前に桐野夏生の『グロテスク』を読み終えていた(面白かった!)けれど、偶然こちらも2人姉妹の話で、美人とそうではない方の組み合わせだった。 『グロテスク』では、お互いがお互いを心理的に排除することによって生きようとしていて、それが破滅的に感じられたけれど、こちらはそれとは別の方向を歩もうとする話だったのだと思う。 外側の何かを排除することは、自分の一部を排除することと等しい。 高橋は、マリにそれを伝える役割を持っていて、彼のセリフにはそうしたメッセージが含まれていたように思った。マリは暗い夜の街で過ごすことによって、姉の心の暗闇に間接的に触れたかったのかもしれないと思った。それが彼女が自分を生きるうえでとても大切なことだから。 この物語は、何度読んでも違う視点で味わえそうな本だからまた読んでみたい。
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時計の針が深夜零時を指すほんの少し前、都会にあるファミレスで熱心に本を読んでいる女性がいた。フード付きパーカにブルージーンズという姿の彼女のもとに、ひとりの男性が近づいて声をかける。そして、同じ時刻、ある視線が、もう一人の若い女性をとらえる―。新しい小説世界に向かう、村上春樹の長...
時計の針が深夜零時を指すほんの少し前、都会にあるファミレスで熱心に本を読んでいる女性がいた。フード付きパーカにブルージーンズという姿の彼女のもとに、ひとりの男性が近づいて声をかける。そして、同じ時刻、ある視線が、もう一人の若い女性をとらえる―。新しい小説世界に向かう、村上春樹の長編。
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2020年10月13日(火)にブックオフ京阪京橋店で購入(210円)、同日読み始め、15日に読み終える。 11日に読んだ『図書館奇譚』に続き、村上春樹は2冊目。『図書館奇譚』のレビューはこちら。https://booklog.jp/users/morimotoseiichi/a...
2020年10月13日(火)にブックオフ京阪京橋店で購入(210円)、同日読み始め、15日に読み終える。 11日に読んだ『図書館奇譚』に続き、村上春樹は2冊目。『図書館奇譚』のレビューはこちら。https://booklog.jp/users/morimotoseiichi/archives/1/4103534303 ひとつひとつの文が短くてとても読みやすい。軽快なリズムで読み進められ、物語もテンポよく進んでいくのだが、あまり抑揚がなく単調なのは退屈でもある。 鬱陶しいぐらい細かくて具体的な情景描写は村上春樹の特徴だったと思うけど、レコードがなんだとかタバコの銘柄がなんだとか、ここに個性が出過ぎていて、好きな人はとことん好きになるけど、私のように趣味が合わない者にとっては読むのが苦痛になるのだなと実感。 独特の世界観がある種の読者を魅了するのだろうが、私にはその世界観を構成するもの、たとえば登場人物の台詞があまりに人工的で不自然に感じられ、物語の世界に入っていくことができなかった。 最初に登場する「ねえ、間違ってたらごめん。君は浅井エリの妹じゃない?」(9頁)という男の台詞から受け付けなかった。 浅井エリの部屋で「カメラは抜け目なく機械の裏側にまわり、テレビの電源プラグが抜かれていることを示す」(40頁)というていねいな設定があるけど、ほとんど家財道具が置かれていないテレビのある部屋で、しかも電源プラグが容易に抜き差しできるようなところではなくテレビの裏側にあるようなところで、電源プラグを抜いている人というのが私には想像しづらかった。 物語は幻想的で、何か明確なオチがあるわけでもなく、各登場人物について思わせぶりな背景を語らせるなどしておきながら、そのすべてにおいて中途半端なまま物語は終わる。そのこと自体がこの作品の本題と解釈することもできるのだが、個人的には好みの作風ではないなと。
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理解不能。 1日かけて読み通した、そのくらい読み進めるのが辛い作品。 エリは、テツヤとホテルで何かあったに違いない! ハワイに漂流した三人兄弟の神話が印象的
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