回転木馬のデッド・ヒート の商品レビュー
完成度が高い短編集、という感じがした。 ハンティング・ナイフの雰囲気が1番好きかも。 『レーダーホーゼン』は大学の授業で扱った。 レーダーホーゼンは半ズボンだから、当たり前だけど下半身を覆うものである。 教授曰く、新しいレーダーホーゼン=新しい女という解釈が妥当であるらしい。
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ハルキ氏の短編集で一番、好き・・というか身近にとらえられる。 と言えども、彼の洞察力のかけらもない私には、回転木馬の様にデッドヒートをする感覚はない。 ぼんやり文字を追って、五感のアンテナに澱が引っかかっていて・・時を経てリフレインされるようなニュアンスが好きっていうべきかな。...
ハルキ氏の短編集で一番、好き・・というか身近にとらえられる。 と言えども、彼の洞察力のかけらもない私には、回転木馬の様にデッドヒートをする感覚はない。 ぼんやり文字を追って、五感のアンテナに澱が引っかかっていて・・時を経てリフレインされるようなニュアンスが好きっていうべきかな。 ドビュッシーは若い頃も今も、そうそう好みではない。 しかし欧州のピアニストのいくばくか、彼の楽曲にほれ込んでいるという。イタリア・ベルガモの景色の叙情感が彼のイマジネーションを掻き立てたと聞いたことがあるが・・そんなこんながこの短編集を読んでいると脳の片隅にジュワッと浮上してきた。 亡き王女のためのパヴァーヌというあのメロディーが脳内に鳴り響く・・して、短編を読むと、一見脈絡な内容でイメージが繋がっていくのが不可思議 数回目の今回は「レーダーボーゼン」が良かったな。 妻が心を決めた一瞬、一見不可解なようで、そもそも人生は不可解なんだと納得させられた。 それと・・人は記憶を消し去ることはできない。消え去るのを待つしかない。妙に心に刺さる文だ。
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短編を読みたくて購入 都会生活の捻れみたいなものが描かれていて興味深かった。 冒頭の設定が上手く機能していて入り込みやすい
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村上春樹を初めて読んだけど思っていたより読みやすかった。 でも多分この本が実在の人間から聞いた話をほぼそのまま書いてあるからだろうな。 実際村上春樹の体験?の話はよくわからなかった笑 村上春樹自身もこれは小説ではなくスケッチと書いていて、起承転結の転や結が全然ないような話なんだ...
村上春樹を初めて読んだけど思っていたより読みやすかった。 でも多分この本が実在の人間から聞いた話をほぼそのまま書いてあるからだろうな。 実際村上春樹の体験?の話はよくわからなかった笑 村上春樹自身もこれは小説ではなくスケッチと書いていて、起承転結の転や結が全然ないような話なんだけどなぜか読めてしまう。伝え方がうまいんだろうな〜
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これまで読んだ村上春樹の短編の中では一番おもしろかった。どこまで本当のことを書いているのかわからないけど、建付けとしては、作者である村上が、実在の人間から聞いた本当の話を誰だから分からない程度に書き換えてまとめたものということになっている。 人間の掴めそうでつかめない心のニュルっ...
これまで読んだ村上春樹の短編の中では一番おもしろかった。どこまで本当のことを書いているのかわからないけど、建付けとしては、作者である村上が、実在の人間から聞いた本当の話を誰だから分からない程度に書き換えてまとめたものということになっている。 人間の掴めそうでつかめない心のニュルっとしたところを、つかめないのでそのまま文章にしましたという感じの短編集で、どの短編にもこの物語でしか感じられない「感じ」が詰まっていてとても好きだった。
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小説っぽさとそうでもなさの間の感じが面白かった 最後の話は退屈でなかなか読み進められなかった(笑)けどそれもいいと思う
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面白みというものは、我慢強さというフィルターをとおしてはじめて表出してくるものであろうと僕は考えているし、小説の文章というものの多くはそのような位相の上に成立している。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
読んでいるうちに忘れてしまって、レビューを見て思い出した。 この話全部本当の話なの? これほど不思議で奇妙な話を持っている人がいることにも驚くが、やはりそれを文章化して引き込ませる村上春樹がすごい。どの話もオチらしいオチはないし、びっくり!と言いたくなるような話もない。 だけど、現実の話だからしっかり現実味があって、でもどこか現実離れしている。特に「嘔吐1979」なんかそうだ。まず題名から気に入った。これを読むにあたって、主人公がなぜ嘔吐し続けたのか。電話の主は一体誰だったのか。を考えることは意味がない気がして、読んでいる時は考えなかった。 野球場が1番好きな話だ。人間の汚さと言うか自己中心的な部分が現れてて読んでいて楽しかった。映画化すると面白そう。全体的にどの話も流れがゆっくりで季節もわからなくて現実味がなかった。何度も言うが、これが現実に起こったとは考えられない。
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身の回りに全身を傾けて感じてみるというのは、きっとまだできない これからできるのかもわからないけど、1日のうち何分かはそういう時間があってもいいなって思う
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春樹くんにしては意味のわかる短編ばかり。 普通に面白くて一瞬で読めてしまう。 特に『プールサイド』や『ハンティング・ナイフ』など、凡人が書いたら小話にもならないような平々凡々な話を小説に昇格させているのは天才としか言いようがなく、自分には小説は書けないと読めば読むほど強く思う。
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