1,800円以上の注文で送料無料

ダンス・ダンス・ダンス(下) の商品レビュー

4.2

366件のお客様レビュー

  1. 5つ

    132

  2. 4つ

    127

  3. 3つ

    59

  4. 2つ

    4

  5. 1つ

    1

レビューを投稿

2023/06/02

読む手が止まらなかった。 極限的な登場人物との出会いと別れ、喪失感がこれでもかと描かれ「僕」の心がむき出しになっていく。 片腕の男やそのパートナー、唯一の友人など精神の振れ切った感が「僕」の冷静さを際立たせる。 暗闇と羊男、キキが流されて行く時間の儚さと、手にする事と失う事...

読む手が止まらなかった。 極限的な登場人物との出会いと別れ、喪失感がこれでもかと描かれ「僕」の心がむき出しになっていく。 片腕の男やそのパートナー、唯一の友人など精神の振れ切った感が「僕」の冷静さを際立たせる。 暗闇と羊男、キキが流されて行く時間の儚さと、手にする事と失う事が表裏一体であることを教えてくれているようだ。 誰もが自分のステップを刻み役割を全うしているのだと。 みんな孤独を抱えながら生きている。 無常な世界観を感じた。

Posted byブクログ

2023/05/26

上下巻合わせて(文庫)800頁を超える作品だが、そんなに止まることなく読み進めることができた。登場人物がとてもチャーミングな人ばっかりで面白かったし、個人的に良いなと思うフレーズも多かった。 鼠三部作より明るい印象を受けた。これはハワイが関係しているのかも。 色んなものを喪失し...

上下巻合わせて(文庫)800頁を超える作品だが、そんなに止まることなく読み進めることができた。登場人物がとてもチャーミングな人ばっかりで面白かったし、個人的に良いなと思うフレーズも多かった。 鼠三部作より明るい印象を受けた。これはハワイが関係しているのかも。 色んなものを喪失してく中で、ちゃんとステップを踏んで踊り続ける。きっとみんなもそうやって生きていかなくちゃいけないのかもしれない、そんなお話だと自分は受け取った。

Posted byブクログ

2023/05/16

読書を通じてセンスを磨けているような気がする。また、ところどころ教訓というか身に染みるような文章があって、少し変態的なだけではないところが読んでいて面白かった。

Posted byブクログ

2023/05/15

死んだ人は永遠に死んだままで、死は劇的なものでもなんでもない、フィクションと妙な現実味が混じっててふわふわ浮いたような本だった。ダンスステップを踏み続ける…

Posted byブクログ

2023/03/22

村上春樹さんの作品でトップ3に入ります。何回読んでも面白い。登場人物それぞれに存在感があり、主人公の考え方に共感できます。若い頃にノルウェーの森読んでイマイチわからなくて、世界の終わりとハードボイルドワンダーランド読んで面白かったのでダンスダンスダンス読んで、、、「あ、これって続...

村上春樹さんの作品でトップ3に入ります。何回読んでも面白い。登場人物それぞれに存在感があり、主人公の考え方に共感できます。若い頃にノルウェーの森読んでイマイチわからなくて、世界の終わりとハードボイルドワンダーランド読んで面白かったのでダンスダンスダンス読んで、、、「あ、これって続きものなのか」と思って風の歌を聴けを読んで。いわゆる村上春樹さんのファンです。

Posted byブクログ

2023/03/06
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

良かった。 久しぶりに夢中で読み耽ってしまうくらい面白い小説に出会った。 オチ自体はそれなりに納得のいくものであった、といった具合だが、何より中盤が最も面白かった。 羊男との再会への一途やキキの行方に関する真実が判明するシーンはミステリー小説のようなドキドキハラハラがあり、ページを捲る速度を加速させた。 かと思えば主人公が自分の考えや思想、価値観について述べている箇所は、一節一節噛み締めたくなるような代物だった。彼は一見まともな人間に見えて、頑なであり、こだわりの強いところはあるが彼が一つ一つ丁寧に物事を進め、「ダンス・ステップ」を踏む様は読んでいてなんとも気持ちの良いものだった。彼が簡単に料理をする場面は彼の信条が現れており、私のお気に入りの一つだ。 何もかもを失い、凡ゆる物事に対して簡単には心が動かなくなってしまった主人公であるが、そんな彼に私は自分を重ねることができた。 何をやっても無感動な近頃であるが、私も失われた心の震えを取り戻すべく、「ここでは無い何処か」へ踏み出したいような気持ちにさせられた。 ひとまず私も彼のように、一つ一つ確かな人生のダンス・ステップを踏むことにしようと思う。 P.S. ハワイのシーンがやはり私好みであった。スプートニクのヨーロッパでの場面も然ることながら、村上春樹の海外趣味がやはり好ましかった。純粋にハワイに行きたくなった。

Posted byブクログ

2023/01/25

「そういう考え方は本当に下らないと僕は思う」と僕は言った。 「後悔するくらいなら君ははじめからきちんと公平に彼に接しておくべきだったんだ。少なくとも公平になろうという努力くらいはするべきだったんだ。でも君はそうしなかった。だから君には後悔する資格はない。全然ない」

Posted byブクログ

2023/01/21

羊をめぐる冒険から続けて読んだ。知人にダンスダンスダンスも読んでみてと勧められ、どんな内容か聞いたところ「主人公がダンスするんだよ、ステップを踏むの」と言われ羊の話からどう展開するのかワクワクしながら読み進めた。 結論から言うと羊をめぐる冒険ほどのワクワク感はなかった。ずっと同じ...

羊をめぐる冒険から続けて読んだ。知人にダンスダンスダンスも読んでみてと勧められ、どんな内容か聞いたところ「主人公がダンスするんだよ、ステップを踏むの」と言われ羊の話からどう展開するのかワクワクしながら読み進めた。 結論から言うと羊をめぐる冒険ほどのワクワク感はなかった。ずっと同じテンションで話が進んで行く。それも上下巻… 主人公は、繋がれた世界を決まったステップを踏んで物語が進む。それだけ。 それでももう一度読みたいと思う。不思議な物語でした。

Posted byブクログ

2023/01/01
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

色んなことを思ったけれど、五反田君の話はいつも面白かったなと思います。五反田くんが痛快に世の中を切ってくれて、主人公同様にだんだん好きになっていました。だからこそ鼠のときのような喪失感を感じ、気持ちがふわふわになりました。最後の主人公の心情、大きな不安みたいなものも分かる気がしました。

Posted byブクログ

2022/12/11

基本的に平坦な展開だけど何故か読み進めたくなる。また読み返したい。丁寧に時間を確かめるような、よい時間の使い方をしてるように感じられる。

Posted byブクログ