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ダンス・ダンス・ダンス(下) の商品レビュー

4.2

366件のお客様レビュー

  1. 5つ

    132

  2. 4つ

    127

  3. 3つ

    59

  4. 2つ

    4

  5. 1つ

    1

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2024/03/10

死んでから後悔したなんて口に出すことは、個人的に好きじゃない。 学校になんか行く必要がない。行かなくたってうまくやれるし、ずっとどうにもならならいなんてない。どうにもならなかったらその時考えればいい。 ユキを通じて語られる僕の芯が魅力的だと思った。 ダンス、ステップをうまく踏んで...

死んでから後悔したなんて口に出すことは、個人的に好きじゃない。 学校になんか行く必要がない。行かなくたってうまくやれるし、ずっとどうにもならならいなんてない。どうにもならなかったらその時考えればいい。 ユキを通じて語られる僕の芯が魅力的だと思った。 ダンス、ステップをうまく踏んで行く毎に、僕が定まっていくように感じた。 人は歳を重ねるたびに何かをすり減らして置いていくばかりなのかしら。それとも何かを抱え込んでホコリと一緒に積み上げていくのだろうか。 最後はとどめたし、とどまったね。それがユミヨシさんとの適切な距離感なのかな。 とてもおもしろかった。

Posted byブクログ

2024/03/06
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

不思議な魅力を持った作品。 五反田君は本当にキキを殺したんだろうか。 メイは誰が殺したんだろうか。 キキが導いた真っ暗な部屋に静置された白骨の最後の一つは誰のものか。 明確な答えを示さず、読者に解釈の余地を与えたまま余韻たっぷりで終わる作品。 演じる自分と現実の自分の乖離から誰もが後ろ指を指すような行動を半無意識的にとってしまう五反田君の気持ちは割に共感した。 自分は役者ではないが、仕事や家庭などのあらゆる場面で振る舞う自分と誰も周りにいない完全で孤独な時の自分は全く違うものであり、どちらが本当の自分なのか、自分でも分からない。 学生の頃に村上春樹の作品を何冊か読んだが、これをきっかけにまた一から読んでみようと思う。

Posted byブクログ

2024/03/03

上下巻一気に、あっという間に読了。 上巻の伏線が綺麗にきっちり回収されなさ加減が村上春樹ぽくていいなぁと思った。 次につながるようなラストがとても良かった。 村上春樹の本の主人公はいつも本当に誠実。 毎回いろいろ教えられる事が多い。人との接し方、物の考え方とか。今回もハッと...

上下巻一気に、あっという間に読了。 上巻の伏線が綺麗にきっちり回収されなさ加減が村上春樹ぽくていいなぁと思った。 次につながるようなラストがとても良かった。 村上春樹の本の主人公はいつも本当に誠実。 毎回いろいろ教えられる事が多い。人との接し方、物の考え方とか。今回もハッとさせられるような言葉がいくつもあった。 そして相変わらずのサンドイッチ。ダンキン•ドーナツでドーナツを食べながらのコーヒー。食の描写でも楽しませてもらった。 日々いろいろあるけど、、、 立ち止まらず、上手にステップを踏めるように、踊りつづけていこうと思わせる素敵な本でした。

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2024/02/23

個人的には、上下巻を通しドラスティックな展開の少ない作品だと思った。 ただ、作品の主題自体が“ステップ”する事であり、耐える事、ただ生きる事と自分は解釈。それに沿えば静に寄った物語になるのも納得ではある。 作者得意の女性とのピュアなコミュニケーションに独自の運命論を取り入れた、...

個人的には、上下巻を通しドラスティックな展開の少ない作品だと思った。 ただ、作品の主題自体が“ステップ”する事であり、耐える事、ただ生きる事と自分は解釈。それに沿えば静に寄った物語になるのも納得ではある。 作者得意の女性とのピュアなコミュニケーションに独自の運命論を取り入れた、シリーズ終着点にも関わらず個別でも楽しめる不思議な作品だった。

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2024/02/17

やれやれ ⁡⁡ ⁡ってな事で、村上春樹の『ダンス・ダンス・ダンス』上下巻。⁡ ⁡⁡ ⁡久々に読むのに時間の掛かった本じゃった、と言うか読書スランプと言うんか、活字に解放された期間じゃったかな。⁡ ⁡⁡ ⁡上巻の中盤まで読むのに非常に時間が掛かった。⁡ ⁡⁡ ⁡うわっ‼️ハルキの洗...

やれやれ ⁡⁡ ⁡ってな事で、村上春樹の『ダンス・ダンス・ダンス』上下巻。⁡ ⁡⁡ ⁡久々に読むのに時間の掛かった本じゃった、と言うか読書スランプと言うんか、活字に解放された期間じゃったかな。⁡ ⁡⁡ ⁡上巻の中盤まで読むのに非常に時間が掛かった。⁡ ⁡⁡ ⁡うわっ‼️ハルキの洗礼と言うのか、訳分からん内容…⁡ ⁡⁡ ⁡羊男⁉️ 何だチミはっ⁉️⁡ ⁡⁡ ⁡中盤抜け切るのに半月以上掛かったかな ⁡⁡ ⁡中盤を抜けると、あれ⁉️って位に面白くなるんよね。⁡ ⁡⁡ ⁡僕の無関心と言うのかスカした感じと、拘りのある我儘な自己中心的な僕。⁡ ⁡⁡ ⁡COOL⁡ ⁡⁡ ⁡CHAOS⁡ ⁡⁡ CUTE⁡ ⁡⁡ ⁡『COOL・CHAOS・CUTE』別のタイトルを付けてって言われたらこれかなっと ⁡⁡ ⁡登場するキャストにどれも当てはまる感じがするし、愛おしいキャスト達。⁡ ⁡⁡ ⁡なるほど、春樹が好きになる気持ちが少し分かった様な、いやもうとっくに好きに成ってたんだ。⁡ ⁡⁡ やれやれ ⁡⁡ ⁡2023年11冊目

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2024/02/11

「待つ」ことがテーマ。その瞬間が来るまでどしっと構える。今までいた側の世界から離れても、焦らないこと。 自分の周りに起こった出来事全てに意味がある。逆に自分にとって必要なことは、必ず最適なタイミングで自分の目の前に訪れる。 自分と重ね合わせて読まざるを得なかった。すごく心に刺さ...

「待つ」ことがテーマ。その瞬間が来るまでどしっと構える。今までいた側の世界から離れても、焦らないこと。 自分の周りに起こった出来事全てに意味がある。逆に自分にとって必要なことは、必ず最適なタイミングで自分の目の前に訪れる。 自分と重ね合わせて読まざるを得なかった。すごく心に刺さった。人生の教訓を教えてくれた名作だ。

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2024/02/10

面白かった。 一見主人公の行動が本筋から逸れてしまっているかのように思えたが、関係ないような事柄にも意味があり、結論へと結びついていったのは見事。それも巧みな文章力でグイグイと惹きつけられてあっという間に読み切ってしまった。 ミステリー要素もあり、ホラー要素もあり、でも村上春樹ら...

面白かった。 一見主人公の行動が本筋から逸れてしまっているかのように思えたが、関係ないような事柄にも意味があり、結論へと結びついていったのは見事。それも巧みな文章力でグイグイと惹きつけられてあっという間に読み切ってしまった。 ミステリー要素もあり、ホラー要素もあり、でも村上春樹らしいファンタジー作品だった。 デビュー作から連なる連作、しかし最後にしてはラストに終わり感がないような気がする。どこかで繋がって行くのだろうか。

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2024/01/25
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

三部作と言われる『風の歌を聴け』『1973年のピンボール』『羊をめぐる冒険』。これらに続く続編。とはいえ、本作独自で読んでも十分楽しめる作品。 ・・・ 上巻お疲れさまでした。下巻ですね。 下巻でも、「閉塞感」が五反田君を通じて代弁されていましたね。 このあたりは共感できるかもしれませんね。もちろんスターなのではないのですが、お金や事情に縛られて死ぬ以外に逃げ場がないという念慮です。 ・・・ 展開としてはただ、いわゆる近年のエンタメ小説からすれば、ちょっと短絡にすぎる部分はあったかもしれません。 これまで探していたキキの声。そのキキを手にかけたのが、なんと近頃唯一友人といえる五反田君だった。しかもそのことを察したのが、「中学生だったら恋に落ちていただろう」13歳の美少女ユキ。その後程なく、「経費で落ちる」マセラティと共に海へ沈む五反田君。 当然ではありますが、既存の登場人物数人できれいに物語が終結に向かいます。 ・・・ 「僕」の恢復もまた、何というか村上流と謂えたかもしれません。 五反田君が逝き、ユキも自らの道を歩み、再び独りぼっちになった「僕」。事が片付き、その「僕」の胸にぽっかり空いた穴を埋めるのは、もちろん女性。 メガネのユミナリさんです。 ユミナリさんとの心の通った激しい交わり(しかも彼女の勤務先で!)は、「僕」の再生・恢復の象徴なのでしょうが、なんかちょっと、ねえ。 今度は離さないように、しっかり掴んでおきなさい! みたいな小言も言いたくなりますが笑 ・・・ ということで、ダンス・ダンス・ダンスを無事読了。 改めてタイトルとか展開とかを考えると、なかなか深いかも、と感じました。 ダンスって一人では普通踊りませんし、ルールもありますし。そんなダンスを何も考えずにうまく踊れって言ったのが「僕」の映し身たる羊男なのですよね。 タイトルや内容を色々に解釈する人も出てきそうです。それを楽しめるのもまた、作品の懐の深さといえるかもしれません。

Posted byブクログ

2024/01/19
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

ハワイのシーンが好き。 ゆったりのんびりしてて、読んでるだけで旅した気分。しかも経費で落ちている。。 まるで夢のような日々。 下巻は上巻に比べて夢の描写が多かった気がする。幻想的というのかな。 いるかホテルで羊男と会ったのも僕が見た夢なのか? でもユミヨシさんも遭遇してるしな。 6体見た骸骨のうちもう1体は誰? ユキやアメ、五反田くん、ディック・ノースといる時の僕はまるで夢でも見ているかのような、ふわふわと浮かんでいる感じがしたけれど、最後ユミヨシさんを通して現実に戻ってきたような気がする。 “現実だ、と僕は思った。 僕はここにとどまるのだ。” ユミヨシさんと一緒に北海道で 幸せになって欲しい。 村上春樹作品は謎が多いけれど、それでも好きだし引き込まれる。まだ終わらないでと思いながらいつも読んでいる。終わったらまた読み直せばいい。そしてまた村上ワールドにどっぷり浸るのだ。

Posted byブクログ

2023/12/21

雰囲気、文体全てが良い。ユキがとても魅力的。 「文化的雪かき」のような仕事、私は良いと思った。 ハワイに行きたくなる。

Posted byブクログ