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ローマ人の物語(11) の商品レビュー

4.2

78件のお客様レビュー

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    25

  2. 4つ

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2023/06/06

元老院派に追い込まれたカエサルがルビコン川を渡った紀元前49年から、ファルサルスの戦いでポンペイウスを破り、エジプトでアレクサンドリア戦役に勝利する紀元前47年までを扱う。 ガリア戦役でカエサルに従いながら、ルビコン以後はポンペイウス陣営に入ってカエサルに対抗したラビエヌスの存...

元老院派に追い込まれたカエサルがルビコン川を渡った紀元前49年から、ファルサルスの戦いでポンペイウスを破り、エジプトでアレクサンドリア戦役に勝利する紀元前47年までを扱う。 ガリア戦役でカエサルに従いながら、ルビコン以後はポンペイウス陣営に入ってカエサルに対抗したラビエヌスの存在が気になった。

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2022/11/17

読了。 カエサルとポンペイウスを主人公とした内乱記をたっぷりと楽しめる一冊。最後は有名なクレオパトラとカエサルのアヴァンチュールまで。 新秩序を樹立しようとするカエサルの改革と、そこに連綿と続くローマ人の寛容さを見つめる塩野七生の筆にうなる。

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2022/10/29
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

ユリウス・カエサル壮年期。ローマの内乱、カエサルとポンペイウスの戦いがこの巻で終わる。 かつてはカエサルとほぼ同じ立場、同じ権力でローマを統治したにも関わらず、反カエサル派に祭り上げられてカエサルに刃を向け、その後は敗走を続けて最後は逃げ込んだアレキサンドリアで暗殺されたポンペイウス。この巻を読んでいると、彼の不運と哀れさとが際立つ。有能な武将であったポンペイウスも、カエサルという眩しすぎる太陽の前では影になり、消えていくしかなかった、ということか。 ローマに「軍」を持ち込み、戦場としてしまったカエサルが、ポンペイウス討伐以降にどう振舞っていくのか。次の巻は統治の話になっていくのだろう。

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2021/07/22

ポンペイウスとの戦いって、 教科書上だとあっけなく終わるから なんだか圧勝なのかと思いきや カエサル側って色んな不利の上での戦いだったんだな。 諸外国との関係もちゃんと理由があっての 行動と分かるから面白いし、カエサルの才能が 本当にすごい人だと思う。

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2021/05/17

カエサル、ポンペイウス、クレオパトラと私でも聞いたことのある方々が出てくるので、どんどん読み進めることが出来ました。

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2020/08/27
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

ついにカエサルはルビコン川を渡る。 ルビコン川、つまり国境を、軍を率いて越えるということは、ローマに対する反逆行為であり、ガリアでの凱旋将軍として迎えられるはずが、反逆者として鎮圧の対象になるということ。 それでもカエサルがルビコン川を渡ったのは、「俺を正当に評価しろ」ということではなく、元老院政治は今の世の中にはもうそぐわないので、政治機構の改革をしなければだめだという思いから。 その報を聞いて元老院の人びとは我が身可愛さからローマを脱出、カエサルを迎え撃つ準備のためポンペイウスも領地に向かいローマを後にする。 なので、ふたを開ければがら空きのローマにカエサルは帰ってきたことになる。 この辺りの危機管理がもうすでに「元老院、ダメだな」と思わさる。 カエサルは何度もポンペイウスに「会って話をしよう。二人で政治を立て直そう」と手紙を書くが、それは叶わない。 ローマの領土でローマ人同士が戦うということは、どちらが勝ってもいいことがないとカエサルは考えるが、これはなかなかすごいこと。 勝海舟の必死の説得にもかかわらず、薩長は幕府を挑発し続け、結局戊辰戦争という内戦が起きてしまった日本の、2000年前の出来事なのだから。 人たらしカエサルは、部下の人心掌握にも長けていたから、圧倒的に少ない人数、連戦続きの疲労、軍資金の枯渇をすらバネにして戦い、勝利をおさめるのだけど、捕虜ひとりひとりの意向を確認し、カエサルにつきたいという者は軍に組み入れ、ポンペイウスの元に帰りたいという者は武器を取り上げたうえで解放する! これもすごい。 自分は自分の信念に基づいて行動しているのだから、他者が他者の信念に基づいて行動することを尊重する。 これって民主主義の根幹じゃないですか。 っていうか、民主主義って概念ができたのは、これから何百年あとなのか? 結果、ポンペイウスの元に返した人たちに暗殺されるのですが、それはまだ先の話。 政治改革のためにこれほどの行動をすることも、驚異。 だって中国は、何回国が変わっても、何度支配者(民族)が変わっても、政治機構、行政システムは変わらなかったもんね、共産党ができるまで。 私が今まで思っていた、独裁者シーザーってのとは全然違ったカエサルの思想。 独裁者になりたかったのではなく、一緒にやってくれる人がいなかったんだ。 ひとりだけ見てる世界が違ったんだろうなあ、きっと。

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2020/07/21
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

ルビコン川を渡ったカエサルは、元老院派に担がれたポンペイウスと対決する。これまでと違い、カエサルは同胞のローマ人相手に戦うことになる。ファルサルスの会戦での両雄の激突、ポンペイウスを追ってエジプトへ、そしてクレオパトラ登場。 相変わらずカエサルが魅力的。だけどここにきて初めて著者のカエサル贔屓がちょっと鼻についた。カエサルの説得にキケロが従わなかったことまで、カエサルの思惑通りで、やはりカエサルのほうが役者が上、と解釈するのはどうなんだろう。ちょっとカエサルに良いように解釈しすぎな気がする。

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2020/05/17

カエサルの墜ちていく感はどうしても書きたくないんですなぁ、この作家は。というか単に当方が無知な天邪鬼なだけかもしれませんが、何かこうメリハリが無いんですよね、このお方の作品は。

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2019/05/04

壮年後期 Virilitas 紀元前四九年一月~前四四年三月 著者:塩野七生(1937-、北区、小説家)

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2018/11/11

内容 : 軍の即時解散と帰国を命ずる「元老院最終勧告」を突きつけられたカエサルは、国賊と呼ばれるのを覚悟で、自軍とともにルビコンを越える。 「カエサル渡河、南進中」との報はローマを震撼させ、ポンペイウスと「元老院派」議員の多くが首都ローマを脱出する。 間もなくカエサルはイタリア半...

内容 : 軍の即時解散と帰国を命ずる「元老院最終勧告」を突きつけられたカエサルは、国賊と呼ばれるのを覚悟で、自軍とともにルビコンを越える。 「カエサル渡河、南進中」との報はローマを震撼させ、ポンペイウスと「元老院派」議員の多くが首都ローマを脱出する。 間もなくカエサルはイタリア半島を掌握。 ポンペイウスはギリシアで迎撃に備える。 ローマ世界全域で、両雄の覇権をめぐる戦いの火蓋が切られようとしていた。 著者 : 1937年東京生まれ。学習院大学文学部哲学科卒業。 「ルネサンスの女たち」でデビュー、70年以降イタリア在住。 著書に「海の都の物語」「わが友マキアヴェッリ」など。

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