東京物語 の商品レビュー
自分からは一回りくら…
自分からは一回りくらい前の話だけれど、妙に郷愁を刺激されます。ジョン・レノン射殺、キャンディーズ解散、「空白の一日」で入団した江川のプロ初登板、名古屋がソウルに負けた日、ベルリンの壁崩壊など、話題となった時事ネタを取り込んでいますが、久雄はそれらに関心は寄せながらも、日々を一生懸...
自分からは一回りくらい前の話だけれど、妙に郷愁を刺激されます。ジョン・レノン射殺、キャンディーズ解散、「空白の一日」で入団した江川のプロ初登板、名古屋がソウルに負けた日、ベルリンの壁崩壊など、話題となった時事ネタを取り込んでいますが、久雄はそれらに関心は寄せながらも、日々を一生懸命に過ごしている。久雄を応援しながら、周りのみんなを、何より自分を応援している気になります。
文庫OFF
心地よい
1970年代後半~80年代、急激に変化していく東京。上京してから、就職し独立するまでの主人公の11年間が、6つに区切られ語られます。大きく時代が動いている最中を駆け抜けるその姿に、心地よい風を感じる作品。
yama
自身が名古屋出身なので名古屋弁や名古屋人のくだりは面白かった。あと、年代も自分と久雄が3歳くらいしか違わないので親近感が持てた。
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所々にあるトピックが懐かしかった。同年代か。確か新宿の喫茶店でバイトしてたとき有線がジョン・レノン一色になりジョンが死んじゃったことを知りました。
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良い作品でした。 1980年代、私は高校、大学生の時代でした。 洋楽のロックグループ、ロックスターに憧れてた。 将来の目標は無かったけど、何んの不安も感じなかった。 私にとってはそんな時代でした。
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奥田英朗の書く女性像に だんだん共感できなくなってきた自分がいるw 時代だからしょうがないのか 最近はどんな風に書いてるのか気になるな。 でもこの人の書く人間模様は ほんとリアルだよなあ あとサラリーマンにはなりたくない と強く思ってしまいました 仕事してるとこの描写に...
奥田英朗の書く女性像に だんだん共感できなくなってきた自分がいるw 時代だからしょうがないのか 最近はどんな風に書いてるのか気になるな。 でもこの人の書く人間模様は ほんとリアルだよなあ あとサラリーマンにはなりたくない と強く思ってしまいました 仕事してるとこの描写にイラしてしょうがなかった。
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1980年代バブル期に青春時代を送った奥田英朗の自伝的小説みたい。キャンディーズ解散やジョン・レノンの死からベルリンの壁崩壊まで時代の節目に立ち会った純粋な青年の日々が生き生きと描かれている。
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文庫化された2004年に買って読んで以来、本棚に大事にしまっておいたのだが、久々に再読。読み始めると止まらなくなる。やはり素晴らしい。 青春小説としての甘酸っぱさと、昭和最後から平成の最初にかけての10年ちょっとの時代の記憶が、二重のノスタルジーに浸らせてくれる。 1978/...
文庫化された2004年に買って読んで以来、本棚に大事にしまっておいたのだが、久々に再読。読み始めると止まらなくなる。やはり素晴らしい。 青春小説としての甘酸っぱさと、昭和最後から平成の最初にかけての10年ちょっとの時代の記憶が、二重のノスタルジーに浸らせてくれる。 1978/4/4キャンディーズ解散コンサート 1979/6/2 江川卓初登板 1980/12/9 ジョン・レノン暗殺 1981/9/30 オリンピック開催都市名古屋落選 1985/1/15 新日鉄釜石7連覇&北の湖引退 1989/11/10 ベルリンの壁崩壊 自分は、著者や主人公より一回り下の世代で、ほぼ小学生から高校生くらいまでの時期に当たるけど、これ以外にもたくさん出てくるあの時代の出来事や事物、そして携帯やネットはなかったけど、どこか豊かで安心感のあった時代の空気を思い出す。 ベルリンの壁が崩される様子をテレビで観ながら、「東西冷戦も終わったんだな」「世界はこれからが本番ってことよ」と語り合う。当時はホントそんな高揚感に溢れてたんだよな。 上京して都会に翻弄される様子や、ちょっと変わった長身美女との思いがけないデートでのやり取り、可笑しくって愛おしい。大学サークルでの異性との微かな恋愛や仕事を覚えて後輩にきつく当たって諌められる件りなど、誰しもが思い当たる経験の語り方がうまいなあと思う。 昭和のあの時代にも、先の知れぬ未来を抱きながら奮闘していた若き日々にも、もう二度と戻ることはできない。だからこそ眩しい。
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各年代の久雄を切り取った話。 とにかく東京を動き回る。 久雄は僕より10歳くらい年上なのだが時代背景が分かる。 みんなが大好きなマドンナ的な女性の先輩もいたし。 残念なのは、もう一話欲しかった。親になった久雄も見たかった。
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1978年4月。18歳の久雄は、エリック・クラプトンもトム・ウェイツも素通りする退屈な町を飛び出し、上京する。キャンディーズ解散、ジョン・レノン殺害、幻の名古屋オリンピック、ベルリンの壁崩壊…。バブル景気に向かう時代の波にもまれ、戸惑いながらも少しずつ大人になっていく久雄。80年...
1978年4月。18歳の久雄は、エリック・クラプトンもトム・ウェイツも素通りする退屈な町を飛び出し、上京する。キャンディーズ解散、ジョン・レノン殺害、幻の名古屋オリンピック、ベルリンの壁崩壊…。バブル景気に向かう時代の波にもまれ、戸惑いながらも少しずつ大人になっていく久雄。80年代の東京を舞台に、誰もが通り過ぎてきた「あの頃」を鮮やかに描きだす、まぶしい青春グラフィティ。
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