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海猫(上) の商品レビュー

3.8

70件のお客様レビュー

  1. 5つ

    18

  2. 4つ

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なまなましい場面が多…

なまなましい場面が多く、読むのに辛かったです。

文庫OFF

映画化されて話題にな…

映画化されて話題になり初めて谷村さんの本を読みました。丁寧な描写でストーリーもおもしろかったと思いますが私には物足りない思いが残りました。

文庫OFF

映画化されてます。

美しく、哀しい恋愛小説。北の漁村に嫁いだ美しい娘・薫が主人公。夫と義弟の間でゆれる薫、それぞれの男たちの内面描写の切なさが心に染みる。そして北の大地の風景描写が、見事に美しい。映画化もされています。

TKS

2023/05/14
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

日本人の母とロシア人ハーフの父を持つ薫の嫁入りからはじまる。昭和の高度急成長という時代と、函館はあの当時、漁業の町として勢いがあったのだろう。そして嫁入り先の南茅部・漁師町でほぼ親戚関係があるような狭い町。必死に婚家になじもうとする薫とそれを受け入れようとする家族。穏やかな新婚夫婦の物語と読み進めていくうちに歯車が狂いはじめてきて、きな臭さすら感じてくる。なんというか焦ったいようなしょうもないような。でも、目が離せない感じがある。

Posted byブクログ

2022/04/29

北海道ならではの文学があると思う。そしてそれは女性作家によって紡がれる系譜のような気がする。たとえば、三浦綾子、桜木紫乃といった作家たち。そして谷村志穂もその系譜に連なる人物ではないだろうか。北国を舞台にしたどこか現実と隔絶したように(関東生まれ関東育ちには)感じられる物語。上下...

北海道ならではの文学があると思う。そしてそれは女性作家によって紡がれる系譜のような気がする。たとえば、三浦綾子、桜木紫乃といった作家たち。そして谷村志穂もその系譜に連なる人物ではないだろうか。北国を舞台にしたどこか現実と隔絶したように(関東生まれ関東育ちには)感じられる物語。上下巻からなる『海猫』もそうした魅力を十分に含んだ長編小説。 物語は漁師町に嫁入りする薫から始まる。ロシア人を父にもつ美貌の薫はそれを疎ましく思いながら生きてきた控えめな人。でも心の芯に熱いものをもっていて義弟と心から愛し合う仲になり、物語の中盤で二人は心中するかのように同時に命を投げる。後半は薫が残した二人の娘、美輝と美哉を中心に描かれる。 薫、美輝、美哉のいずれもが主人公といえるだろうか。三者三様の性格と生き方は主人公にふさわしい。一方で、その描かれ方にひかれたのは、薫の母・タミと薫の弟である孝志の妻・幸子、そして薫の夫だった邦一と後妻の啓子の4人。 タミは苦境に陥りそうでもくじけないそのバイタリティある生き方がすてき。幸子は自分の薄幸を承知しているかのようにしょうもない孝志に添い遂げ、終盤はそう悪くない生き方をつかんだところにひかれる。邦一はその不器用な生き方が、薫に対してはつらくあたることになったけど悪者には思えない。啓子は、疎まれ者になった邦一に寄り沿う損な人生を自ら選ぶところにひかれる。 多くの登場人物がいるけど、誰もが何かを抱えながら一生懸命ひたむきに生きている。悪い関係や素直になれなかったりもするけれどそういうふうにしか生きられない人間の姿が丁寧に綴られている。いろいろあっても、時がたつうち落ち着きどころが見つかるような。最後の命がつながれていくようなシーンも静かで熱く、心に響くいい終わり方だった。

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2021/03/14

伊東美咲で話題になった映画の原作小説。 映画は見ていないうえにまだ上巻しか読んでない。 個人的にこういう内容の小説を読むのは珍しいが、 結構面白い。飽きは来ない。 上巻で振られた数々のネタ(旦那の弟との不倫。弟夫婦の顛末) がどうやって収められるのか、期待。

Posted byブクログ

2019/09/08
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

何度読んでも、素晴らしい。 薫のような人生が理想。 反対にタミも、これまた素晴らしい人生。 長い小説だけど、読みごたえあって、壮大な風景が浮かぶ。おすすめです。

Posted byブクログ

2017/12/08
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

評価は4. 内容(BOOKデーターベース) 女は、冬の峠を越えて嫁いできた。華やかな函館から、昆布漁を営む南茅部へ。白雪のような美しさゆえ、周囲から孤立して生きてきた、薫。夫の邦一に身も心も包まれ、彼女は漁村に馴染んでゆく。だが、移ろう時の中で、荒ぶる夫とは対照的な義弟広次の、まっすぐな気持に惹かれてゆくのだった―。風雪に逆らうかのように、人びとは恋の炎にその身を焦がす。島清恋愛文学賞受賞作。

Posted byブクログ

2017/10/03
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

地雷だと解っていて読んだ自分が悪いのだが、内容に全く共感できなくて読むのが辛い。 文体は綺麗だし、函館の街や漁村のひなびた感じもよい。よいのだが、まず義弟と関係を持つことが信じがたい。邦一も浮気しているのでどっちもどっちだが、広次との関係はどんなに純愛ぶっても不倫だし、家族全員を裏切る行為。それなのに結局広次も捨ててしまい何がしたいのか、中途半端。その上義弟の子を夫の子として育てようとする薫はひたすら恐ろしい。孝志は孝志で、ヒモでクズ。世の中を馬鹿にしつつ、自分が情けないと認めていれば、情けない振る舞いをしていてよいとでも思っているおろかな若者。 ひたすら地雷ばかりだが、下巻も買ってしまったし、文章は好きなのでとりあえず読み続けるか。

Posted byブクログ

2016/07/26

序盤の漁村の人々の純朴な温かさに好感を持ちましたが、妻が夫に怒鳴られるのも殴られるのも当然として受け入れている姿に時代を感じました。 自分はよその女性と関係を持っておきながら、妻・薫が弟と交わった事に激怒する邦一の身勝手さが鼻につきました。 それも薫の人を撥ねつけるような真っ白...

序盤の漁村の人々の純朴な温かさに好感を持ちましたが、妻が夫に怒鳴られるのも殴られるのも当然として受け入れている姿に時代を感じました。 自分はよその女性と関係を持っておきながら、妻・薫が弟と交わった事に激怒する邦一の身勝手さが鼻につきました。 それも薫の人を撥ねつけるような真っ白い美しさに狂わされたというのか……。

Posted byブクログ