海猫(上) の商品レビュー
異国の血をひき、周囲…
異国の血をひき、周囲から孤立して生きてきた主人公が自分の場所を探して、函館から南茅部の昆布猟師に嫁ぎます。しかしそこの生活にも馴染んだかと思ったのも束の間だった。函館の町や、海の様子や、その風の寒さが目を閉じると感じられるような作品です。
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映画版と全く違ってい…
映画版と全く違っていたのは薫の娘、美輝と美哉の二人の描き方だ。映画版のプロローグでは美輝が婚約者から母の事件を理由に一方的に婚約解消を告げられる場面が思わず失笑を浮かべてしまうほど現実離れしているものだった。同じ別れを迫るにしてももっと他の形がある筈である。この始まりから外してし...
映画版と全く違っていたのは薫の娘、美輝と美哉の二人の描き方だ。映画版のプロローグでは美輝が婚約者から母の事件を理由に一方的に婚約解消を告げられる場面が思わず失笑を浮かべてしまうほど現実離れしているものだった。同じ別れを迫るにしてももっと他の形がある筈である。この始まりから外してしまい、映画の世界に入り込めなかった。美輝はここで初めて母の事件を知ることになるが、原作は違う。姉妹は母の事件の陰に覆われながら生きてきている。この辺がしっかりと描かれていて大いに読ませる。そして、美輝の出産シーンが壮大なクライマッ
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島清恋愛文学賞を受賞…
島清恋愛文学賞を受賞された話題の本です。刺激的な内容が、また読者の心を揺るがします。四角関係の恋の現場は最終的に・・・。
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函館の昆布漁を生業を…
函館の昆布漁を生業をする男のところに嫁に行く、そこで起きるさまざまな人間の葛藤、エロい部分もあるが一気に読み進んでしまった。
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北大出身の谷村ならで…
北大出身の谷村ならでの作品。物語のキーワードは海猫の目に似た目を持つ薫を中心に展開する。薫を巡る猟師の兄弟の確執。主人公薫と弟広次の最後は壮絶。薫の娘達の話に展開する部分はややもすれば中だるみの感があるが、兄邦一の最後のシーンで締まる。自分が獲ったニシンに群がる海猫のシーンは海を...
北大出身の谷村ならでの作品。物語のキーワードは海猫の目に似た目を持つ薫を中心に展開する。薫を巡る猟師の兄弟の確執。主人公薫と弟広次の最後は壮絶。薫の娘達の話に展開する部分はややもすれば中だるみの感があるが、兄邦一の最後のシーンで締まる。自分が獲ったニシンに群がる海猫のシーンは海を知っている者にとっては強烈なイメージで浸透してくる。秀逸作品です。
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恋は人を狂気に駆り立…
恋は人を狂気に駆り立てることがあるということ、その当事者以外の、周囲の人たちも含めて。春の短い厳しい自然の中での暮らしと、崖っぷちの恋愛があいまってとても濃い恋愛小説でした。
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その人以外は何もかも…
その人以外は何もかも捨てられる・・・、そんな激しい恋愛を読みたい人にお勧め。無骨な兄とずっと見守ってくれていた弟。弟と恋仲になったと知った兄、その母の行動がおそろしい。ヘビーです。ハッピーな恋愛物を求めてる人には向かないです。というわけで読後感はどよ~んとくるし、必要ないと思われ...
その人以外は何もかも捨てられる・・・、そんな激しい恋愛を読みたい人にお勧め。無骨な兄とずっと見守ってくれていた弟。弟と恋仲になったと知った兄、その母の行動がおそろしい。ヘビーです。ハッピーな恋愛物を求めてる人には向かないです。というわけで読後感はどよ~んとくるし、必要ないと思われるエピソードもあったので星減らしました。
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映画を先に見ましたが…
映画を先に見ましたが、原作のほうが情感が深く、景色、地域が訴えるものも厳しく、かなり感動しました。
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切ないです!北海道の…
切ないです!北海道の漁師町・函館が舞台の物語。主人公・薫の情熱的な気持ちに心うたれます。官能的などと言われる部分もあるようですが、それよりも情景が浮かび、人々の気持ちが切ない一冊です。おすすめ☆
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展開がゆっくりとして…
展開がゆっくりとしているのでじっくり読書を楽しみたい方におすすめ。
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