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狂人日記 の商品レビュー

4.2

49件のお客様レビュー

  1. 5つ

    22

  2. 4つ

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2009/10/07

友人に薦められて。 読むと欝になるが何故か萌えた。 「狂った人の日常萌え」ってやつでしょうか。

Posted byブクログ

2012/04/22

だめだわからんわからんわからん いやわかるっちゃわかるんだけど 絶対的にわからない壁がある 境界線の上に立って ずっとあちら側を見ながら手を振ったり、手をつないだりはしているけれど 私はあちら側に体毎ダイブする覚悟はなくて 正直憧れるし正直理解できないし、という相反するものを...

だめだわからんわからんわからん いやわかるっちゃわかるんだけど 絶対的にわからない壁がある 境界線の上に立って ずっとあちら側を見ながら手を振ったり、手をつないだりはしているけれど 私はあちら側に体毎ダイブする覚悟はなくて 正直憧れるし正直理解できないし、という相反するものを背負って ずっと境界線上にいるわけですが あちらの人間は、あちらこそこちらと思っているわけで 私が理解していると思い込んでいるものは、その人からは理解できない所業なのかもしれません ね

Posted byブクログ

2009/10/04

妄想の闇に取り込まれる訳でもなく、おびえる訳でもなく、其処にある何かにゆっくりと浸食されていく とても不幸せ。決まりきった不幸せ。結局のところはどう転んでも、生きて死んだだけ。

Posted byブクログ

2009/10/04

もの凄い描写とディテールが、うねっている。 そして朽ちてゆく自分の未来を垣間見たような、鈍い恐怖を思わざるを得ない。 別の或る書籍で「中島らも」と「伊集院静」の アル中VSギャンブラー対談を読んだ。 そのなかでこの小説について 「色川さん、つらかったろうに…」と、 ...

もの凄い描写とディテールが、うねっている。 そして朽ちてゆく自分の未来を垣間見たような、鈍い恐怖を思わざるを得ない。 別の或る書籍で「中島らも」と「伊集院静」の アル中VSギャンブラー対談を読んだ。 そのなかでこの小説について 「色川さん、つらかったろうに…」と、 死をも恐れぬらも氏(昨年死んだが)が述べていて、 そんな共感の仕方も印象的だった。 これは色川武大(阿佐田哲也)氏、最期の小説。 参った。

Posted byブクログ

2009/10/04

主人公は精神病院に入院中の男性である。子供の頃父親の破産により一家離散し、さまざまな職業を転々とする。知り合った女性との婚約に大きな喜びを感じるも、彼女は死んでしまう。主人公は確固たる居場所をなかなか手に入れられない。多くの現実を消化しきれないまま、正気と狂気の間を行き交う日々を...

主人公は精神病院に入院中の男性である。子供の頃父親の破産により一家離散し、さまざまな職業を転々とする。知り合った女性との婚約に大きな喜びを感じるも、彼女は死んでしまう。主人公は確固たる居場所をなかなか手に入れられない。多くの現実を消化しきれないまま、正気と狂気の間を行き交う日々を過ごすなかで、同じ病人の圭子と出会い、圭子の退院と共に彼女の同居人となる。そうしてようやく安息を得られるかと思うのだが…。 やはりここに描かれる幻覚があまりに変化に富んでいるのには衝撃を受けた。どう逃げ回っても追ってくる機関車、壁にへばりついた字が天井に来た母艦に吸われていく幻覚、体に吸い付く蟹の大群等、私の乏しい想像力をはるかに越える物ばかりで、これほど凄いものかと驚かされる。 しかしそれだけに終わらない。主人公の、折り合いのつかないままわだかまっている種々の物事、それが孤独の渦を巻いている。ずるずると終わりのない苦しさはこちらの心の奥までひたひたと迫ってきた。淡々と綴られ、やたら感情的になるわけでもない。それがかえってこちらにまっすぐ訴えかけてくる。 「限りなくひとりの世界に安住しようとする性情と、人並みに近親や相棒を必要とするところと、自分は欲をはってどちらも捨てきれない」「自分は、両親も、弟妹も(中略)誰をも、本当に知らずに、また彼らにも知らせず、ぽつんと生きてきた。それが、憎い」…きりなく引用できるほど、主人公の思いが切実に渦巻いている。 他人を信じきれないと言いつつ完全に背を向けているのではない。妙に厭世的を気取るのでもなく、「死ぬまで個々のケースを歩いていくだけだ」と言う反面「誰かとつながりたい」と切に願う。その二つの間で板ばさみになりながらも生きなければならない。そこに「弧絶」の苦しさをひしひしと感じる。「人間の感情などというもの、つまるところは単純、素朴なもので、弧絶、それだけだ」この一文には、とても殺伐とした寂しさ、埋めがたい空白が目の前に突然広げられたようで、ぐっと胸につまるものを覚えた。 「完全な狂人となって、正気を失ったまま日が送れたらどんなに楽だろう」という言葉の凄みに強く揺さぶられたのは、それが一時的な慰みではなく、生死を賭けたような切実さから発せられるものだからだろうと思う。 おかしいのは自分だけなのか。他の人もこんな事を感じているのか。主人公は何度も問いかける。それは外へというより、自分の奥底の、どうにも始末のつかない心の核心部分への問いかけのように感じられた。

Posted byブクログ

2009/10/04

高校の授業をさぼって、喫茶店で一日中たむろしていたとき、たまたま手に取った本がこれでした。衝撃でした。三回は読んでいます。

Posted byブクログ

2009/10/04

深い…深すぎる。 これを読むと、人に優しくなろうと思える。だけど実際はできない。★が4つなのはあたしがまだ勉強不足だから。

Posted byブクログ

2009/10/04

数ある狂人モノの中でも、お気に入りです。物語に現実味があり、読みやすいと同時に、身近に起こりうる恐ろしさがあります。病を持って生き続ける悲劇。

Posted byブクログ

2009/10/04

色川武大名義唯一の長編にして遺作。「我が身より劣等なものに優しくなるのは、優しさと呼べるのかどうか。」

Posted byブクログ