こころ の商品レビュー
一番心に残っているかも。 現実の距離と心の距離の差がしみじみと感じさせられた。 Kが何故最後にああいう選択を採ったのか、其の原因の解釈は読んだ人それぞれによって異なっていいのではないかと思う。1冊を通して読んでこその作品。教科書に載ってる文だけではネ。
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哲学的な文章だから入るのに苦労するけど、一度入ってしまったら抜け出せなくなる。先生は漱石自身なのではないか、と思えるほど繊細な心の描写。
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高校時代に国語の授業では「先生と私」と「先生の手紙」しか読みませんでした。 最近気になって真ん中の章である「両親と私」を含めて読んでみると。その味わいは何倍にも広がります。 先生とKの恋愛模様、それを知らずに先生と結婚したお嬢さん。Kを死なせて(自殺に追い込んで)しまった先生...
高校時代に国語の授業では「先生と私」と「先生の手紙」しか読みませんでした。 最近気になって真ん中の章である「両親と私」を含めて読んでみると。その味わいは何倍にも広がります。 先生とKの恋愛模様、それを知らずに先生と結婚したお嬢さん。Kを死なせて(自殺に追い込んで)しまった先生の自責の念、それを知らない妻の悩み、そして最終的にKと同じ道を選んでしまう先生。 不器用な明治の知識人のこころの動きを描いた物語。
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この本を読むたびに、私も漱石も日本人に生まれて良かった、と冗談でなく真面目に思う。 夏目漱石の文章は、とても分かりやすい。昨今の作家が好んで使うような持って回った言い回しは無いし、余分なものを削ぎ落としてすっきりとした佇まいをしていると思う。 私はこの作品を酷くうつくしいと...
この本を読むたびに、私も漱石も日本人に生まれて良かった、と冗談でなく真面目に思う。 夏目漱石の文章は、とても分かりやすい。昨今の作家が好んで使うような持って回った言い回しは無いし、余分なものを削ぎ落としてすっきりとした佇まいをしていると思う。 私はこの作品を酷くうつくしいと思っている。 高校の教科書に載ってはいるが、読むだけで授業で深くは追わないらしい。 ほんの一部分だけ読んで教科書ガイドに沿った授業で解釈されるのであれば、私は一人で静かに一冊を読み切る事の方がよほど深い意味を持つのではないかと思う。
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「書かれてないことは想像でしかない」と恩師に言われ、果たしてKの死の本当の原因は学校で教えられたように「先生の恋のための裏切り」であろうかと読み返した。どうも夏目は想像で読まなければならない作家ではないような気がします。言葉のパズルを意識して読むと、想像力の欠如からかみ合わなくな...
「書かれてないことは想像でしかない」と恩師に言われ、果たしてKの死の本当の原因は学校で教えられたように「先生の恋のための裏切り」であろうかと読み返した。どうも夏目は想像で読まなければならない作家ではないような気がします。言葉のパズルを意識して読むと、想像力の欠如からかみ合わなくなった二人の思考が興味深く思えます。
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高3の現代文の授業でやってからすぐに読んだ。 Kが死ぬとわかった時のクラスのどよめきを鮮明に覚えてる。 うちの高校は勉強のできない子たちの集まりだったのに、なのに衝撃を与えた夏目先生。 人の心の在り処はどこなのかな。 2006.01.10
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昔は読めなかった(独特の古文的な文章が苦手で・・)文章も、今は心地よく読めるようになりました、29の夏。 この手の話、好きだなぁ。友情か恋愛か。 まあ小難しく哲学的な文章になっているし、現代ではあり得ないような話なんだけど、純粋に面白いと思いました。 朝日新聞に連載されていたらし...
昔は読めなかった(独特の古文的な文章が苦手で・・)文章も、今は心地よく読めるようになりました、29の夏。 この手の話、好きだなぁ。友情か恋愛か。 まあ小難しく哲学的な文章になっているし、現代ではあり得ないような話なんだけど、純粋に面白いと思いました。 朝日新聞に連載されていたらしいですね、「こころ」。 ということは、あいるけ(愛の流刑地)の渡辺淳一もいずれは・・?
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中学か高校のときの国語の教科書でごく一部だけ読み、その続きを読もうと買ったはいいけど、ずっと本棚の肥やしになっていた本。主題が見えないようで、読み終えると自然とそれが浮んでくる。
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夏目漱石の初めて読んだ本でした。私的にはこれが夏目漱石の本の中で一番好きです。手紙形式でお話が進んでいき、恋愛について書かれているのですが、本質はもっと深いと思います。やはり素晴らしい作品。
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これまで5、6冊は買ってる気がする。旅先で、出張先で、帰省中に、とかそんなんでなんだかんだでかなり読んだなぁ。 高校生の現代文の時間に初めて読んで、感銘を受けた。自分が『自意識過剰』な人だと自覚した作品でもある。
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