ペスト の商品レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
やっと、読み終わりました。コロナが始まったから購入したのに、一年以上もかかってしまいました。 後の解説を読むとその文体の美しさが高評価だったとのことですが、まあ、言い回しの複雑なこと。なかなか一文を理解するのに時間がかかってしまいました。 フランス領のナイジェリアの一都市を舞台にして、医師の目から見た人々の行いを丁寧に描いています。キリスト教への懐疑的な叙述もたくさんあり、そのあたりが今一つ入ってこなかったのですが、とにかく読了した、万歳です。
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このコロナ禍で改めて話題となった不朽の名作。 ペストの蔓延を軸に、悪と不条理と向き合い戦う人々を淡々と描いている。 最後に書かれてる事は、今まさに人類が突きつけられている現実だ。
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歴史は繰り返されるんだなぁ、と読み終わって実感。 コロナが終息したら色んなところにも行きたいし元の生活に戻りたい、とは思うけど 亡くなった人の遺族はそう簡単に元の生活に戻るというわけにはいかなくて。 どうするのが正解なのかなぁ〜と 考えさせられました。
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やっと読了。後半は勢い付けて読めたが、中間は厳しかった。初めて読む日本語もあって、訳が今風ならもっと良かったのにと残念に思った。
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今だから読みたい本、と本屋さんで平積みされていたので手に取ってみた。 ペストが猛威をふるい、ロックダウンされた街を描いた作品です。まぁ~翻訳の読みにくいこと!!途中で投げ出しそうになりましたが、何とか読了。 病床の不足や、経済の衰退、デマからの買占めなどなど…現代がまるで作品をな...
今だから読みたい本、と本屋さんで平積みされていたので手に取ってみた。 ペストが猛威をふるい、ロックダウンされた街を描いた作品です。まぁ~翻訳の読みにくいこと!!途中で投げ出しそうになりましたが、何とか読了。 病床の不足や、経済の衰退、デマからの買占めなどなど…現代がまるで作品をなぞっているかのようで、恐ろしかった。 気まぐれのようにやってきて猛威をふるい、ロックダウンされた街の中で翻弄される人間たちの命を奪い、また気まぐれのように収束していったペスト…原因も理由も謎なところが、本当に怖い。コロナはペストと違って、現時点では致死率がそんなに高くないことがまだ救いだろうか。 人類は災害や疫病に対してとても無力だけど、医師リウーのように、日夜戦っている人がいるということを心に留めておきたい。 そして一時も早く、平穏な日々が戻ってくることを願います。
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やっとこさ読み終えました。 自分に読解力が足りないのか、兎に角読みにくかった。 けれども現在のこのコロナ禍と似ている状況に何か惹かれるものがあって 最後まで読むことができた。 今じゃないと最後まで読めなかったかもしれない。
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人間の不条理に抗う者と正義の中で生きるものをペストの中で一つのまとまりにしそれに戦っていく人間のありありとした本質に近いものを書いており共感できる点が多数あり自分の理性に刺激を与えてくれる作品だったと思う。またカミュの文体が読み易く簡潔に記してありリアリティのある作品になったと思...
人間の不条理に抗う者と正義の中で生きるものをペストの中で一つのまとまりにしそれに戦っていく人間のありありとした本質に近いものを書いており共感できる点が多数あり自分の理性に刺激を与えてくれる作品だったと思う。またカミュの文体が読み易く簡潔に記してありリアリティのある作品になったと思う。
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まさにコロナ禍と同じ状況。 出かけたまま街が急に閉鎖されたらーー家族を案じて戻るだろうか、戻れるが再び出ることはできない。家族は戻ってきてほしいだろうか。 この「追放」がいつまで続くか、わからない中で、自分で期限を決めて期待するのもそうならなかった場合も悲しみも多い。そのため、人...
まさにコロナ禍と同じ状況。 出かけたまま街が急に閉鎖されたらーー家族を案じて戻るだろうか、戻れるが再び出ることはできない。家族は戻ってきてほしいだろうか。 この「追放」がいつまで続くか、わからない中で、自分で期限を決めて期待するのもそうならなかった場合も悲しみも多い。そのため、人々は何も考えなくなる。 予告して閉鎖したら不平不満もでなかったと思うが、一時を争っていた。 隔離生活の中、次に再会できるのほ全快もしくは死亡したとき。 ペストが収まったときに、大切な人はそばにいるだろうか。元の生活に戻れるだろうか。 自分の力ではどうすることもできない「不条理」を描く。
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昔の作品だが今のコロナの状況とシンクロしているのですんなり理解できた。物語の人々の行動もおもしろいくらい今のニュースと似ていて、人間の本質はいつの時代も変わらないんだと思った。 登場人物がそれぞれに個性と役割があってとても魅力的。文章は読みにくいが読むべき作品だ。
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この本ほど、2020年〜2021年の現在と、小説の舞台の内容が比較されるものはないではないだろうか。 ペストと新型コロナ。 病原体の違いはあっても、現在私たちが置かれている状況と余りに酷似した物語は、この2つを横に並べて間違い探しを試みるのも一興というほどだ。 伝染病への対策...
この本ほど、2020年〜2021年の現在と、小説の舞台の内容が比較されるものはないではないだろうか。 ペストと新型コロナ。 病原体の違いはあっても、現在私たちが置かれている状況と余りに酷似した物語は、この2つを横に並べて間違い探しを試みるのも一興というほどだ。 伝染病への対策が後手後手に回り、現実を直視できず決断の鈍い政府。長引く自粛期間(物語では外出禁止令に近いか)における人々の心情。死者は家族に顔を見せることもできず埋葬されていく。 ペストの場合、新型コロナとは違い高い致死率と罹患した際の苦痛があるため、私達の現状と比較すると何とまあ我々は気が抜けているのだろうと思い知らされる。 それが新型コロナの最も恐ろしい点であるのだろうけども。 今この小説を読むとどうしても我々の現状との比較という観点で読んでしまうが、新型コロナ以前ではロックダウンされ、死の恐怖がすぐそばにありながら人間の心理はどのように動くのかということが主題だっただろう。 新型コロナ以前に読んでおきたかった、と強く思う。 なぜなら描かれた人間の心理についても、今の我々のものとの比較として読んでしまうから。
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