ペスト の商品レビュー
流行病ペストと戦う町オラン。タルーを中心に町の様子が書かれる。憂鬱症、人の関係の希薄、菌を焼こうと家まるごと焼くなど、直接ペストにかからなくても精神的なダメージがあった。現在のコロナと通ずるところを感じる。
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新型コロナウイルスの関連で読んだのだが、確かに現代に置き換えて身につまされる部分も多いんだけど、読んで一番思ったのは、フランス文学ってやっぱ肌に合うなーという感覚。どことなく静謐で幻想的で透明感がある感じがたまらない。
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コロナでのロックダウン、都市封鎖に少なからず似た状況なのだろうかと思い、今後どうなっていくのか、また人々はどういう心情になるものなんだろうと、この本を通して、今の現状を洞察してみたかったため、本書を手に取った。 わりと淡々とある街でペストが起きた状況について描かれている。医師リ...
コロナでのロックダウン、都市封鎖に少なからず似た状況なのだろうかと思い、今後どうなっていくのか、また人々はどういう心情になるものなんだろうと、この本を通して、今の現状を洞察してみたかったため、本書を手に取った。 わりと淡々とある街でペストが起きた状況について描かれている。医師リューが物語の中心にいるため、人々がどういった症状になり容態が悪化していくのかなど、医療現場寄りの状況がかなり描かれていて、興味深いものがあった。 日本はあくまで要請という形で強制的でなく、他のアメリカ、ヨーロッパといった国のように完全な都市封鎖をした訳ではないから、なんとも言えないけれど、それでも本書のような人々の苦悩はとても共感なのかな?理解できるものだった。 友だちに勧められてたまたまカミュの異邦人を少し前に読んでいた。その繋がりで本書が目に止まり、読むことにしたのだが、今の時代に、読むに値する本だったなと思った。
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話の内容が現在のコロナ禍と似たような状況ということで再び話題となった一冊。 ペストの感染者が爆発的に増えていくという感じは確かに現在の状況に似ているし、そのことで様々な人間模様が発生するという点も同じだと思いました。 最後は霧が晴れたように感染者がいなくなるような状況になりま...
話の内容が現在のコロナ禍と似たような状況ということで再び話題となった一冊。 ペストの感染者が爆発的に増えていくという感じは確かに現在の状況に似ているし、そのことで様々な人間模様が発生するという点も同じだと思いました。 最後は霧が晴れたように感染者がいなくなるような状況になりますが、コロナもそのように早くなると良いなと一通り読んで思いました。 80年近く前の作品ですが、今でも普通に読める名作です。
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コロナ渦で話題の本なので、読んでみましたが、なかなか難しく、入ってこなかったです(笑) また挑戦します!
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物語の序盤となる終盤は面白かった。中盤はあんまり面白くなくなって眠気がおそってきた。 命を取られる可能性がある状況下にあるのに、表面的にはいつもと変わらないように振る舞う人々とか、今の状況下に似ていると思った。
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(01) 終息まで1年を待たなかった。この北アフリカの海岸部の近代都市はその間、交通を奪われ、隔離される。その孤立には寂寥があり、寂しさには闘いがあり、闘争には敗北と神を畏れぬ信念がある。主人公の医師リウーの母以外にはこれといって女性も登場せず、ただこの都市の外にいて、都市の男た...
(01) 終息まで1年を待たなかった。この北アフリカの海岸部の近代都市はその間、交通を奪われ、隔離される。その孤立には寂寥があり、寂しさには闘いがあり、闘争には敗北と神を畏れぬ信念がある。主人公の医師リウーの母以外にはこれといって女性も登場せず、ただこの都市の外にいて、都市の男たちに思われている。彼らはこの感染病ペストを考察し、連帯し、描写する(*02)。ペストには意志があるようにも見え、規則や流行の浮沈があるように感じられ、対抗措置をとるべき対象として扱われる。 記者、神父、判事、芸術家、門番、少年、老人、フットボール選手、知事、小役人、転売屋など様々な男たちがペストに翻弄されながらも、生き様と死に様(*03)をそれぞれに見せている。 (02) リウーとタルーの友情が一つの筋になってはいる。彼らは終盤で眺めるテラスからの都市と水平線の景色は、どこか遠くにあり、それゆえに友情が永遠であり、二人からの眺めが普遍であるように感じられる。彼らは二人でその海に入ることになる。 (03) いくつかの死が描かれ、いくつもの死が想像される。特に、ペストに感染し死亡した者たちがどのように処理されていくのか、それが大量の処理に従い変化していく過程までが説明される。また、いくつかの死にゆく過程にも凄惨さと荘厳さが表されており、読者だけでなく、小説の中の人物のその後に影響を及ぼさないではおかない。その意味で、この作品にある死の感動は、周囲に波紋を呼び起こしながら感染していく。
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翻訳物の小説を滅多に読まない僕には、少々歯応えがあり過ぎて、読み終わるまでものすごく時間がかかってしまいました。解説まで読み終わって、ああ、そういうことだったのか、と思うようなところもあったりもして、しっかりと読めたとは言い難い読後感。 いつかまたもう一度じっくりと読んでみたい...
翻訳物の小説を滅多に読まない僕には、少々歯応えがあり過ぎて、読み終わるまでものすごく時間がかかってしまいました。解説まで読み終わって、ああ、そういうことだったのか、と思うようなところもあったりもして、しっかりと読めたとは言い難い読後感。 いつかまたもう一度じっくりと読んでみたいと思うけれど、そのときにはもう少し腰を落ち着けて、体勢を整えて(?)読もうと思います。 ひとまず、このCOVID-19吹き荒れる2020年に読んだ、ということでひとまず良しとします。
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読了にとても時間がかかりました。新型コロナウイルス感染症が世界で拡大して注目されていたため手に取りました。 ペスト流行で封鎖された環境下で感染症が拡大するさまとそこで生きる人々それぞれの人間関係、心情、生き方の描写に引き込まれました。人間が持つ様々な思考や感情の描写が、現在のコロ...
読了にとても時間がかかりました。新型コロナウイルス感染症が世界で拡大して注目されていたため手に取りました。 ペスト流行で封鎖された環境下で感染症が拡大するさまとそこで生きる人々それぞれの人間関係、心情、生き方の描写に引き込まれました。人間が持つ様々な思考や感情の描写が、現在のコロナ禍と相まって生々しいゆえに重く感じられ、文字を追うのに苦労しましたが、色々考えさせられる読み応えのある小説でした。 またいつか読み返すと思います。
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いやー,読むのにずいぶん時間がかかってしまった.学生時代に読んだときにはもっと面白かったような記憶があるのだけれど,読みにくかった. 古い文庫(実際に読んだのは,表紙が銀色の下地にオレンジ色のアルファベットでアルベール・カミュと書いてある本)なので,字が小さいさくて読みずらか...
いやー,読むのにずいぶん時間がかかってしまった.学生時代に読んだときにはもっと面白かったような記憶があるのだけれど,読みにくかった. 古い文庫(実際に読んだのは,表紙が銀色の下地にオレンジ色のアルファベットでアルベール・カミュと書いてある本)なので,字が小さいさくて読みずらかったのもあるのだけれども,どうも記述が冗長に感じてしまって仕方なかった(最近,楽に読める本ばかり読んでいるので,すっかりラノベ脳になってしまったらしい). 当時は,不条理への反抗が面白いと思ったのかな,ん~,よく憶えていないや.
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