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カラマーゾフの兄弟(下) の商品レビュー

4.4

215件のお客様レビュー

  1. 5つ

    103

  2. 4つ

    60

  3. 3つ

    24

  4. 2つ

    4

  5. 1つ

    1

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2011/07/15

罪と罰の次に読んだ二つ目のドストエフスキーの作品。 宝塚歌劇団のカラマーゾフの兄弟を舞台でみて、本も読みたくなり購入。 舞台で印象に残った言葉は、「衝動」。 上巻は中々読み進まなかったが、中、下となるにつれ、どんどん引き込まれた。 この話はドストエフスキーが亡くなって...

罪と罰の次に読んだ二つ目のドストエフスキーの作品。 宝塚歌劇団のカラマーゾフの兄弟を舞台でみて、本も読みたくなり購入。 舞台で印象に残った言葉は、「衝動」。 上巻は中々読み進まなかったが、中、下となるにつれ、どんどん引き込まれた。 この話はドストエフスキーが亡くなってしまったからここで終わってしまったが、本当は続きがあったらしい。 是非続きを読んでみたかった。 キレイな心のアリョーシャが変わっていく姿をみたかった。 ドストエフスキーの本は人間の普遍的な何かを教えてくれる気がする。 他の作品も読みたいと思う。

Posted byブクログ

2011/06/10

勢いで読んだけど、抱えきれなくて感想書けない。 全巻を通して上げるとすれば、 1大審問官 2ゾシマ長老とアリョーシャの言葉 3最後の裁判 が特に印象的だった。 1に関しては大審問官の言わんとすることは大方理解できたし、2はすごく心に響いた言葉、というか考え方がいくつかあって3はと...

勢いで読んだけど、抱えきれなくて感想書けない。 全巻を通して上げるとすれば、 1大審問官 2ゾシマ長老とアリョーシャの言葉 3最後の裁判 が特に印象的だった。 1に関しては大審問官の言わんとすることは大方理解できたし、2はすごく心に響いた言葉、というか考え方がいくつかあって3はとにかく長かった。かわいそうなほど滑稽な運命をたどってしまうドミートリィについて検事も弁護士も感情的な仮説を延々と述べる。 一番心をひかれたのはスメルジャコフだった。最後まで謎な人物で、ほとんど容疑をかけられることもなかったにかかわらず自殺してしまった。卑屈で、ずる賢く、しかし信用されていたスメルジャコフ。彼は何を考えていたのだろう?それはすごく興味深い。 ゾシマ長老やアリョーシャが素晴らしい言葉を述べ、キリスト教の教えが隅々にまで沁みこんでいる一方、当時のロシア社会の悪ははっきりと書かれていて、読み落としていたところだけど、ドミートリィがグルーシェニカと宴会をするために行った村は大火事で焼け、見るも無残な姿だった。そこでま逆の贅沢をするというのはどういうことなのだろう。ドミートリィの罪は無意識の罪であるけれど、だからと言って許されるとは言えない。

Posted byブクログ

2011/05/31

ドストエフスキーが続編を書こうとしていたのがなんとなくわかった。 これは続編欲しかったなあ・・・アリョーシャがテロリストとか想像つかないけれど、愛に疲れるなんて事は絶対に言わない、っていうか言えないだろうに。 アリョーシャが一番物語の中で歪んだ純粋さを持ち続けてましたね。 でも根...

ドストエフスキーが続編を書こうとしていたのがなんとなくわかった。 これは続編欲しかったなあ・・・アリョーシャがテロリストとか想像つかないけれど、愛に疲れるなんて事は絶対に言わない、っていうか言えないだろうに。 アリョーシャが一番物語の中で歪んだ純粋さを持ち続けてましたね。 でも根本的な所ではカラマーゾフ的な思想はあるんだろうなあ。 神様はやっぱりいないと再確認しました。

Posted byブクログ

2011/05/23
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

よくここまで人間の心をえぐって描写することができるなと。とにかくすごい。下巻のイワンと悪魔との会話が特に印象的。良心の呵責、その行動は何のために?人々からの賞賛を求めるからなのか。神が存在しなければ全ては許されるのか。一度読んだだけじゃまだまだ消化不良。

Posted byブクログ

2011/04/18

イワンの中にいるジェントルマン。日本語では「紳士」と言う意味だが、正しくは「みすぼらしい男」らしい。 イワンの心を苦しめ、罪の意識を煽るこの存在は、イワン自身である。 村上春樹の世界にもこの「もう一人の自分」が数多く存在している。 スメルジャコフは一体何だったのだろう。彼はカラマ...

イワンの中にいるジェントルマン。日本語では「紳士」と言う意味だが、正しくは「みすぼらしい男」らしい。 イワンの心を苦しめ、罪の意識を煽るこの存在は、イワン自身である。 村上春樹の世界にもこの「もう一人の自分」が数多く存在している。 スメルジャコフは一体何だったのだろう。彼はカラマーゾフをかき乱すことが目的だったのか。感情を露わにしないスメルジャコフ。彼の生い立ちがそうさせたのだろうか。しかし重要なポストだったことは間違いない。 神とロシアとウォトカと.ドストエフスキーの宗教観、ロシアの文学傾向、ウォトカってどんな味かを知りたい知りたい。

Posted byブクログ

2011/02/28

難しい。 この作品の成立背景は知らないが 神や善についての描写がおもしろかった。 神学を学ぶ人にはイマイチかも、 哲学好きなら考えさせられる点は多いと思う。

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2011/02/18
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

帯の推薦文通りで最初はとにかく退屈だったが、それでも十分おつりがくるほど面白かった。 登場人物はそれぞれ強烈だが、流石にダメすぎるんじゃないのとも思ったが、ドミトリーが人間くさくて好きだった 親父は強烈過ぎたし、イワンは考えすぎで、アリョーシャはきれいすぎて、なかなか親近感がわかなかった ゾシマ長老の若いころの話もユーモアたっぷりで面白かった

Posted byブクログ

2011/02/15

父親殺しの疑いをかけられたミーチャの裁判が始まる。登場人物達はそれぞれに行動していく。裁判の前日、スメルジャコフは自分が真犯人だととイワンに告げた後、自ら命を断つ。裁判はアリョーシャの証言によりミーチャに有利に進むかと思われた。しかし、イワンがせん妄に苦しみながら不可解な証言をし...

父親殺しの疑いをかけられたミーチャの裁判が始まる。登場人物達はそれぞれに行動していく。裁判の前日、スメルジャコフは自分が真犯人だととイワンに告げた後、自ら命を断つ。裁判はアリョーシャの証言によりミーチャに有利に進むかと思われた。しかし、イワンがせん妄に苦しみながら不可解な証言をした後、カーチャが犯行を裏付けるような手紙を提出したことで裁判は一転する。グルーシェニカの想いもむなしく、ミーチャは破滅へと向かっていく。そして、判決。

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2011/01/18
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

多くの個性的な登場人物が出てくるが、どの人物にも共感できる部分があるというのが面白かった。人間の多面性というのはこの作品のテーマの一つだと思う。イワンの悪魔(もう一人の自分)との対話、カテリーナの裏切りなど、多面性が浮き彫りにされるシーンは非常に印象的だ。 人間は成長する過程で色々な人格を身につけ、多面性を獲得する。だがその前に誰にでも、純真な子供だった時期がある。幼児期の重要性も重要なテーマの一つだろう。コーリャは急いで大人になりたがっている子供として描かれ、アリョーシャはそれを悲しむ。 子供たちに向けたラストシーンのアリョーシャの言葉は、胸に迫るものがある。 「これからの人生にとって、子供のころ、親の家にいるころに作られたすばらしい思い出以上に、尊く、力強く、健康で、ためになるものは何一つないのです」 そのすばらしい思い出を作るためには、大人が子供を大切にしなければならないのだ。子供を大切にしない社会に、未来はない。

Posted byブクログ

2011/01/05

弁護人フェチュコーウィチの弁護は、今までのミーチャに対する見方を一気に覆すもので、法廷そしてすなわちそれを眺める読者の心をハッとさせる。様々なテーマが詰まっている物語の中で『父親たるものよ、なんじの子供らを悲しませるな!』という言葉に筆者の主たるテーマが詰まっているような気がする...

弁護人フェチュコーウィチの弁護は、今までのミーチャに対する見方を一気に覆すもので、法廷そしてすなわちそれを眺める読者の心をハッとさせる。様々なテーマが詰まっている物語の中で『父親たるものよ、なんじの子供らを悲しませるな!』という言葉に筆者の主たるテーマが詰まっているような気がする。 人は皆この世に生まれてくる子供であり、大きな慈悲の心で赦すことで社会の安寧が得られるということであろうか。キリスト教には詳しくないのだが、いずれキリスト教の知識を持った上で再読すれば、もっと深い物が得られるのかもしれない。

Posted byブクログ