1,800円以上の注文で送料無料

カラマーゾフの兄弟(下) の商品レビュー

4.4

215件のお客様レビュー

  1. 5つ

    103

  2. 4つ

    60

  3. 3つ

    24

  4. 2つ

    4

  5. 1つ

    1

レビューを投稿

おもしろい。傑作であ…

おもしろい。傑作である。しかし長い。とにかく長い。名作を読むには時間を惜しむべきではないかもしれませんが・・。

文庫OFF

ドストエフスキーの最…

ドストエフスキーの最高傑作。下巻にはスメルジャコフとイワンとの対話が描かれる。また、コーリャとアリョーシャの会話も魅力的。

文庫OFF

中巻からの感想の続き…

中巻からの感想の続きです。根源の自由は、世界(宇宙)の存在そのものを問う自由だと私は思います。つまり世界(宇宙)はなぜ存在し、またそれを創ったのは誰かを問うことになります。このような問自身、いわゆるユークリッド的知性の限界を超えた質問です。このような問いは、神の存在と霊魂の不死と...

中巻からの感想の続きです。根源の自由は、世界(宇宙)の存在そのものを問う自由だと私は思います。つまり世界(宇宙)はなぜ存在し、またそれを創ったのは誰かを問うことになります。このような問自身、いわゆるユークリッド的知性の限界を超えた質問です。このような問いは、神の存在と霊魂の不死ということがなければ問うことができない問題だとは”信じて”います。

文庫OFF

長かった小説の最終巻…

長かった小説の最終巻。長いと感じさせませんでしたが!これはもう第二部が書かれなかったのが悔やまれて仕方ない…!!事件の真相・恋愛騒動の解決などが全てここにあります。本で久しぶりに泣きました。

文庫OFF

ドストエフスキーの没…

ドストエフスキーの没する直前まで書き続けられた本書は、有名な「大審問官」の章をはじめ、著者の世界観を集大成した巨編である。

文庫OFF

2024/08/29

神秘的な客の章が好きなのです。 あれこそ罪と罰なのだなと思った。 罪を犯したあとの苦しみで人はどうなるのか? を書いている。 ぞっとするような、後悔の想いが自分を縛りつけて身動きができなくなってしまう。恐ろしいね。

Posted byブクログ

2024/07/18

人類史上最高文学と称される「カラマーゾフの兄弟」 高野史緒さんの「カラマーゾフの妹」を先日読み、原作であるこちらももう一度読もうと思い飛ばしながら読んでいった。 実際にしっかりと読破したのは時間を持て余していた3年位前のコロナ禍の時。俗に言われる「カラマーゾフを読んだ側の人間...

人類史上最高文学と称される「カラマーゾフの兄弟」 高野史緒さんの「カラマーゾフの妹」を先日読み、原作であるこちらももう一度読もうと思い飛ばしながら読んでいった。 実際にしっかりと読破したのは時間を持て余していた3年位前のコロナ禍の時。俗に言われる「カラマーゾフを読んだ側の人間」に40歳を越えてやっとなれた。 中学生の時、20才頃、2度挫折した経験がある。読みにくいし言葉が分かりにくく物語は長いし正直つまらなかった。そもそもカトリック、プロテスタント、ロシア正教会等のキリスト教の知識が多少ないとあまり理解できない作品で、知識が未熟だった時分では到底読んだ側にはいけなかった。 この作品が人類史上最高文学と定義付けされているのがなんといっても「大審問官」のパート。 この「大審問官」のパートが無ければただの古典文学、ただの物語になってしまうだろう。 無神論者のイワンが何故神に疑問を抱くのか?神童のような聖人の弟アリョーシャにその真意を自作の物語にのせて話すという場面。その物語とは秩序を守るために人を火炙りの刑にしている異端審問官がキリスト本人に人間の本質を提示し信教への疑心と疑念を紛議するという物語。 幾つもの人間の性質的な問いと哲学をキリストに投げ掛けている。 自分もこの場面が「レ・ミゼラブル」のジャメールの投身自殺の場面と並び私史上最高文学の場面だと感じている。 内容は人間とは不完全な(完全にはできていない)生き物、なのに何故キリストは人間に自由を与えたのか?という問い。自由だけでは人は生きていけない。人間は弱く卑しく作られているため自由に耐えられる性質を持っていない。 さすれば自由の中では何かに支配されなければいけない。慈愛の精神だけでは人々は生活できない、だから食料(パン)を与え神秘を募り(奇跡)権力で秩序を守る(権威)。それが人間に必要なのだと語気を強める。 富と食を分配し威光を魅せ権力で治安を維持するという共産理論をキリストにぶつけるという話。 このイワンの語るキリストと異端審問官の物語はキリスト教という神に対しての矛盾と共産社会主義国家ロシアの深い信念が見えてくる。 このイワンの物語の内容が凄く理解できてしまう。 信仰心を主とする理想主義だけでは人は生きていけないと強く感じさせられてしまう。また同様に科学を主とする共産主義という思想論だけでも人は生きていけないとも思う。 日本でも民主主義という民主政体をとっているものの、ある一定の人々の結束により組織化し、その特定の人が民意を支配する為に法を形成し統治しているのではないだろうかとも思えてしまう。 自由を謳えばそれは自由ではないと証明している様に感じ、世の中は基本的に自由という不自由さで埋め尽くされているのかもしれない。 イワンが突き詰めすぎて精神崩壊していくのもよく分かる。 自由という物は本来人間にとって平等で然るべしと思われるが、どうしても不平等さが際立っている様に感じる。人によって価値観の水準の優劣が見え隠れするからだ。 結局人間はやはり不完全な生き物で実体のない定義のない自由というものに苦しめられ、しかしそれでもその中でも自由を求めてしまうものなのだと実感してしまう。 自由っていったいなんなのだろう?深すぎてよくわからなくなる。 「カラマーゾフの兄弟」長い物語で親子間の軋轢、金と権力、女性の奪い合い、信仰論と無神論、殺人事件、ミステリー等が詰め込まれた作品なのだが、物語の中盤の「大審問官」は人間の愚かさ、弱さ、醜さの問いが詰まっている最高傑作。 またいずれ読むであろうがその時はまた新たな気付きがあるかもしれないし、気付きたいとも思っている。

Posted byブクログ

2024/05/21

よくやく読み終わった、疲れた。下巻は父親殺しの容疑をかけられたミーチャの裁判の模様が描かれていた。実際の犯人はフョードルの召使で彼の私生児であるスルメジャコフであったが数々の証拠からミーチャの犯行であると判断され有罪となる。次男のイワンはミーチャの脱獄を計画し、三男のアリョーシャ...

よくやく読み終わった、疲れた。下巻は父親殺しの容疑をかけられたミーチャの裁判の模様が描かれていた。実際の犯人はフョードルの召使で彼の私生児であるスルメジャコフであったが数々の証拠からミーチャの犯行であると判断され有罪となる。次男のイワンはミーチャの脱獄を計画し、三男のアリョーシャも協力する。話の最後は町の少年イリュウーシェチカの葬式の場面で終わる。 全体を通してカラマーゾフ家の歪んだ人間関係がとても印象的。 裁判の中で検察と弁護士両方の意見が述べられたが圧倒的に弁護士側の方が読みやすかった。

Posted byブクログ

2024/03/09
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

ついに読み切ることができました!読みたいなと思いつつもなかなか手が出ていなかったけれども、読めて良かった。充実した読書時間を過ごせたし、ドストエフスキーの他の作品も読んでみたくなった。私の読書の世界が広がりそうな予感がして嬉しい。 下巻では、庶民や大地を肯定するところが印象的だった。ノブレスオブリージュ的な考えだろうか。農奴解放後の混乱という当時の時代要請だろうか。ドストエフスキーのお父様の事件とのリンクだろうか。特に庶民の底力を見た気がするが、判決についてはもう少し説明が欲しかった。ここは読者が想像の翼を広げる余地を残してくれたのだろうか。 また、ミーチャが、自分の悪いところや滑稽なところを認めていき、最後はこれまで自分が裏切って、そして法廷では裏切られたカーチャとも和解するところも印象的だった。やはりミーチャの中には、心の奥底では誠実でありたいという願いがあったことをより強く印象付けられた。 加えて、検察と弁護人の演説はどちらもすごく面白く、ぐいぐい読み進められた。ただ、人の一生を左右する刑罰についてこんなにも印象論ベースで語られるのかと怖くなり、「疑わしきは罰せず」の重要性を感じた。 イワンとスメルジャコフについては、未必の故意という非常に面白いテーマについて取り上げられていて、なるほど未必の故意でこういう小説が出来上がるのか、と興味深く読んだ。でも、あのイワンの行動でスメルジャコフにゴーサインを出したと意図に反して解釈されるというのは、悲し過ぎる。

Posted byブクログ

2024/01/04
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

上巻はめちゃくちゃ読み進めるのが遅かったけど、下巻は面白くていっき読み。 父フョードル殺しの罪で裁判にかけられるミーチャ。読み進めるうちに次男のイワンとコックのスメルジャコフのやり取りから真相が明かされる。真相が読者に明かされたにも関わらず、裁判は意外な方向へ。検事と弁護士のやり取りも非常に面白く読めた。とはいえ、神や来世の有無などもテーマになり、頭の整理があまりできていない。 人間の一生について突き放されたり、生きるうえでのちょっとした解釈が出そうになったりと読んでて感情が乱高下する。

Posted byブクログ