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カラマーゾフの兄弟(下) の商品レビュー

4.4

215件のお客様レビュー

  1. 5つ

    103

  2. 4つ

    60

  3. 3つ

    24

  4. 2つ

    4

  5. 1つ

    1

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2023/10/13

文句無しの名作。 これぞ、昔聞いたキャッチコピーの(読まずに死ねるか作品)。 多分、若き日に色々な日本の文豪達のと出会い、感銘受けたおかげで此処に辿り着いた感があります私の場合。 芥川龍之介、夏目漱石、森鴎外、太宰治、三島由紀夫、坂口安吾等々、学校の図書館から40年後、先人たちの...

文句無しの名作。 これぞ、昔聞いたキャッチコピーの(読まずに死ねるか作品)。 多分、若き日に色々な日本の文豪達のと出会い、感銘受けたおかげで此処に辿り着いた感があります私の場合。 芥川龍之介、夏目漱石、森鴎外、太宰治、三島由紀夫、坂口安吾等々、学校の図書館から40年後、先人たちのいざないがこの凄い物語に誘導してくれたんじゃないかなと。 ずっと気になってたんだけど、遂に手に取りましてあっという間に読了。 レビューするのがおこがましい位なので、感動し興奮した気持ちだけ此処に記しました。 また違った方の翻訳でも読み始めたので気持ち的にどう変化するか楽しみでもあります。

Posted byブクログ

2023/09/30

上巻を読み始めてから1ヶ月以上が経ってしまったのだけれども、ようやっと読了。個人的には大審問官の中巻がおもしろかったなぁ。 上巻の冒頭でアリョーシャの死について描かれているのだけれども、なんというか読み通したあとでも意味が汲み取れてない。もう一回読めばわかるのかしら、 推理小説...

上巻を読み始めてから1ヶ月以上が経ってしまったのだけれども、ようやっと読了。個人的には大審問官の中巻がおもしろかったなぁ。 上巻の冒頭でアリョーシャの死について描かれているのだけれども、なんというか読み通したあとでも意味が汲み取れてない。もう一回読めばわかるのかしら、 推理小説として読めばトリックはおもしろい。けれどもピースがうまくはまらないんだよなー。スメルジャコフとイワンの関係は推理小説的ではないから。 罪の告白と、何が本当の罰なのかというのは、罪と罰にも共通する事柄のように感じた。

Posted byブクログ

2023/09/17

2021/1/28 読了。 ※以下、ドスドエフスキー作品の観賞の仕方としては、かなり誤っていると思われますので、ご注意下さい ************************* 『罪と罰』『悪霊』『賭博者』も読んだが、ドストエフスキーを読んでいると、ロシア人はどいつもこいつもダ...

2021/1/28 読了。 ※以下、ドスドエフスキー作品の観賞の仕方としては、かなり誤っていると思われますので、ご注意下さい ************************* 『罪と罰』『悪霊』『賭博者』も読んだが、ドストエフスキーを読んでいると、ロシア人はどいつもこいつもダメ男、クズ男の面倒くさい連中ばかりに思えてくる。「こんなだからダメなんだよ、ロシア人」という声が聞こえてきそう。 主人公はじめ登場人物達が、物語の中で悩み、苦しみ、悲しんでいるシーンに来ると、読んでいる此方も辛くなるが、ドストエフスキーに関しては、大半の登場人物に共感不能。寧ろ作中で失敗し、苦しみ、破滅してくれた方が、ハリウッドのアクション映画で憎たらしい悪役が、カッコ悪くやられていくようなカタルシスすら感じられる。そういう意味でストーリーは面白い。だから星4つ。 更に余談。'21年、プーチン大統領は、ドストエフスキー生誕200年行事で、ドストエフスキー博物館を訪れ、メッセージノートに「ドストエフスキーは天才的な思想家だ」とか書いたそうだが、「ロシアは強いぞ偉大だぞ」とやっている方が、ロシアをダメ出ししているような作品をお気に召すとは少々考え難く、(本邦の政治家先生方がロクに本を読んでなさそうなのと同様に)実は1作も読んだことがないんじゃないかと、密かに疑っている。

Posted byブクログ

2023/08/17

盛りだくさんだな。 中盤以降になって、おや、これはミステリーでもあるな!と思い当たった。 スメルジャコフはクリスティの「カーテン」を思い出す。 もう少しドストエフスキーの作品を読んでみないとな。

Posted byブクログ

2023/08/02
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

カラマーゾフ家の悲劇。上・中・下巻からなる長めの小説だが、これでも本当は二部構成の内の第一部にすぎないらしい。 この第一部では、カラマーゾフ兄弟が長男のミーチャとその父フョードルの間の、ある女性を巡る争いに焦点が当てられている。 ミーチャは、この争いの最中に起きたフョードル殺害事件の被告人となってしまい、彼の無罪を主張する兄弟と1人の女性の努力虚しく、最終的には有罪となってしまう。 しかし、これではあまりにも雑すぎる。 この小説の醍醐味は、宗教や人生の価値観に対する哲学的な問いを読者にもたらしながら、事件をめぐるミステリー性や、兄弟が三男アリョーシャの純真さが世俗の人々を癒していく過程を楽しむことができると言う点で、純文学的な要素とエンタメ的な要素がうまく融合している点にあるのではないだろうか。 私がこの本の中から得た問いの中に、「どう生きるか」というものがある。 大雑把にいうと、不安と孤独を抱えながら真の「自由」に生きるか、良心や生活を外部に委ねて楽に「自由」に生きるかである。 イワンの話では、この二つの生き方しか人間世界には存在せず、それに絶望した彼はカラマーゾフ的な堕落しか、人生の最後に待ち受けるものはないと語った。 また、それに対し弟のアリョーシャは、その話の中でキリストも行っていた、接吻という形で人生に絶望した彼を無条件に受け入れ、許した。 (罪と罰でも言えたことだが(そしてミーハーな私はこの2作しかまともに読んでいない…)、愛はこの作品の中で、特別の地位を与えられているように感じられる。他の作品も読んでみないことにはわからないが、愛はドストエフスキーの作品の根幹を成すものなのかもしれない。) 大抵の人がそうだろうが、私はイワンのように真面目な人間でも、アリョーシャのように純粋な人間でもない。ミーチャのように素直な人間でもないし、フョードルほど貪欲なわけでもない。 このような人は、フョードルのように嫌われることも、ミーチャのように破滅することも、アリョーシャのように人々から好かれることも、イワンのように精神を病むこともないだろう。 つまり、当然の結果だが、私は彼らとは違う人間であり、対立を恐れなければ、違う生き方や価値観を選ぶ権利があるということだ。なので、元も子もないことを言うと、私はそもそもイワンの話に共感しかねている。 長くなってきたので簡潔にまとめると、私はそもそも、自己の人生に大きな価値を見出すこと自体が誤りであると感じている。これは命を神からの贈り物と考える、キリスト教的な価値観と対立しているように思われる。この時点で、真の「自由」に耐え難い不安や孤独を感じることもないし、楽な「自由」のために良心や生活を外部に委ねることもない。「まあ、なんとかなるさ。」と毎日をそれなりに生きていくことに、なんの疑問も感じないのだ。 もちろん、これは快楽に溺れることを意味するものではない。一日一日を大切に、それでいて謙虚に生きることを旨としているに過ぎない。 この生き方は、上の四人のどの価値観にも適合しないように私には思われる。 難解かつ退屈で、一般的に苦行とも呼ばれているカラマーゾフの兄弟を読んだ後に、このダラダラと長くて面白みのない感想をここまで読むような、酔狂で我慢強く、暇な人間はほとんどいないだろうが、公開記念がてら最後に一つだけ書き残す。 「君たちはどう生きるか」

Posted byブクログ

2023/06/21

暴力的なまでに、 人間という存在の葛藤を暴いている! 人間は、神と愛を信じる良心的な存在なのか。 それとも、神は不在であり、我々はエゴイスティックな生き物なのか。 どちらかに傾けば、片方の声が聞こえてくる。 それ故、私たちは一喜一憂しながらも人生を謳歌するのだ。 我々は皆、...

暴力的なまでに、 人間という存在の葛藤を暴いている! 人間は、神と愛を信じる良心的な存在なのか。 それとも、神は不在であり、我々はエゴイスティックな生き物なのか。 どちらかに傾けば、片方の声が聞こえてくる。 それ故、私たちは一喜一憂しながらも人生を謳歌するのだ。 我々は皆、「カラマーゾフの兄弟」である。

Posted byブクログ

2023/09/12
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

①長い。 ロシアの本は読んだことがなかったが、他のものもここまで冗長なのだろうか 読み終わってみると、初めの家族会議シーンでこれから起きる事態の材料と予言がほぼ揃っている。 その点は圧巻と言える。この会議の記憶が薄れないうちにスピーディーにオチまで読み終える方が楽しめそうだが、理解しようとして読むととても時間がかり忘却してしまう。 時間がかかる訳としては、 1.スコトプリゴニエフスク町のキャラクター紹介のために主人公があらゆるところに出没するはめになるが、キャラ紹介でほぼ前半を費す。長い。 2.ロシア正教の教えと、ひと口話がサンドイッチみたいに挟まっているので、ミステリーの筋がなかなか進まない。 正教の話では新約聖書の内容を知っている前提で話をされるので、知らない身としては、引用元の部分を聖書で探して読まなくてはならなかった。大審問官も荒野の悪魔について知っていなければ何のことかわからない。読解に時間がかかる 3.イワンの悪魔、裁判シーンも長すぎる。 分量が半分ならよかったのにと思えてしまう。どちらもとても良いのに、長すぎることで慣れてしまう、鮮味が文を追うだけの惰性で腐っていくのが悲しかった。 ②ミステリーとしては弱い 賢い人とはちょっと話しても面白い、のくだりで で、スメルジャコフとイワンが話している時点で、もはや怪しすぎて犯人がある程度読めてしまう。 思想のプロとコントラ、国家間で侵略し拡大する宗教。などの要素で総合的に点を稼いでいるが、ミステリーとしては、犯人が明かされても、だろうな…と言う感じである。また、動機に行間があり読者間で解釈の違いがかなり出そうだと感じた。 ③オチているようでオチていない イワン、リーザの悪魔的な思想の終着点がどのようになるかを期待して読んでいたので、2部構成予定なのは存じているが、それでも未解決に感じた。オチのド派手さを期待する人種としてはかなり不完全燃焼だった。 イワンは、30歳になったらもはや生きていたくないみたいなことを上巻で言っていたので、6年後に何かあった、と、13年後の2部で何か語られたりしないだろうか。あれでオチているとしたらなんだか薄味に感じてしまう。 おそらく第二部でリーザに関しては何か書く予定だったかもしれないが。 また、コーリャも、エルサレムよりもしわたしがあなたを忘れるならば つまり、大切なものを見変えたりしたら罰してください、みたいなくだりが初対面時にあったので伏線であるように感じる。 初めの家族会議で1部の内容全てに近く語られている作品なだけあって、絶対1部は2部への伏線まみれに違いないのではないか。これで付け足す必要のない作品とか批評した方が信じられない。 未完の大作である、という事実が、この長距離走をアレクセイと共に駆け抜けた疲労とともに気持ち悪い読後感として残った。 この世には2種類の人がいる、カラマーゾフ を読んだものと読んでいないものだ、みたいなことを言ったらしい村上春樹さんへの憎たらしさがつのった。

Posted byブクログ

2023/03/13

上、中、下を3週間ほどで読了。 10年以上前に読んでいて今回は再読だが、結構記憶がぼんやりしていた。 今回読んで、より理解を深めたところもあるし、以前ほど楽しめないところもあった。 特に前回読んだ記憶はとにかく上巻を抜けたらひたすらに面白かった覚えがあったのだが、今回読んでみて冗...

上、中、下を3週間ほどで読了。 10年以上前に読んでいて今回は再読だが、結構記憶がぼんやりしていた。 今回読んで、より理解を深めたところもあるし、以前ほど楽しめないところもあった。 特に前回読んだ記憶はとにかく上巻を抜けたらひたすらに面白かった覚えがあったのだが、今回読んでみて冗長なところが結構多いと感じた。 それでも底抜けに面白いシーンもあったりするので、なんだかんだ楽しんだが。 『カラマーゾフの兄弟』は未完成で、後にアリョーシャが皇帝暗殺に関わるテロリストになるという話があったらしい。それは実際にあったアレクサンドル二世暗殺事件からの影響らしいのだが『最初のテロリスト カラコーゾフ』あたりに詳しくその事件の顛末が書かれているらしいので、どこかのタイミングでその本も読みたい。

Posted byブクログ

2024/07/31
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

読み終わるのに本当に4,5年かかった シンプルに長いよ 話が ・ゾシマが亡くなったあとのシーン、腐臭がし出して民衆が手のひら返して批判しだしたのめっちゃ印象に残ってる 人間を感じた ・子どもが苦しんだりそのことで親が悲しむシーンシンプルに胸糞悪い ・血を分けたから父親というわけではない 父親を父親たらしめるのはその役割を果たしてこそ  子どもに愛してもらえる理由もそこにある というところ 共感する ・苦しいときには誰も手を差し伸べてくれなかったくせに、ことが起きたら有罪だと切り捨てるのはお前も罪があるだろみたいなところ ここもめちゃ共感するし、現代に通ずるものがあるよね 新たな加害者や被害者を出さないためにも社会ぐるみで、また個人単位でもでできることがあるはずよね この百年くらい人間は何をしていたんだ

Posted byブクログ

2023/02/18

初めて読んだドストエフスキー。ロシア文化や宗教、時代背景などはほとんど知らずに読んだので、よくわからない箇所もあったが、下巻はするすると読むことができ、面白かったです。

Posted byブクログ