カラマーゾフの兄弟(中) の商品レビュー
上巻の二等大尉の描写でも感じたのだけれど、あの「人に会った瞬間考えるたくさんのこと」が何度か出てきて印象的。主観と例えを踏まえていながらも頭に浮かぶ描写。 アリョーシャの悟りからドミートリイノの拘置まで激動のストーリー。 書き方は情熱的でありながら冗長・繰り返し過多とも感じられ...
上巻の二等大尉の描写でも感じたのだけれど、あの「人に会った瞬間考えるたくさんのこと」が何度か出てきて印象的。主観と例えを踏まえていながらも頭に浮かぶ描写。 アリョーシャの悟りからドミートリイノの拘置まで激動のストーリー。 書き方は情熱的でありながら冗長・繰り返し過多とも感じられる。しかししつこくない。不思議。 下巻ではどんなクライマックスが!
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「もし他人の悪行がもはや制しきれぬほどの悲しみと憤りとでお前の心をかき乱し、悪行で報復したいと思うにいたったなら、何よりもその感情を恐れるがよい。そのときは、他人のその悪行をみずからの罪であるとして、ただちにおもむき、わが身に苦悩を求めることだ。 なぜなら、お前はただ一人の罪な...
「もし他人の悪行がもはや制しきれぬほどの悲しみと憤りとでお前の心をかき乱し、悪行で報復したいと思うにいたったなら、何よりもその感情を恐れるがよい。そのときは、他人のその悪行をみずからの罪であるとして、ただちにおもむき、わが身に苦悩を求めることだ。 なぜなら、お前はただ一人の罪なき人間として悪人たちに光を与えることもできたはずなのに、それをしなかったからだ。」 P.148
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いやー、やっと中巻読み終えた。時間はかかったけど、面白かったんだよねコレが。特に後半の裁判のくだりは面白かった。しかし、ミーチャの感情の起伏が凄過ぎてついて行くのが大変でした。アリョーシャの動向も気になるので下巻も楽しみ!
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長兄ドミートリイが、ただの気性の激しいメンズからの、恋に悩める日帰り旅行からの、自宅に侵入からの、気ちがいじみた逃避行を決行し、グルーシェニカを追ったその夜遊びの場面が一番頭に残る。3兄弟のうち、「この人ヤバい」って最初に思うけど、読後一番考えてることが理解できるのはドミートリイと思う。この人、自堕落で建設的に動けなくて世間知らずで理性的じゃなくてバイオレンスだけど、考え方の中枢に小さくても消えない「誇り」があるからバカだけど狂ってはない。言葉足らずで常にカタルシス状態だけど、こんな人だからきっとグルーシェニカもフョードルとかラチーキンとは全然違う気持ちでミーチャを見ていたと、私は思ったんだけど、あの終わり方だとそうでもないのかな。でもやっぱりそうであってほしいなと思う。
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お父さんのフョードルが何者かに殺害されて、事態は急展開。 何だかいきなり推理小説になったというか、上巻とは違った方向での心理描写、お話の展開となっている。 一人の人間が如何に多様な面を持っているのかということが良く判る。さすがの出来。
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ゾシマ長老がなくなった後、彼も人間だったということが分かる。大衆から崇められてはいても、皆がひかれていたのはそもそも彼の人間性だった。 そして、フョードルが殺害され、当然のことながら兄が逮捕される。しかし謎が多い。 父は誰に殺されたのか。 下巻が楽しみ。
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イワンのニヒリズムがここにきて最高潮に。 「大審問官」これを理解するためにここまで読むのも有りだと思う。 イワンは、神の存在、少なくとも神の正義は認めず、むしろ知性を誠実に追求していった。結果行き当たったのがニヒリズム。 理性を以ってしては世の中や生の意味、善悪も根源は説明できず...
イワンのニヒリズムがここにきて最高潮に。 「大審問官」これを理解するためにここまで読むのも有りだと思う。 イワンは、神の存在、少なくとも神の正義は認めず、むしろ知性を誠実に追求していった。結果行き当たったのがニヒリズム。 理性を以ってしては世の中や生の意味、善悪も根源は説明できず、むしろ世の中の馬鹿馬鹿しさに突き当たる。善悪を功利的観点から説明することはできる。そんな世の中への解決策を導くとしたら結局「大審問官物語」的方法になるんだろう。
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ゾシマ長老は自らの若気の至りを語った後、ついに亡くなる。彼の葬儀は聖者にはあるまじき腐臭により騒然とするが、それに衝撃を受けたアリョーシャはグレてしまう。一方、ミーチャはカーチャへの義理を果たし、グルーシェニカと幸せになるため、金集めに奔走する。だが、金を得らかったため、杵を握り...
ゾシマ長老は自らの若気の至りを語った後、ついに亡くなる。彼の葬儀は聖者にはあるまじき腐臭により騒然とするが、それに衝撃を受けたアリョーシャはグレてしまう。一方、ミーチャはカーチャへの義理を果たし、グルーシェニカと幸せになるため、金集めに奔走する。だが、金を得らかったため、杵を握り怨み深い父親の家へ走る…。その後どこからか金を手に入れたミーチャは、グルーシェニカのために宴を開き、そのさなかでついに彼女の愛を得る。そのとき突然警察が現れ、ミーチャは父殺しの罪に問われる。
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有名な大審問官の章が出て来る、この部分自分には珍しく何回も読み返している。そして読む度にいろんな発見がある。
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ようやく読み終えた。 ドミートリイが、警察に見つかった時の描写がすごい。 つづきが気になる。
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