カラマーゾフの兄弟(中) の商品レビュー
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ゾシマ長老が亡くなった。彼の半生をアリョーシャが纏めたという形で紹介されている。そして、とうとうフョードルが殺害されてしまった。犯人はいったい誰なのか?ミーチャなのか??ミーチャを追いかけたグリゴーリイが頭を殴られたのは確かなのだが・・・
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ドミートリイは純心過ぎる。 成長過程に問題があるのに、不思議とすれていない。 そんな彼を、愛らしく感じてしまう人は多い筈だ。 胸にどんな恥を閉じ込めているものかと思ったら 思いの他、大したものではなかった。 それで?そんなもんで? そんなことで、卑劣漢だとか。 ピュアすぎるやろ...
ドミートリイは純心過ぎる。 成長過程に問題があるのに、不思議とすれていない。 そんな彼を、愛らしく感じてしまう人は多い筈だ。 胸にどんな恥を閉じ込めているものかと思ったら 思いの他、大したものではなかった。 それで?そんなもんで? そんなことで、卑劣漢だとか。 ピュアすぎるやろ。 もっと腐ってるのに堂々と往来を闊歩してる奴は腐るほどおるわ。 なんというかミーチャ、可愛いものである。 ちなみに グルーシェニカの心変わりに関しては今のところ信じていない。 以後病み続けるとか地の文に書いているが 私はそれを、叙述トリックだと信じて疑わない。 グルーシェニカは圧倒的なヒールであり天真爛漫でいてほしい。 私はそう思っている。
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読み終えたばかりなので、中巻の後半から始まるミーチャ編で頭がいっぱい。 なぜか憎めないミーチャとグルーシェニカ。無実であって欲しい。 とりあえずホフラコワ夫人は嫌い!
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ついに「事件」が起こる。ドミートリイ、ん?ミーチャ。激しい性格の持ち主でありながら、人が言う事すべてを疑う事なく信じてしまい簡単に騙されてしまう純朴で、まるでイアーゴに簡単に騙されるオセローのよう。グルーシェチカの恋に失意のどん底に陥り自害を考えたと思えば情熱の恋が業火の如く燃え...
ついに「事件」が起こる。ドミートリイ、ん?ミーチャ。激しい性格の持ち主でありながら、人が言う事すべてを疑う事なく信じてしまい簡単に騙されてしまう純朴で、まるでイアーゴに簡単に騙されるオセローのよう。グルーシェチカの恋に失意のどん底に陥り自害を考えたと思えば情熱の恋が業火の如く燃え上がり天国と地獄を繰り返す。この怒濤のような展開にこっちが燃え尽きた。お腹いっぱいです。そして、ゾシマ長老の死にて聖職者の奇蹟について悩むアリョーシャ。ラキーチンの悪巧みをものともしない姿に、君が一番のカラマーゾフだよ、と思った。
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急にミステリーめいてきた中巻。上巻とくらべても、ぐっと読みやすくなった気がする。 こないだ平野啓一郎が「ドミートリイが好き」とツイートしてた理由が分かる気がした。ちょっとおばかさんなところもあるけど、いいやつだな。グルーシェニカもいい女だなぁと思った。 で、犯人は誰なんだ! 下巻へ続く!
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すごい! 下巻いくぜ! この小説は神の存在について問う小説だとはよく言われるが、 人間の思想、心理、感情、理性など、もっと具体的で生っぽい部分で、とても読み応えを感じた。
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評判通り、上巻よりも面白い。 とくに「腐臭」が面白かった。 高潔な人が高潔なことを語ったにも関わらず、死んだあとに通常よりも早く腐りはじめる。 きっとこの話には何かの隠喩があり、それには自分は気が付かなかったが、上巻の「大審問官」と通じるような気がした。 以下、気になった部分...
評判通り、上巻よりも面白い。 とくに「腐臭」が面白かった。 高潔な人が高潔なことを語ったにも関わらず、死んだあとに通常よりも早く腐りはじめる。 きっとこの話には何かの隠喩があり、それには自分は気が付かなかったが、上巻の「大審問官」と通じるような気がした。 以下、気になった部分抜粋 ・収入が少ないとはいえ、週にたった一時間のことではないか。わずか一時間にすぎないのだ。 ・この俺に、他人の奉仕を受ける値打ちがあるだろうか、相手の貧しさと無学につけこんでこき使う資格があるだろうか ・例えば幼い子供の脇を通るとき、腹立ちまぎれに怖いかを押して、汚い言葉を吐き捨てながら通り過ぎたとしよう。・・・・お前は知らなかったかもしれぬが、もはやそのことによって子供の心に悪い種子を投じたのであり、おそらくその種子は育っていくことだろう。 ・有無ころなく実行するがよい。夜、眠りに入ろうとして、「やるべきことを果たしていなかった」と思いだしたなら、すぐに起きて実行せよ。 ・もし周囲の人々が敵意を持ち冷淡で、お前の言葉を聞こうとしなかったら、彼らの前にひれ伏して、許しを乞うがよい。なぜなら実際のところ、お前の言葉を聞こうとしないのは、お前にも罪があるからである。相手がすっかり怒って話が出来ぬ場合でも、決して望みを捨てず、おのれを低くして黙々と使えるがよい。 ・万感あふれるお前の涙は魂の急速に過ぎぬが、お前の優しい心を晴らすには役立つだろうからな。 ・あまりいつも分別くさい青年は、頼りにならないし、値打ちも低い--これが私の見解である! ・あいつは腰抜けなんてものじゃない、世界中の臆病をよせ集めて、二本足で歩かせたような臆病の塊ですよ。
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ドストエフスキーが残した大叙事詩の中巻。 上巻の大難関である大審問官の章をクリアすれば あとはどんどん物語が加速していく一方である。 グルーシェニカを巡って醜い争いを続ける父フョードルと長男ミーチャ。 そして様々な歯車が最悪の方向に噛み合って起こってしまった悲劇。 中巻はミーチャ...
ドストエフスキーが残した大叙事詩の中巻。 上巻の大難関である大審問官の章をクリアすれば あとはどんどん物語が加速していく一方である。 グルーシェニカを巡って醜い争いを続ける父フョードルと長男ミーチャ。 そして様々な歯車が最悪の方向に噛み合って起こってしまった悲劇。 中巻はミーチャを中心とした悲劇の全貌である。 とは言え、多くの謎を残したまま中巻は幕を閉じる。 果たして、このまますんなりと終わるのか…。 いや、終わるはずはないだろうな…。 そんな読む側の好奇心を増大させる構成力は見事というしかない。 何百年経とうと色褪せない時代を超えた名作である。 連行される直前、疲れ果て眠ってしまったミーチャが見た童の夢。 農奴解放と共に訪れた混沌した当時のロシアを象徴してならない。 大審問官の章といい、この童の夢といい、 人間の内に眠る醜さをあぶり出す仕掛けにゾッとしてしまう。
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やっと読み終わりました……。予審あたりからようやく面白くなってきた。しかし登場人物の名前が頭に入らない。
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神についての解釈が主題の上巻とは打って変わり、中巻ではグル―シェニカという女性を巡る壮絶な恋愛譚と言ってよいだろう。 上巻でぎりぎりの均衡状態を保っていたものが中巻でのゾシマ長老の死、フョードルの殺害事件をきっかけに、一挙に崩れ去っていく。カタストロフィ。
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