そこへ届くのは僕たちの声 の商品レビュー
ファンタジー SF? 不思議な能力を持った子供をメインにした物語は 読みやすいし何故か気持ちが吸い寄せられる。 現実離れした展開なんだけど 気持ちが入って のめり込んで読み続けた。
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「遠話」と「神隠し」というふたつの超自然的な出来事を軸に展開する奇想天外な物語。遠いところにいる子供と遠話をするときの体験が生々しく語られていて、リアリティを感じさせるのは巧だ。物語そのものはあまりリアリティはないのに、個人的な感覚のリアリティはあるので、なんとか補いをつけている...
「遠話」と「神隠し」というふたつの超自然的な出来事を軸に展開する奇想天外な物語。遠いところにいる子供と遠話をするときの体験が生々しく語られていて、リアリティを感じさせるのは巧だ。物語そのものはあまりリアリティはないのに、個人的な感覚のリアリティはあるので、なんとか補いをつけている。純粋に楽しめる作品。
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小路さんの小説なので、テンポよく、非常に読みやすく、この不思議な世界に引き込まれてしまいました。 この小説に書かれたような能力かは、ともかく、人間には元々不思議な能力があったのは確かで、時として、純粋な子どもには、失われずに感じられることがあるといいますよね。
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ある日突然、耳元に誰かの声が響く。 それは自分にしか聞こえない声で、でも確かに存在する声。 大人たちに知られることなく、「声」を聞ける子どもたちはひそかに結びついていく。 自分たちの力で助けられる人たちに手を差し延べるために。 前半と後半では物語の持つ空気がまったく違う。 「声...
ある日突然、耳元に誰かの声が響く。 それは自分にしか聞こえない声で、でも確かに存在する声。 大人たちに知られることなく、「声」を聞ける子どもたちはひそかに結びついていく。 自分たちの力で助けられる人たちに手を差し延べるために。 前半と後半では物語の持つ空気がまったく違う。 「声」は聞けるもののそれが何なのかわからないまま、毎日を平凡に過ごしている少女。 不幸な出来事で母親は亡くなり、父親は植物状態に陥る。 奇跡的に少女は無事に救出され、親戚の家で暮らすことになる。 そこでの新たな出会いが、少女を穏やかな生活へとゆっくりと戻してくれた。 連続誘拐事件と植物状態の患者家族への伝言。 不思議な出来事が結びついたとき、予想もしなかった事件が起きる。 犯行声明が届き電車に爆弾が仕掛けられたことがわかる。 同時に、「声」を聞くことが出来る子どもたちも何らかの異変が起きたことを感じとっていた。 消えた電車・・・車内に残されたままの犯人と乗客たち・・・そして爆弾。 息詰まるような救出劇は読み進めば進むほど胸が痛い。 決断しているのは子どもたちなのだ。 未来がある、本来ならばまだ守られるべき場所にいるはずの子どもたちなのだから。 「ハヤブサ」が最後にした決断は、たぶん正しかったのだろう。 あの場合、最善の策を取ったのだと思う。 でも、だからこそ、とても哀しく切ない。 荒唐無稽な物語の中に流れているリアルな人間の感情が、ストレートに伝わってくる。 子どもだけが持っている純粋な何かが、もしかしたら「声」のエネルギーなのかもしれない。 何かに導かれるように「ハヤブサ」の元に関係する人々が集まってきたことも、きっと何か理由があったのだと思う。 切なくて哀しい。 けれど、爽やかで未来への希望が持てる。 明日も頑張ろうと、そんな気持ちにさせてくれる物語だった。
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最初のほうは??という感じだったけど、 中盤から面白くなって 畳みかけるように話が進むので 畳みかけるように読了。 子どもがみんないい子すぎて、 ちょっと都合いい感じがするけれど 小路さんだし、OK。 子どもが遠く離れた人と会話する遠話。 子どもにはそういうところ、 あり...
最初のほうは??という感じだったけど、 中盤から面白くなって 畳みかけるように話が進むので 畳みかけるように読了。 子どもがみんないい子すぎて、 ちょっと都合いい感じがするけれど 小路さんだし、OK。 子どもが遠く離れた人と会話する遠話。 子どもにはそういうところ、 ありそうだもんなぁ。 楽しめました。 ハヤブサがどこかにいると信じてる。
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中番までは正直「何が言いたいねん?」って感じだったけど、作者独特な雰囲気の中読み進めていくと、「あぁ、なるほどな」的〆で。決してハッピーエンドでは無いんだけど、作者らしい終わり方で納得。哀しげな終わり方ってのもらしいところかな。
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SFと言ってしまったら、詰まらなくなりそうな作品です。 知的ミステリー、人間の深層に密着した哲学的とも言える作風です。 やはりヘッセを思い浮かべてしまいました。 小路さんの此の手の作品は、人間の本質を鋭く描いてみせています。語り口が柔らかいく、お伽噺のような物語作りに軽さを感じて...
SFと言ってしまったら、詰まらなくなりそうな作品です。 知的ミステリー、人間の深層に密着した哲学的とも言える作風です。 やはりヘッセを思い浮かべてしまいました。 小路さんの此の手の作品は、人間の本質を鋭く描いてみせています。語り口が柔らかいく、お伽噺のような物語作りに軽さを感じてしまいがちですが、かなりの寓話性を秘めています。 本当に素晴らしい作家ですね。
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内容紹介 植物状態の人間からのメッセージが、その家族に届けられるという奇妙な事件が多発し、一人の元刑事が調査を始める。連続する誘拐事件、謎の存在「ハヤブサ」、夜毎、天文台に集う子供たち。無関係にみえる出来事のリンクがおぼろげに明らかになった時、多数の人間を巻き込んだ未曾有の大事件...
内容紹介 植物状態の人間からのメッセージが、その家族に届けられるという奇妙な事件が多発し、一人の元刑事が調査を始める。連続する誘拐事件、謎の存在「ハヤブサ」、夜毎、天文台に集う子供たち。無関係にみえる出来事のリンクがおぼろげに明らかになった時、多数の人間を巻き込んだ未曾有の大事件が発生した──。隠された力をもち、強い絆で結ばれた者たちの、勇気と友情と奇蹟の物語。 --このテキストは、 文庫 版に関連付けられています。 内容(「BOOK」データベースより) 植物人間を覚醒させる能力を持つ人がいるという噂と、各地で起きる奇妙な誘拐事件。無関係なはずの二つの出来事を結んだのは、“ハヤブサ”というキーワードだった。“ハヤブサ”とはいったい何なのか?―うちに秘めた「見えざる力」を駆使して、次々と降りかかる試練を乗り越える子供たち。本当の友情と勇気を描いた物語。
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[遠話]という能力を持った少年少女の話。 ハヤブサ達遠話を使う少年達、そして理解し彼らを見守り無事を祈る大人達。 彼らの勇気、決断力。そのお陰で助かった多くの命。 しかし、世間はその人々を糾弾し、異端児として隔離しょうとする。彼らの実績を認めようとはせずに。人間って何故こうなの...
[遠話]という能力を持った少年少女の話。 ハヤブサ達遠話を使う少年達、そして理解し彼らを見守り無事を祈る大人達。 彼らの勇気、決断力。そのお陰で助かった多くの命。 しかし、世間はその人々を糾弾し、異端児として隔離しょうとする。彼らの実績を認めようとはせずに。人間って何故こうなのかと思い泣けてきました。 多くの理解者達が、彼らを守るため立ち上がってくれて本当に良かった。
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植物状態の人間からのメッセージが、その家族に届けられるという奇妙な事件。 犯人からの要求もなく翌日には子供が無事に帰ってくる誘拐事件。 ミステリーかと思ったら、思いっきりファンタジーだった。 ラストの事件は、プロローグでの前フリから予想した規模から考えるとちょっと小粒だったような...
植物状態の人間からのメッセージが、その家族に届けられるという奇妙な事件。 犯人からの要求もなく翌日には子供が無事に帰ってくる誘拐事件。 ミステリーかと思ったら、思いっきりファンタジーだった。 ラストの事件は、プロローグでの前フリから予想した規模から考えるとちょっと小粒だったような気もするけれど、子供達があれ以上大きな事件を解決、というのも無理だろうな。 子供達の覚悟と、親たちの見守り方が泣かせる。 本筋とは関係ないんだけど、金星の日面通過のネタが出ていて、ああ、この作品は8年前の日面通過の年に書かれたんだな、と実感。 同じく日面通過のあった今年読めてよかった。 次のチャンスは140年後だった。
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