薔薇の木 枇杷の木 檸檬の木 の商品レビュー

江國香織(著者)

2011/10/30

９人の大人の女性の話。
９人の女性はみんな、そこそこ幸せで、でも完全に満たされてはいなくって、足りない物を探して、見つけたり失ったり…
結末もなくて、そのままずーっと続いていきそうな話。
淡々と繊細に日常を描く、丁寧できれいな文章だけどキラキラしすぎてないのがリアル。
隣の芝…じゃなくて木は、やっぱり羨ましく思えてしまうものなのかもしれません。
どの木もそのままで、充分魅力的なのに。

2011/02/01

淡々と描かれる女性たちの生活。幸せそうに見える人は本当に幸せなのか…。それぞれの生き方とそれぞれの幸せ。
若干身につまされる?!世界があり、また信じられない選択もあり…。
夫婦の幸せ、私の幸せ。恋愛による幸福と不幸。結婚の不安と幸せ。あなたは誰に共感する…？

2011/01/30

この物語の主人公は９人の女性たち。
花屋のオーナー、雑誌編集者、モデル、主婦、アルバイト、会社員。
その９人がそれぞれに恋したりされたり、結婚したり離婚したり、浮気したりされたり、妊娠したりしなかったり。

登場人物の多さに最初はついていけない感じがしたけれど、それぞれの登場人物の個性や生き方が見えてくると、その後の展開が気になってスラスラと読んじゃった。

でも、陶子みたいな女性が身近にいたらちょっと怖いなぁ。
愛犬クロと日々穏やかに過ごしているように見える、専業主婦。
夫に愛され、だけど他に想いを寄せる男性がいたり、何も変わらない奥さんを演じつつセックスに溺れてみたり。
物語だから、展開が気になってスラスラ読んじゃう魅力があるけど、
自分の周囲に陶子みたいな女性がいたら、ちょっと・・・。

2010/12/26

登場人物が多くて混乱した。休憩しちゃうと誰が誰だかわからなくなりそうだったから一日で読了。流し読みだった。

2010/12/21

9人の女性が織りなす、恋と、愛と、情事。

みんな何かを手に入れて、なにかをあきらめて。

心から幸せな人はいない。

でも、それなりに幸せ。

心から幸せになるのって難しいのかな、などと思ってしまいました。でも、「恋はエネルギー！」な女性はかわいらしいと思います。

2010/11/17

登場人物がみな主人公であり、それぞれの目線で物語が進む。ある時は、同じ場所に集まり、また違う場所、違う時間を過ごす。
読み始めた時は、あまりに短いスパンで、話し手が変わるので、やや戸惑ったが、読み進めていくうちに、人物像がつかめ、その変化にも慣れる。一人の目線からだけの話ではなく、皆、それぞれの目線で語られるのが、おもしろい。同じ人物に対して、まったく違う見方があったりとか。
結婚している女性も結婚していない女性も、絵に描いた幸せではなく、＜結婚＝幸せ＞ではないのだと感じる。かといって、結婚していない女性も幸せというわけではない。
そのあたりが妙に現実的に思えた。

2010/10/17

９人の女性たちの恋愛の話。
ところどころ自分と彼女たちが重なる部分があった。そして、彼女のようになれたらいいのになと思うところもあった。

落ち着いたり、元気が出たりするわけではないけれど、時々読みたくなる、大好きな本。

2010/09/17

大好きな一冊
枕元に置きいつも読んでいるのでカバーがボロボロ

登場する人全てが好きで
全ての恋が愛おしい

解説が唯川恵というのがまた良くて
江國さんが「恋は一点突破だと思うの」と言っていたと

この本は一生手放すことはないと思う

2010/07/12

うまいなあ、とつくづく思う。
不穏な男女関係を書かせたらぴか一じゃないだろうか。

しあわせってなに？
あいってどういうこと

色々なしがらみを外していけば結局それにたどり着く。
道徳とか関係なく、人間の肉欲がさらっと
描かれていて大人だと感じた。

2010/07/03

今までに読んだことのない系統、雰囲気の小説で新鮮でした。
9人の女性の恋愛が出てきますが、正直、どの女性にもいらっとします。
でも、それはみんなが自分に正直に暮らしてるから？あと檸檬の木はどこ？

MVP：草子