1,800円以上の注文で送料無料

詩のこころを読む の商品レビュー

4.4

91件のお客様レビュー

  1. 5つ

    40

  2. 4つ

    28

  3. 3つ

    8

  4. 2つ

    1

  5. 1つ

    0

レビューを投稿

2017/07/18

文句無しの名著。 優れた詩人であり著者の解説もまた、詩。 凜とした著者の 小気味良い生き方が反映されている。

Posted byブクログ

2017/03/26

▼「詩人が人々に提供すべきものは、感動である。それは必ずしも深い思想や、明確な世界観や、鋭い社会分析を必要としない。むしろかえって、それらが詩人を不必要にえらぶらせ、そのため詩の感動を失わせることが少なくない。詩人は感動によってのみ詩を生み、感動で人々とむすばれて詩人になるのであ...

▼「詩人が人々に提供すべきものは、感動である。それは必ずしも深い思想や、明確な世界観や、鋭い社会分析を必要としない。むしろかえって、それらが詩人を不必要にえらぶらせ、そのため詩の感動を失わせることが少なくない。詩人は感動によってのみ詩を生み、感動で人々とむすばれて詩人になるのである」とは、本書中の谷川俊太郎の言葉。▼この書はその感動を、分かりやすく私たちに与えてくれる。そして多くの詩人たちにも出会うことができる。・・▼高良留美子「木」▼黒田三郎「夕方の三十分」▼吉野弘:「生命は」(生命は/その中に欠如を抱き/それを他者から満たしてもらうのだ)▼石垣りん「くらし」「幻の花」▼川上肇「老後無事」「味噌」

Posted byブクログ

2017/02/05
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

アマゾンで詩で検索すると上位にくる。戦後詩人によるジュニア向け詩の入門書。とてもやわらかく現代の日本詩を紹介してくれる。 <印象的な箇所のまとめ> ・恋は本能的、一過性のもの。愛はもっと意志的で持続的なもの。「恋」と「愛」という言葉は近藤されて同義語のように使われているが、詩人たちはそれをかなり注意深く扱う。 ・自分の思いを深く深く掘り下げていくと、地下を流れる共通の水脈にぶちあたるように、全体に通じる普遍性に達する。それができたとき、はじめて表現の名に値するといえる。 ・もし本当に教育の名に値するものがあるとすれば、それは自分で自分を教育できたとき。教育とは誰かが手とり足とりやって呉れる者と思って、私たちはいたって受動的だが、もっと能動的なもの。自分の中に一人の一番きびしい教師を育てえたとき、教育はなれり。

Posted byブクログ

2017/02/05

詩というものは、比喩や暗喩が多く、作者の自己満足のように思っていた。何が言いたいのか全く分からないという思いもある。 ただ、この本に載っている詩は比較的易しく、わかりやすい。それに茨木のり子の解説もあり、とてもとっつきやすかった。そして詩人のはっそうのゆたかさ、言葉の柔らかさに驚...

詩というものは、比喩や暗喩が多く、作者の自己満足のように思っていた。何が言いたいのか全く分からないという思いもある。 ただ、この本に載っている詩は比較的易しく、わかりやすい。それに茨木のり子の解説もあり、とてもとっつきやすかった。そして詩人のはっそうのゆたかさ、言葉の柔らかさに驚いた。茨木のり子の解説文が、本当に暖かで柔らかで、言葉の一つ一つがキラキラとしていた。

Posted byブクログ

2016/07/24

これは格別の詩の鑑賞! ひとつひとつが宝物、紹介文も宝物。 では このへんで この小さな本も さようなら。

Posted byブクログ

2016/06/22

詩人の茨木のり子さんが自身の心に残った詩を紹介し、その詩の魅力について語っています。 「恋唄」「生きるじたばた」「別れ」など5つのテーマに分けて詩が紹介されていて、その詩が持つ美しさや力強さを感じることができ、著者の詩に対する並々ならぬ愛情が伝わってきます。

Posted byブクログ

2015/08/23
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

読売新聞で、生物心理学者の岡ノ谷一夫さんという方が、好きな人ができるたびにあげてしまった本だ、と紹介していて、なんだかすてきだ、と思い購入。 読売新聞 読書委員が選ぶ「夏休みの一冊」 http://www.yomiuri.co.jp/life/book/feature/CO018231/20150810-OYT8T50081.html 最終閲覧日2015/08/23 茨木さんの好きな詩をあげて、その味わいを紹介してくれている。 「くるあさごとに」「一生おなじ歌を 歌い続けるのは」岸田衿子、「海で」川崎洋、が良かったな。 わからない詩はほんとうにわからないので、解説してもらうのも悪くないかも、と初めて思えた。 人間的には、石垣りんが気になる。 「言葉が離陸の瞬間を持っていないものは、詩とはいえません。」(P128) 「……日本の詩歌はこれまで……「怒」の部門が非常に弱く……」(P159) 「浄化作用(カタルシス)を与えてくれるか、くれないか、そこが芸術か否かの分れ目なのです。」(P195)

Posted byブクログ

2015/03/01

心が荒んだとき、生活が乾いてきたとき、折にふれて読み返したくなる座右の一冊。子どもたちへは現代詩への入門書として、大人たちへは現代詩への再会書として、これからも末永く読み継がれていくべき珠玉のジュニア新書。

Posted byブクログ

2015/01/31

詩。 教科書に載っていた詩は勉強のためというイメージで苦手でした。 それから何十年が経ち、素敵な感性の人に出合い茨木のり子を知り、詩の素晴らしさを今更ながら知りはじめました。 やさしかったり、いとおしかったり、今の悩みがちっぽけだったり、寂しくなったり、楽しくなったり、思い出した...

詩。 教科書に載っていた詩は勉強のためというイメージで苦手でした。 それから何十年が経ち、素敵な感性の人に出合い茨木のり子を知り、詩の素晴らしさを今更ながら知りはじめました。 やさしかったり、いとおしかったり、今の悩みがちっぽけだったり、寂しくなったり、楽しくなったり、思い出したり。 詩って不思議なもの。 いろんな詩を探していけるから、これから楽しみです。

Posted byブクログ

2015/01/26

この本と高校時代に廻り逢えていたならば、どんなに良かったことだろう。 奥付を見れば、初版は1979年10月。まさしく高校時代ではないか。悔やまれて仕方ない。 感受性が一番豊かな高校時代にこそ、本書を読んで欲しい。齢五十を越えた今、切にそう思う。

Posted byブクログ