きみとぼくの壊れた世界 の商品レビュー
はっきり言って下らない話だった。 ライトノベルにしては主人公のキャラクターがただの高校生、しかも感情移入しにくいようないけ好かない奴。これはライトノベルでは致命的ではないか。 ライトノベルではなく普通の推理小説だとしたら、若い読者の煽情をかき立てるような表現は不要なように思われる...
はっきり言って下らない話だった。 ライトノベルにしては主人公のキャラクターがただの高校生、しかも感情移入しにくいようないけ好かない奴。これはライトノベルでは致命的ではないか。 ライトノベルではなく普通の推理小説だとしたら、若い読者の煽情をかき立てるような表現は不要なように思われる。近親相姦や売春がテーマなら、最初からそうすればいいものを、この作者は自分の好きなテーマを、あたかも「これは俺が読んで面白い小説だ」と言わんばかりに書きなぐっている。 意味のないようなセクシャルな表現を盛り込むことで驚くのはおそらく本来これらの本を読むはずの中高生だろう。しかし、そこに推理というものまで、不必要な設定と大仰な文章、挙句は数ページに及ぶ「会話文」まで。 文章において、「この情景ではここが面白いのだ」と分からせることがない。ただ語感のいい言葉を侍らせているだけだ。 本当にこれは誰が読むのだろうか。もし今まで全く読書を積んでいない中高生なのだとしたら、この文章から学ぶべきことなど何一つないし、多少なりとも本を読んでいる人なら、数ページでリタイアすることだろう。 ライトノベルを読みたいなら、この本よりもっと先に読むものがあると思う。
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壊れたというより、だんだんとじわじわと歪んで狂っていく様を描いているようでした。 最後なんて日常に戻ったというより歪みに歪みまくった成れの果てという感じで、かなりゾッとしましたよわたし。 しかしながら病院坂黒猫というネーミングが素晴らしすぎますね。
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ここ数年で最も衝撃を受けた作品。 西尾氏の作品に出会わなかったら、今でも僕はミステリー嫌いで通していたでしょう。 この作品の感想をちゃんと自分の言葉で書けるようになるには、まだまだ時間がかかりそうだ。
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かなり良かった。西尾維新の素晴らしい一冊。 物語は、近親相姦ぎりぎりの兄である様刻と妹夜月そして、様刻のクラスメイト三人との人間関係を通じて世界と自分がどう関わって行くかを問い直す物語。 西尾さんが意識して確信犯的に漫画的表現を作品の中に取り入れているのでしょうが、これが凄くイ...
かなり良かった。西尾維新の素晴らしい一冊。 物語は、近親相姦ぎりぎりの兄である様刻と妹夜月そして、様刻のクラスメイト三人との人間関係を通じて世界と自分がどう関わって行くかを問い直す物語。 西尾さんが意識して確信犯的に漫画的表現を作品の中に取り入れているのでしょうが、これが凄くイイ! 会話のテンポ、主人公の情景描写など、リズムのある動的表現が独特の世界をつくっている。 特に妹である夜月の台詞のセンスがいい。 台詞だけで、内面から表情に至まで全て言い尽くしてしまうような、表現力のセンスは秀逸。 途中、殺人事件が唐突に出てきて、トリックを解明していく話になるのだけど、これは非情に平凡。 ただし、この作品ではあくまでサイドストーリーにしか思えなかった。 重要なのは、主人公である様刻の内面の葛藤や成長にあると思う。 そういう意味で、この主人公のキャラは非常に立っているし、きちんと描かれていてよかった。 自分の内面と向き合ってあれこれ考える人には、 この作品、非常にオススメです。
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特に序盤の、胃もたれしそうな濃すぎる文体にいくらかイラついた。 章の始まりごとに挿絵が入るけど、それがネタバレになるのはどうかと思う。ある程度推理小説慣れしている人ならば簡単に解けるものだとしても、だからといってそれが明かされる前に絵にされるとげんなりする。 主人公のリア充描写や、事件後のあり得ない平穏とか、作者の知識をひけらかすかのような主人公の語りなど、いろいろと気持ち悪い。 結局、読み始めた惰性で読了したっぽい。
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西尾作品の中でも特に読む人を選びそう。西尾さんらしい主人公なのですが、なんでか自分はこの主人公がダメでした。楽しめなかった一番の理由はそれで、作品としての完成度は高いと思います。…主人公がどうという以前にダメだという人も多いでしょうが、それは西尾さん作品には共通ですね。
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図。 様刻くんや病院坂さんの語りは「初対面の人に長々と語られても・・・」と思ってしまった。 その人を散々知った上で、アララギさんのように歯磨きプレイをする、というのは分かるのですが。 単純に魅力を見出せなかっただけって言うのもある。 もんだい編の時と比べ、家に行く前後から迎槻くんのキャラが変わりすぎじゃないかな。 「イロイロな出来事があったから」と思えば許容範囲内。 なんでこれくらいのトリック(失礼だけどあえて)に気付けないのか。 でも「イイハナシダナー」と呟いてしまうような、整列された綺麗さがあった。 数沢くんだけは報われていないけど。
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中学時代にはじめて買った西尾さんの本。 今でこそ有名になってしまったけれど、この頃はまわりから何の前評判も入ってくることもなく、新鮮な気持ちで読むことができた。 「ライトノベル+推理小説」 という組み合わせも面白かったし、斬新なキャラ名に惹かれて当時は本当にのめりこんだ。 ...
中学時代にはじめて買った西尾さんの本。 今でこそ有名になってしまったけれど、この頃はまわりから何の前評判も入ってくることもなく、新鮮な気持ちで読むことができた。 「ライトノベル+推理小説」 という組み合わせも面白かったし、斬新なキャラ名に惹かれて当時は本当にのめりこんだ。 読むごとに魅せられる部分が違って、 保健室での饒舌な部分や様刻のために無理して校内を移動したりする部分など色んな表情を見せる黒猫のキャラクターに惹かれることもあれば、 最初は嫌いだったりりすの良さが読む度に少しずつわかるようになったり…… あとは作中で夜月が自分の本棚の本を背表紙の色別に分けて虹色にグラデーションさせて並べるのを、よく自分も真似したりしていた。 私が読書にのめり込むようになったのは、丁度この本を読んだ頃だったと思うので、本を大好きになるきっかけをくれたという意味でも思い出深い一冊。
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戯言シリーズを読み終えたので、次の西尾維新を(*´∇`*。いやあ結構な壊れっぷり。様刻くんはいーちゃんより優しいしこちらよりですが魔性っぷりはいーちゃん以上かも。二兎どころか三兎得てますよ。ちゃんと推理小説で謎解き中心ですがこの壊れた人間関係の行く末ばかりが気になりました。今後ど...
戯言シリーズを読み終えたので、次の西尾維新を(*´∇`*。いやあ結構な壊れっぷり。様刻くんはいーちゃんより優しいしこちらよりですが魔性っぷりはいーちゃん以上かも。二兎どころか三兎得てますよ。ちゃんと推理小説で謎解き中心ですがこの壊れた人間関係の行く末ばかりが気になりました。今後どうなることやら。
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トリックでなく、自分たちのアリバイを優先しなかった動機が一番の謎となる。 その答えは、ひどく優しい。主人公はその友情に、自身も友情で応える。イイハナシカナー? な作品。 グッドエンドとバッドエンドの間ってことで、『バ』『ッドエンド』ってことでどうだろうか。
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