金曜日の砂糖ちゃん の商品レビュー
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
表紙の女の子に吸い込まれそうになる絵本。 3つのとても短いお話『金曜日の砂糖ちゃん』『草のオルガン』『夜と夜のあいだに』。 3作品とも幼い子供が主人公で可愛いのだけれど、ちょっと寂しく物悲しい雰囲気を纏っている。 幼い子供の世界はいつも賑やかで明るいと思ったら大間違い。 楽しさと寂しさは紙一重だ。 「金曜日の砂糖ちゃん」を必死で守るカマキリの存在に「金曜日の砂糖ちゃん」はきっと気付いていない。 それでも構わずカマキリはいつでも「金曜日の砂糖ちゃん」を守るんだろう。 そういう気持ちって理屈ではない。 「夜と夜のあいだ」に一人目をさました少女は、おそらく昼間だと大人に叱られてしまうことを次々にやってみる。 「夜と夜のあいだ」という不思議でちょっと怖い闇の世界に少女は連れ去られてしまう。 少女が辿り着いた先は果して、夢かうつつか幻か…読後の余韻がいつまでも残って離れない。
Posted by
酒井駒子さんの絵はかわいいけどどこか寂しげな果敢なさを帯びていてとても好きです。3編のお話しはどれも現実のようでいて幻を見ているようなお話しでした。
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
何十年かぶりの絵本。 高校のとき買った佐野洋子さんの『百万回生きた猫』以来かもしれない。 他のブクログユーザーのかたのレビューだか本棚だかを拝見して読んでみたくなった。 まず表紙の絵に一目惚れ。 ページをパラッとめくると素敵な仕様に嬉しくなった。 黒と白と効果的な赤が印象的な表題作。 カマキリが愛らしい。 大人にもそういうことあるよーと声をかけたくなった『草のオルガン』 そして衝撃の『夜と夜のあいだに』 前の二作は‘微笑ましい子供の世界’と思ってふむふむしながら読んでいたのだが... ラストのページでゾッとした。 子供のいない私ですらそうなんだから、子供のいる方にはなおさらかもしれない思った。 この絵本は子供むけじゃないんですね。
Posted by
たまには知らない道を歩いてみるのもいいものです。 知らない本を読んでみるのもやっぱりいいものです。 しかし、またこんな終わり方する…。
Posted by
タイトルが素敵だと思って読んでみました どきっとするようなお話したちだった どれぐらいか経ったらまた読みたい 絵は素敵とても
Posted by
不思議な短編集。 絵がかわいらしく、不気味で、それでいて愛らしくて、、、 忘れられない脳裏に焼きつく絵本でした。
Posted by
駒子さんが描く幼い子は 本当に可愛らしい。 絵を魅せるための本であって 物語は、挿絵程度の役割。 多くを語らず、後は読書に委ねる寸法。
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
表紙の酒井駒子さんの絵に惹かれて読みました。「金曜日の砂糖ちゃん」「草のオルガン」「夜と夜のあいだに」の3つのお話がはいっています。 「金曜日の砂糖ちゃん」は、金曜日の砂糖ちゃんという女の子の夢の中のお話。みんなが戻っていってもカマを振り上げつづけるカマキリの姿が切なかったです。 「草のオルガン」は、自分だけが知ってる特別な場所、いつでも逃げ込める場所があるからこそ次へと行けるんだなと思いました。 「夜と夜のあいだに」は、読んでいてわたしの小さな頃を思い出した作品。夜の寝静まったしんとした空気感が絵本を通して伝わりました。こっそりと起きて、お母さんのものをこっそり取り出したり、高いところにあるものを踵をあげて取ったりとどきどきしながら読みました。お話の最後には怖さもありました。
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
表紙の砂糖ちゃんのかわいさにジャケ買いです。 表題のお話はカマキリが最初怖かったんですけど、砂糖ちゃんがいなくなってもその場に一匹残るカマキリがなんだか切なくて、かわいいやつに思えてきました。 「草のオルガン」が好きです。僕とカラス、バッタや蝶、ならないオルガンを通した秘密の交流がわくわくして魅力的でした。 最後の「夜と夜のあいだに」はちょっと怖かったな…。 大人の知らないこどもの世界という感じなのでしょうか。夜が子どものものになることがあるんだなぁ。 とてもきれいでかわいいのに仄暗さと静けさが常に感じられる不思議な絵を描かれる作家さんですね。
Posted by