ガリア戦記 の商品レビュー
2000年も前の著作が現代でも読めるという事に、まず感謝し古代ローマ人の歴史伝承の正確さに敬意を表します。数風の戦線で部下を鼓舞し戦略を練り上げたカエサルのリーダーシップには学ぶべき点が沢山ありました。ローマ帝国という国家意識を非常に先鋭化させたカエサルの言動には危険な感じを受け...
2000年も前の著作が現代でも読めるという事に、まず感謝し古代ローマ人の歴史伝承の正確さに敬意を表します。数風の戦線で部下を鼓舞し戦略を練り上げたカエサルのリーダーシップには学ぶべき点が沢山ありました。ローマ帝国という国家意識を非常に先鋭化させたカエサルの言動には危険な感じを受けます。やはり暗殺される運命だったのでしょう。残念ではありますが歴史は非情です。
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面白くはない。 物語を描いているのではないのだから当然といえば当然。 ただ、ところどころ緊迫した空気が感じられるところがあり、さすが古典になる名著ではあるなと納得する。
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これも「ずっと前に読んでおくべきだったが、今までなんとなく読み逃してしまった本」の一つだ。 この本の重要性はさまざまな本に言及されているが、紀元前50年という書物の価値ははかりしれないだろう。 個人的には、戦闘シーンの描写より、敵国の文化を分析・解読していくあたりが面白かった。
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読書目的:欧州の成り立ち,位置づけの理解. 感想:カエサルの「ガリア平定」と教科書で一行で片付けられる事業だが,各地で噴出する反乱をもぐらたたきのように抑えて達成されたことがわかる.戦記としても,ブリタニア平定,ローマ軍が壊滅したアトゥアトゥカの戦い,ヴェルキンゲトリクス率いるガ...
読書目的:欧州の成り立ち,位置づけの理解. 感想:カエサルの「ガリア平定」と教科書で一行で片付けられる事業だが,各地で噴出する反乱をもぐらたたきのように抑えて達成されたことがわかる.戦記としても,ブリタニア平定,ローマ軍が壊滅したアトゥアトゥカの戦い,ヴェルキンゲトリクス率いるガリア勢との全面対決は,三国志に通jる面白さがある.また,ローマから見たガリア,さらにゲルマンが未開・野蛮の土地に他ならぬことが,カエサルの筆致を通して伝わり,その後のフランス,ドイツとローマとの位相を考えるうえでも面白い.
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物書きが最も憧れる文章。最初の一言でもう土下座したくなります。カエサル閣下は城も人間も陥落させる達人でございます。女もな!
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塩野七生とか、司馬遼太郎が好きなら、 簡潔明瞭で、視覚的に戦闘を描写してくれるこの本は読んでも面白いかも。 ただ、地域名、部族名が多すぎるのが難点。 もっと図とかで説明して欲しい。 しかし、岩波文庫にこんなに面白い本が隠れてるとは思わなかった。 講談社学術文庫のほう...
塩野七生とか、司馬遼太郎が好きなら、 簡潔明瞭で、視覚的に戦闘を描写してくれるこの本は読んでも面白いかも。 ただ、地域名、部族名が多すぎるのが難点。 もっと図とかで説明して欲しい。 しかし、岩波文庫にこんなに面白い本が隠れてるとは思わなかった。 講談社学術文庫のほうが、意訳されてて読みやすいと聞いた。 こっちは、かなり学術的な訳し方をしていたので、やや読みづらい。 最後のアレンシアの戦いは、どうかんがえてもカエサル勝てないだろww カエサルのチートっぷりがすごい。
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カエサル(前102頃‐前44)率いるローマ軍のガリア(今のフランス)遠征記録(前58-52) 二千年以上読み継がれ今なお愛される不滅のロングセラー このガリア戦記を初めて読んだ時は、歴史書の登場人物の英雄本人が書いた書物を 2000年後に自分が読める事に幸運と偉大なるロマンを感じ...
カエサル(前102頃‐前44)率いるローマ軍のガリア(今のフランス)遠征記録(前58-52) 二千年以上読み継がれ今なお愛される不滅のロングセラー このガリア戦記を初めて読んだ時は、歴史書の登場人物の英雄本人が書いた書物を 2000年後に自分が読める事に幸運と偉大なるロマンを感じたものだ(笑) このガリア戦記@近山訳はラテン語原文に非常に忠実に訳している為、日本語として読むと 少々読みにくいがあのキケロ、モンテーニュをして「名文」と絶賛せしめたラテン語原文の 簡潔明瞭な文体を忠実に再現していると言えるだろう。 しかし最初に読んだ時はカエサルが「第三者」のように書かれていることに少々とまどった。 内容も勇壮な戦いの文学というよりは…言葉は悪いが説明書きが続く戦場レポートと言った方が ピンとくるような感じを受けた。 あと何より混乱したのがやたらと出てくるガリアの部族名や長ったらしい人物名。 この本を読み進めるにあたり、さし当たって必要なのはフランスと古代ガリアの地図と古代ローマの 基礎知識と根気と情熱である(^^) ローマについて書かれた本を読み(手近では塩野七生)地図を見ながら叙述された地形を頭の中で 整理していく内に次第にその簡潔明瞭な文章の魅力に気づき虜となるだろう。 最初は嫌いになるほど混乱したガリア部族名も、いくつかその部族名が起源となって現在のフランスの 地名になっていると発見していくと親しみがわくし、地理感覚が掴めれば行軍の進路や戦闘体系なども わかるようになり、より立体的にこの戦記を楽しめる。 このガリア戦記では当時のガリアの状況、ローマ軍の戦い方を実に簡潔に把握できる。 ローマ軍がいかに土木技術に富んでいたか、情報収集を怠らなかったか、敵に対していかに苛烈で そして時に寛容であったかを知りながら、名高いカエサルのガリア征服を知ることができるだろう。 ガリア戦記最大の戦い、ガリアの英雄ウェルキンゲトリクスとのアレシアの戦いでガリアが平定されるまで、 カエサルは現在のフランス、オランダ、ベルギー、イギリス、ドイツ、スイスと縦横無尽に駆けめぐり ガリア人と戦っている。 第1巻(B.C.58) ヘルウェティイ族との戦闘 第2巻(B.C.57)ガリア北東部への遠征 第3巻(B.C.56) 大西洋岸諸部族との戦争 第4巻(B.C.55) 第一次ゲルマニア遠征、第一次ブリタニア遠征 第5巻(B.C.54)第二次ブリタニア遠征、ガリア北東部において遠征初の大敗 第6巻(B.C.53)第二次ゲルマニア遠征 第7巻(B.C.52)全ガリア人の大反攻、アレシアの戦い ガリア戦記ではガリア人は野蛮人のような叙述をされているが、彼らが誇り高く自由を求め、 命を賭けてローマ軍と戦い、そしてカエサルの元に敗れ去った経過を知ることができる。 カエサルに破れた事で、その後ガリアはローマ化そして文明化しローマ帝国の属州として繁栄することに なるのが歴史の皮肉と言える。 歴史的第一級史料にして文学的にも第一級と言える名著。 機会があったらラテン語原文でカエサルの名文を目と耳で味わうのも良いだろう。
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ユリウス・カエサルのガリア戦記。 塩野七生さんのローマ人の物語に引用されていて、どうしても読みたくなって。 読みました。カエサル、という人は文章においてもすごく魅力的な人物だった。
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ユリウス・カエサルによる記録。ローマがガリア(現フランス)、ゲルマン、ブリタニアに侵攻した際の記録。土木工事の記録と、当時のゲルマン人、ガリア人、ブリタニア人の風俗に対する観察が興味深い。
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普通に読むのに苦労したのですが、普通におもしろくて困りました。 離れられなかった。 いわば業務連絡でしかないこの記録がこんなにおもしろいというのがカエサルのカエサルたる所以のような気がします。古代の人はかわいいな!
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