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歌行燈・高野聖 の商品レビュー

3.8

60件のお客様レビュー

  1. 5つ

    17

  2. 4つ

    16

  3. 3つ

    19

  4. 2つ

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2014/04/30

難しい...なんなんでしょう、この文体。 擬古文というやつですね。平野啓一郎さんの「日蝕」を思い出しました。(当然、泉鏡花の方が先なのですが) とても素敵なことが書かれているのだとは思うけれど、なんとなく文を読んでいって、後で色んな人の解説を読んで納得!といった感じでした。お恥...

難しい...なんなんでしょう、この文体。 擬古文というやつですね。平野啓一郎さんの「日蝕」を思い出しました。(当然、泉鏡花の方が先なのですが) とても素敵なことが書かれているのだとは思うけれど、なんとなく文を読んでいって、後で色んな人の解説を読んで納得!といった感じでした。お恥ずかしい。 収められた作品の中では、「女客」が分かりやすくて良かったです。殆どが男女2人の会話なのですが、台詞回しがとてもロマンチックです。

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2013/11/15

『歌行燈』が素晴らしい。 解説にもある通り、映画的であり能楽的。2つのストーリーを同時展開しながら、徐々に急迫な調を帯びつつ、クライマックスに向けてストーリーを統合しながら盛り上げていく、その演出力とリズム感。 文章自体のリズム感、というか詩的表現力(言葉遣い)も素晴らしい。 一...

『歌行燈』が素晴らしい。 解説にもある通り、映画的であり能楽的。2つのストーリーを同時展開しながら、徐々に急迫な調を帯びつつ、クライマックスに向けてストーリーを統合しながら盛り上げていく、その演出力とリズム感。 文章自体のリズム感、というか詩的表現力(言葉遣い)も素晴らしい。 一言でいえば、センスがいい。 神憑った逸品。 『高野聖』も良い作品です。 泉鏡花はほんとにセンスがいいです。 なお、泉鏡花の作品は「想像しながら読むのが大変」という印象。 先に漫画や演劇などでイメージや粗筋を掴んでおくほうが、読むには楽だと思います。

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2013/05/21

泉鏡花ってもっと怪異だったり、突き抜けて非現実さ、潔癖な世界を勝手にイメージしていたのだけど少し違ったのかも?というのがまず第一に思ったこと。 けれどもその中で『高野聖』はおどろおどろしいホラーというよりスリリング、清げというより艶っぽい、怖いほど長く感じる夢を見たときのような...

泉鏡花ってもっと怪異だったり、突き抜けて非現実さ、潔癖な世界を勝手にイメージしていたのだけど少し違ったのかも?というのがまず第一に思ったこと。 けれどもその中で『高野聖』はおどろおどろしいホラーというよりスリリング、清げというより艶っぽい、怖いほど長く感じる夢を見たときのような気持ちになりました。

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2013/05/08

泉鏡花の高野聖、歌行燈など5つの短編を収録しています。ここに収録されている作品群も鏡花の持つミステリアスさとエロティシズムにあふれています。また、鏡花の作品はどれも文章を読むというよりも映像を見ているような錯覚に陥ることがあります。特に上記2作品は鏡花の作品の中でも特に有名なもの...

泉鏡花の高野聖、歌行燈など5つの短編を収録しています。ここに収録されている作品群も鏡花の持つミステリアスさとエロティシズムにあふれています。また、鏡花の作品はどれも文章を読むというよりも映像を見ているような錯覚に陥ることがあります。特に上記2作品は鏡花の作品の中でも特に有名なもので、どちらも映画化までされています。この短篇集の中では"高野聖"と"売色鴨南蛮"がとても気に入りました。明治から大正にかけての作品で読みにくい部分、理解しづらい部分もありますが、たまには気合を入れて挑戦するのも良いかもしれません。

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2013/04/28

連休に入り、時間的に余裕が出てきたので少し背伸びをして読んでみました純文学。 タイトルの高野聖、どんなストーリーかも知らずに読み進めましたが、これは、、、ミステリー&スリラーという感じなのか。。。 難解な日本語で包まれてますが、途中からは「で、どうなるの?」と興味をそそられ読...

連休に入り、時間的に余裕が出てきたので少し背伸びをして読んでみました純文学。 タイトルの高野聖、どんなストーリーかも知らずに読み進めましたが、これは、、、ミステリー&スリラーという感じなのか。。。 難解な日本語で包まれてますが、途中からは「で、どうなるの?」と興味をそそられ読み進めさせられます。 山中に迷い込み、そこで遭遇する恐怖体験はリアルな描写で身の毛もよだちます、山に入れなくなります。 が、この作品から何を感じ取ればいいのか、、、メッセージ性はあまり無いと思いますが、怖いもの見たさに読むのは有りです。

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2013/03/17

高野聖が読みたくて購入。初の泉鏡花作品。 とにかく高野聖は面白かった。異界へ足を踏み入れた途端に次々と襲いかかるスペクタクルと、その先にある妖艶なお化け(妖怪?)の登場に単純にドキドキした。純粋だったから助かったというオチも好きです。 ただ、全体的にかなり難易度の高い文章だと思い...

高野聖が読みたくて購入。初の泉鏡花作品。 とにかく高野聖は面白かった。異界へ足を踏み入れた途端に次々と襲いかかるスペクタクルと、その先にある妖艶なお化け(妖怪?)の登場に単純にドキドキした。純粋だったから助かったというオチも好きです。 ただ、全体的にかなり難易度の高い文章だと思いました。スラスラ読めるんだけど、意味を理解するのに時間がかかったりする。高野聖は時間を置いてまた読みたい。

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2013/03/10

(1967.10.06読了)(1966.09.02購入) 内容紹介 飛騨天生(あもう)峠、高野の旅僧は道に迷った薬売りを救おうとあとを追う。蛇や山蛭の棲む山路をやっと切りぬけて辿りついた峠の孤家(ひとつや)で、僧は匂うばかりの妖艶な美女にもてなされるが……彼女は淫心を抱いて近づく...

(1967.10.06読了)(1966.09.02購入) 内容紹介 飛騨天生(あもう)峠、高野の旅僧は道に迷った薬売りを救おうとあとを追う。蛇や山蛭の棲む山路をやっと切りぬけて辿りついた峠の孤家(ひとつや)で、僧は匂うばかりの妖艶な美女にもてなされるが……彼女は淫心を抱いて近づく男を畜生に変えてしまう妖怪であった。幽谷に非現実境を展開する『高野聖』ほか、豊かな語彙、独特の旋律で綴る浪漫の名作『歌行燈』『女客』『国貞えがく』『売色鴨南蛮』を収める。

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2013/01/08

折々再読します。あらすじを知っていても読みたくなるのは、幻想世界への誘いが強烈だからでしょう。イマジネーションに身を委ねると、ひりつく暑さの中での匂い立つような淫蕩さが五感を刺激します。これぞエロチズムです。

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2012/12/22

この新潮社版収められている全ての短編がすばらしい。ことに「女客」が好き。舞台は家の2階。明治時代。お互いに我が身の不運を感じながらも生きている書生と、乳飲み子を抱えた親戚の女。火ばちで手をあぶりながら身の上話をするふたり。階下の子の泣き声にはっと現実に帰る。

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2018/01/01

2012/10/02読了 泉鏡花の描く女性や、それを取り巻く空気が、幻想的であり、なんだか艶やかな色を纏った、そんな作風であると思う。 会話の流れ、特に、女性が微笑みながら、あるいは涙をちらりと見せながらそういった「情」を表すようなシーンはなんとなく不思議な色を持っている…。そ...

2012/10/02読了 泉鏡花の描く女性や、それを取り巻く空気が、幻想的であり、なんだか艶やかな色を纏った、そんな作風であると思う。 会話の流れ、特に、女性が微笑みながら、あるいは涙をちらりと見せながらそういった「情」を表すようなシーンはなんとなく不思議な色を持っている…。そんな雰囲気が漂う。 演習では「高野聖」をしました。 おとぎ話のよう感触だったが、泉鏡花のフェミニズムが色濃く出ていると思う。

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