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歌行燈・高野聖 の商品レビュー

3.8

60件のお客様レビュー

  1. 5つ

    17

  2. 4つ

    16

  3. 3つ

    19

  4. 2つ

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2020/12/16

『高野聖』妖の女性の周りにいるのが身近な動物たちなので情景として想像しやすい。しかし一番怖いのは蛭の森(泣)

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2020/11/16

泉鏡花の描く、女の美しいこと。 妖艶な美、嫋やでありながらもしなやか、そして底知れぬ恐ろしさと儚さがすべての作品で共存している。 代表作である『高野聖』はたしかに妖話ではあるがそれ以上に、彼が描きうる女の真の美を突き詰めた作品と言えよう。

Posted byブクログ

2020/09/13

泉鏡花の作品を初めて読んだ。まず言葉が難解。同じ日本人の言葉とは思えない多様な言葉を操り、さまざまな情景を表現しているが、私のような浅学にはストーリーを追うだけで精一杯だった。 高野聖はそれでもまだわかりやすい。特に妖怪女性の魅力的な表現には読んでるこちらも魅力された。馬が薬売...

泉鏡花の作品を初めて読んだ。まず言葉が難解。同じ日本人の言葉とは思えない多様な言葉を操り、さまざまな情景を表現しているが、私のような浅学にはストーリーを追うだけで精一杯だった。 高野聖はそれでもまだわかりやすい。特に妖怪女性の魅力的な表現には読んでるこちらも魅力された。馬が薬売りとは思わなかったが。 一方、歌行燈は登場人物を追うこともままならない、難しい内容。喜多八が2人?誰が誰?按摩が何人?登場人物と時間軸を掴むのが非常に難解であり、混乱してしまった。日本語をもっと学ぶ必要があるなと痛感した。

Posted byブクログ

2020/08/10

明治期は、近代化が急速に進む中で、変わりつつある世界を肯定的に捉えるところと、否定的に捉えるところがあり、泉鏡花のこれら短編小説には、それが、女性観、恋愛観、義などのテーマとして描かれている。 「歌行燈」では、芸に対する真摯な姿勢、義理人情、そして内面の強さがうまく描かれていて...

明治期は、近代化が急速に進む中で、変わりつつある世界を肯定的に捉えるところと、否定的に捉えるところがあり、泉鏡花のこれら短編小説には、それが、女性観、恋愛観、義などのテーマとして描かれている。 「歌行燈」では、芸に対する真摯な姿勢、義理人情、そして内面の強さがうまく描かれていて、それらは人間の美しさとして感動を呼ぶ。そして、その美しさは時代の超えて恒久的なものだ。 泉鏡花の作品は、舞台、映画、朗読に取り上げられることが多く、それは、独特の文体、表現の豊かさ、ストーリーのテンポ、があるからだろう。 多分に読者の想像力に任される部分があり、現代社会では想像力が追い付かないところが、難解となる理由になる。 自分の場合も、「高野聖」や「歌行燈」については、Youtubeで過去の映画や舞台を映像を観つつ、二度、三度と読んで、初めて全容が理解できるようになった。

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2020/07/26

以前、高野聖を読んだことがある。 それ以外には、三尺角。 それくらいのお付き合いしかない文豪。 高野聖は、蛭の林や山家でのことは記憶に残っていたが…。 こんなに本編に入るまでの語りが長かったっけ? まずここに驚いた。 そう考えてみれば、どれも独特な語りのリズムを持つ。 たらた...

以前、高野聖を読んだことがある。 それ以外には、三尺角。 それくらいのお付き合いしかない文豪。 高野聖は、蛭の林や山家でのことは記憶に残っていたが…。 こんなに本編に入るまでの語りが長かったっけ? まずここに驚いた。 そう考えてみれば、どれも独特な語りのリズムを持つ。 たらたらと雫が滴るように文が続き、終わったのか、続くのか、定かではない。 古語なのか、方言なのか、見知らぬ言い回しは、逝って戻らぬ過去の世を思わせる。 何か、江戸の建物にランプが置いてあるような、江戸のにおいがする明治の町中に迷い込んだ感じがする。 そうして、語りに導かれ、町の路地をそこここと、どこへ向かっているかわからない気持ちで歩いていると、急転直下、思いがけないところにやってくる。 表からは隠されている住人の生活の秘密を見てしまったかのような感覚に襲われる。 吉田精一解説、三好行雄注。 戦後直後の注釈とすれば、今はもう少し丁寧な注も出ているのかな?

Posted byブクログ

2020/03/31
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

泉鏡花を読んだことがなかったがとても面白い。 聞き手が臆病で甘えたがりで、それでいて気の良い人なのが分かって、もう泉鏡花のことが好きになった。 話としてはそう珍しいものでもないが、もしかしたらこういう怪奇系の話の走りが、「高野聖」だったのかなと思った。 しかし親仁はなぜ無事なのか?あの人の狂言かもしれないけど、それは話としては面白くないので無いだろう。 あの人は、女と世俗との唯一の繋がりなのかな。 「女客」 もう死んでしまおうかと思った男。お民は寝ている、寝ているけれども、お堀に飛び込もうとすれば必ず後ろから引き留めてくれる、と信じていた。相手を神のようにすら思う形の愛情がある。 最後、子供が鼬の夢を見たと言って起きてくるシーンは、子供を邪魔に思った母親の生霊だと思った。それなのに2人とも笑顔で話が終わるのが不気味だった。

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2018/05/30

初めましての作家さん。 たぶん、読んだことがない。 っていうか清く正しい怪談といえば泉鏡花と思っていた 読んだこともないのに(^◇^;) しかし、悲しいかな旧仮名遣いは苦手なんです。 なんとか理解できたのは、最初の高野聖のみ これは、非常に読みずらかったけど、 一応頭の中で景色が...

初めましての作家さん。 たぶん、読んだことがない。 っていうか清く正しい怪談といえば泉鏡花と思っていた 読んだこともないのに(^◇^;) しかし、悲しいかな旧仮名遣いは苦手なんです。 なんとか理解できたのは、最初の高野聖のみ これは、非常に読みずらかったけど、 一応頭の中で景色が動いたんだよねぇ 他は小間切れだったので悲しいかな楽しめなかったぁ いつか機会があったら、また読んでみたい できれば現代仮名遣いで・・・ でもそうなると、独特の言葉の色気が伝わらないんだよねぇ

Posted byブクログ

2017/01/20

僧が飛騨山中で迷った先にたどり着いた家にいた女は、邪悪な心を持った男を虫や獣に変える妖怪だった。僧はなぜ化身されずにすんだのか。明治の作品であとの作品はほとんど理解できなかった。もはや口語訳本が必要。2017.1.20

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2016/08/20

鏡花の作品で最も有名な「高野聖」。十数年ぶりに再読してみて「こんな話だったのかー!」と当時の自分の理解力の低さに愕然となった。正直「高野聖」は苦手だと思った。森の中で蛭がたくさん落ちてくる描写などかなりリアルで気持ち悪い…。本作で一番好きなのは「売色鴨南蛮」と「歌行燈」だ。典雅で...

鏡花の作品で最も有名な「高野聖」。十数年ぶりに再読してみて「こんな話だったのかー!」と当時の自分の理解力の低さに愕然となった。正直「高野聖」は苦手だと思った。森の中で蛭がたくさん落ちてくる描写などかなりリアルで気持ち悪い…。本作で一番好きなのは「売色鴨南蛮」と「歌行燈」だ。典雅で美しい文章から生きる人間の悲しみが滲み出ていて切ない気持ちになる。「紺の筒袖の上被を、浅黄の紐で胸高に一寸留めた甲斐甲斐しい女房ぶり。」は帯してないってことなんですね。祖母もですが昔は帯はよそ行きの時しかしなかったみたいです。

Posted byブクログ

2014/08/21

瞼(まぶた)に颯(さっ)と薄紅(うすくれない)。 CMのコピーのような文章がさらっと出てくる。でも嫌味でなく自然。自由自在な言葉使いにノックアウトされました。天才肌の人なんでしょう。カメラのカット割を考えたかのような場面の切り替わりが印象的。

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