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関ヶ原(下) の商品レビュー

4.3

161件のお客様レビュー

  1. 5つ

    67

  2. 4つ

    66

  3. 3つ

    18

  4. 2つ

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2021/09/08

歴史上の有名なことなので、結末は知っている。 ただ展開を追うとどちらに勝敗が転んでもおかしくない状況で大将の器の違いが左右した印象。 合戦よりも、総大将の家康、三成とその周囲を取り巻く人間模様の方が面白く、読み応えあり。 みんな時勢に流される中、中立を固辞した人物(氏家行広)が現...

歴史上の有名なことなので、結末は知っている。 ただ展開を追うとどちらに勝敗が転んでもおかしくない状況で大将の器の違いが左右した印象。 合戦よりも、総大将の家康、三成とその周囲を取り巻く人間模様の方が面白く、読み応えあり。 みんな時勢に流される中、中立を固辞した人物(氏家行広)が現れたことが個人的には救い。

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2021/08/23

関ケ原の合戦を描いた物語。 家康、三成が争った天下分け目の戦い。司馬遼太郎が描く、政治と軍事の融合した時代小説である。 ゲームや映画の登場人物かのように感じる部分と、事実として歴史上に存在したことに驚愕し感慨にふけってしまう。当然、その流れの上に現代があることは、にわかに信じ難い...

関ケ原の合戦を描いた物語。 家康、三成が争った天下分け目の戦い。司馬遼太郎が描く、政治と軍事の融合した時代小説である。 ゲームや映画の登場人物かのように感じる部分と、事実として歴史上に存在したことに驚愕し感慨にふけってしまう。当然、その流れの上に現代があることは、にわかに信じ難い。 それにしても家康の知略とは、現代の派閥闘争の工作そのものと言えるのではないだろうか。義や利とは誰にとってのものであったか。後世に何が伝えられるのだろうか。その延長線上にいる私は彼らから何を学ぶことが出来たのだろう。 それよりも、やはりおもしろいと感じるのは、どこか歴史をエンタメ化して見ているからだろうか。 慣れていないジャンルで、ものすごく読むのに時間が掛かった。良い読書ができた。 読了。

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2021/08/19

義一本の三成と地道に戦略を一つ一つ遂行していく家康。上中を含めて、戦当日までの情景を鮮やかに浮き上がらせるとともに、下巻では戦当日の流れが、場所・時間ともに手にとるようにわかる。歴史が頭の中に流れ込んでくるかのよう。 とにかく面白い。

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2021/08/01

関ヶ原の戦いというと当日の両軍のいわゆる『頑張り』の結果と思いきや、実は当日以前に、家康によって周到に計算され尽くした結果。何事も準備が大切だということでしょう。それにしても三成は、頭でっかちで嫌なやつに書かれており、これだけ、味方に偉そうで、嫌われていたら、裏切られてもしゃあな...

関ヶ原の戦いというと当日の両軍のいわゆる『頑張り』の結果と思いきや、実は当日以前に、家康によって周到に計算され尽くした結果。何事も準備が大切だということでしょう。それにしても三成は、頭でっかちで嫌なやつに書かれており、これだけ、味方に偉そうで、嫌われていたら、裏切られてもしゃあないなぁと思いました。この長いストーリーの最後を黒田如水で締めているところは、司馬さんの如水に対する愛着を感じました。

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2021/05/29

労働節の旅行と今週の出張の飛行機機内で読了。 いよいよ下巻。と言っても「関ケ原」の合戦そのものは後半の半分のみ。 読めば読むほど、治部少、違うんだよ。甘いよお前は!と言いたくなったけど、歴史は変わらない。すべてが内府の策略の通りに動き、すべてが治部少の裏目に出る。結果は分かってい...

労働節の旅行と今週の出張の飛行機機内で読了。 いよいよ下巻。と言っても「関ケ原」の合戦そのものは後半の半分のみ。 読めば読むほど、治部少、違うんだよ。甘いよお前は!と言いたくなったけど、歴史は変わらない。すべてが内府の策略の通りに動き、すべてが治部少の裏目に出る。結果は分かっているけど切ないな。一個違えば違う結論になったかもしれないと思うけど、その用意周到さが300年の徳川の世に繋がったんだよな。 三国志と併読してしまったので、頭の中で色んな武将がちょっとごっちゃになってしまったのはナイショです。

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2021/04/05

400年以上も前の時代の話でありながら、権力や利害を前にした時に人々がどの様な行動をとるかはとても面白く、そしてそれらは今現代の世の中でもほとんど変わってないことに気づく。

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2021/02/26

太閤秀吉の遺児・秀頼を奉り豊臣の恩義に報じるため、西軍を束ね<関ケ原の合戦>の場に挑んだ治部少輔三成でしたが、頼みの綱の毛利軍は調略されて動かず、小早川秀秋の裏切りが効を奏し東軍を戦勝に導くのでした。三成は「義」を貫かんがため敗走するも、東軍捜索の前に屈します。捕縛後の大津城山門...

太閤秀吉の遺児・秀頼を奉り豊臣の恩義に報じるため、西軍を束ね<関ケ原の合戦>の場に挑んだ治部少輔三成でしたが、頼みの綱の毛利軍は調略されて動かず、小早川秀秋の裏切りが効を奏し東軍を戦勝に導くのでした。三成は「義」を貫かんがため敗走するも、東軍捜索の前に屈します。捕縛後の大津城山門前での黒田長政、福島正則、小早川秀秋らのと対面は鬼気迫る圧巻の場であります。祇園下河原での黒田如水と尼僧(初芽)の対面の場は、最終章を飾るに相応しい感慨深い感動を覚えながら終焉となります。

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2021/02/05

面白かった。 登場人物が多すぎた。続けて読まないとだれがだれか分からなくなる。 家康はすごい。人の心を読み切ってる。 三成は頭はキレるが感情的になってしまうところや、観念的で正義感が強すぎるところがある。 優れた人の行動と心理を知れるのは面白い。また、こう言う系統の作品を...

面白かった。 登場人物が多すぎた。続けて読まないとだれがだれか分からなくなる。 家康はすごい。人の心を読み切ってる。 三成は頭はキレるが感情的になってしまうところや、観念的で正義感が強すぎるところがある。 優れた人の行動と心理を知れるのは面白い。また、こう言う系統の作品を見たい。

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2021/01/17

日本最大の合戦を壮大に描くスペクタクル最終章。やはり抜群の読み応えだったな。今まで読んだ歴史小説の中でも傑出して素晴らしいと思えた。政治的な駆け引きが勝敗を決めたこの大合戦。”義”と”利”の対峙が拮抗する中、胸熱で滑稽で儚い人間模様が浮き彫りになり、その幻影はいつまでも心の中で生...

日本最大の合戦を壮大に描くスペクタクル最終章。やはり抜群の読み応えだったな。今まで読んだ歴史小説の中でも傑出して素晴らしいと思えた。政治的な駆け引きが勝敗を決めたこの大合戦。”義”と”利”の対峙が拮抗する中、胸熱で滑稽で儚い人間模様が浮き彫りになり、その幻影はいつまでも心の中で生き続ける。溢れんばかりのロマン性がまたとない余韻を引いた。天下を取るべくして取った徳川家康の圧倒的手腕、明敏過ぎるが故に敗北を喫した日本随一の嫌われ者・石田三成に隠された人間性を中心に掘り下げられる偶像劇は読後に多くを語りたくなる。本田正信、福島正則、黒田長政、小早川秀秋、島左近、大谷吉継、安国寺恵瓊、島津義弘、、、 東軍西軍のそれぞれの重鎮たちに纏わるエピソードの全貌を見届け、武将たちに対する見方が180度変わったようにも思える。印象に残った人物はしかと胸に留めておきたい。3巻総じて最高の読書時間となったことに感謝。最後の結びも完璧だったなぁ。どこまでも義に身を捧げる三成の示した生き様によって日本人の今の原型があるといっても過言ではないだろう。

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2020/12/20

解説で高坂氏も書かれているように、結局のところ関ヶ原とは激しい戦闘もさることながら、政治工作の巧拙でもあるのだろう。石田三成は義に走りすぎ、工作という面では家康の足元にも及ばなかった。しかし西軍の奮闘は、政治工作の巧さだけでは戦ができないことを表している。 歴史小説は登場人物が...

解説で高坂氏も書かれているように、結局のところ関ヶ原とは激しい戦闘もさることながら、政治工作の巧拙でもあるのだろう。石田三成は義に走りすぎ、工作という面では家康の足元にも及ばなかった。しかし西軍の奮闘は、政治工作の巧さだけでは戦ができないことを表している。 歴史小説は登場人物が多いため、群像劇の様相になりやすいが、『関ヶ原』というタイトルから、やはり徳川家康と石田三成がこの物語の主人公である。しかし、実はもう一人いるというのが、この物語で言いたかったことなのかもしれない。そのもう一人の主人公は黒田如水である。 関ケ原の役が終わった後の黒田如水のくだりはこのことを強調したかったのだろう。

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