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あなたの人生の物語 の商品レビュー

4

256件のお客様レビュー

  1. 5つ

    81

  2. 4つ

    72

  3. 3つ

    58

  4. 2つ

    8

  5. 1つ

    3

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2022/01/22

8作のSF短編集。全てが本格的で、難しい用語も多く、読むのにめっちゃ時間がかかる。けどおもしろい。 映画「メッセージ」がどんなふうに表現されているのか観てみたくなった。 1番好きだったのは「顔の美醜について」かな。友人や恋人を顔で選んでいるつもりは無いけど、結局人は見た目が大...

8作のSF短編集。全てが本格的で、難しい用語も多く、読むのにめっちゃ時間がかかる。けどおもしろい。 映画「メッセージ」がどんなふうに表現されているのか観てみたくなった。 1番好きだったのは「顔の美醜について」かな。友人や恋人を顔で選んでいるつもりは無いけど、結局人は見た目が大部分と思っているので、顔の美醜が分からなくなったら関わる人が変わるのかなぁ、、と気になった。

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2021/11/30

また読了まで長くかかってしまった。骨太で疲れながらの日々にはあまり向かない内容だった。長期休暇とか時間のあるときに読みたかったね。 SFだが全体に漂う濃厚な神学・哲学のにおい。好きです。いくつかの短編は「悟り」をSF的に描いていると理解したのだけど。「七十二文字」は仮想近代という...

また読了まで長くかかってしまった。骨太で疲れながらの日々にはあまり向かない内容だった。長期休暇とか時間のあるときに読みたかったね。 SFだが全体に漂う濃厚な神学・哲学のにおい。好きです。いくつかの短編は「悟り」をSF的に描いていると理解したのだけど。「七十二文字」は仮想近代というかいわゆるスチームパンクものにあたると思うのだけど、あまり素養がなくニヤリとできなかったのが無念である。素養がないというと「0で割る」もそうだった。この辺りのお作法を納めればもう少し人生が楽しくなりそうだという発見は覚えておこう。 どうも表題作は映画化をしているらしい。ちょぴっとしらべて何年か前にポスターがばかうけに似ていると話題になっていたのはちらりと覚えていたのだけど、あれはソラリスが原作となぜか勘違いをしており記憶の曖昧さに首をひねったのは別の話しとして機会があったら見てみよう。

Posted byブクログ

2021/09/05

SFは苦手であんまり読まないのだけど、何かのきっかけで買ったまま積読していたものを今回手に取った。 面白い部分もあったものの、やはり苦手なイメージは変わらず。読みづらく感じるのはSFというジャンルゆえか、それとも翻訳物だからか。恐らく両方なのだろう。 あと途中で軽く調べたら、この...

SFは苦手であんまり読まないのだけど、何かのきっかけで買ったまま積読していたものを今回手に取った。 面白い部分もあったものの、やはり苦手なイメージは変わらず。読みづらく感じるのはSFというジャンルゆえか、それとも翻訳物だからか。恐らく両方なのだろう。 あと途中で軽く調べたら、この本は結構誤訳もあるようで、そこも気になった。 一番好きだったのは表題作のあなたの人生の物語。 短編ごとに異なった表現手法が試みられていて、引き出しの多さがすごいなと思った。 以下それぞれの感想。 # バビロンの塔 馴染みのないワードが多くて(元々遅いのに)読み進めるのが苦痛で時間がかかった。内容については特に感想を持たなかった。後で調べたらSFの賞を取っているようで、これを面白く感じないのなら残念だがやはりあんまりSFは向いてないんだろう…。 ただ読みながら構築した脳内の視覚的なイメージについては今後頭の中に長く残りそうに思う。(たまにそういう小説に出会う)。天に向かって伸びる塔、塔を登る螺旋状の道、荷車を引いてそれを登る男たち、天の壁に穴を掘る男たち。 # 理解 デスノートのなんかもっと精緻なやつみたいなイメージ。あとアルジャーノンに花束をを連想した。難しくて多くの部分が理解できなかったけど、頭が大幅に良くなると肉体のコントロールの精度も上がって常人ができないことをできるようになる、というのは面白い。 # ゼロで割る なんか色々とかかっていて、分かる人には分かる感じの話なんだろうなという感じ。特に印象なし。 # あなたの人生の物語 面白かった。この本の中で強いて挙げるとするならば一番、という感じではなく普通に好き。 言語で思考が規定されるというのは多かれ少なかれ間違いのないところだと思うが、そこまで行くかという驚きがあった。並行で進む話も最初意味がわからないが、徐々に明らかになってきて面白い。 お互いに言語が通じない者同士が対峙したときに相手の言語を理解していく言語学的なプロセスも興味深かった。 # 七十二文字 プログラミングみたいなものの話。ちょっと面白いが、そこまでハマらず。 # 人類科学の進化 全然理解できず印象なし # 地獄とは神の不在なり 世界観に入れなかった。天使こわい。こんな地獄なら悪くないなと思った。信仰心ってすごい。 # 顔の美醜について 面白かった。割とありそうな話だと感じた。カリーがあったら自分が受けるかというと、たぶん受けない。でもみんなが受けないべきということを合理的に説明できる気はしない。 仮に全員が受けると、人の属性の一つが均質化されるわけで、それで損している人は救われるし得している人はアドバンテージがなくなる。どちらが幸せの総量を最大化するかは難しいけど、均質化された方がフェアな気はする。 これはカリーというテクノロジーが美醜という属性を均質化(無効化)する例だけど、テクノロジーというのはそもそもそういう面があるのかもしれない。例えばコンピュータの登場で計算能力や記憶力は無効化されたし、AIによって今後もっと多くの能力が無効化されるのだろう。そうなると最後に人間に残される属性とはなんなのだろうか…。

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2021/08/01

映画『メッセージ』で著者の存在を知りこの本を手に取ったので、映画よりこちらを先に読んでいたら感想が違ったのだろうかと考えてしまう。映画にはあった描写がなかったから肩透かしをくらったのかも。 特に気に入った短編は『地獄とは神の不在なり』。天使を自然災害にみたてる作品なんて初めてで...

映画『メッセージ』で著者の存在を知りこの本を手に取ったので、映画よりこちらを先に読んでいたら感想が違ったのだろうかと考えてしまう。映画にはあった描写がなかったから肩透かしをくらったのかも。 特に気に入った短編は『地獄とは神の不在なり』。天使を自然災害にみたてる作品なんて初めてでワクワクし、そして結末に驚いた。信仰について考えさせられる。

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2021/08/01

数学、物理学、言語学、神学、脳科学… それらの知識があれば面白いと思えたのかもしれないけど、作品の中で書かれている学問的な内容が本当なのかどこまでフィクションなのかも理解できず、途中文字を目で追うだけになった箇所もしばしば。 なので、純粋にSFとしてもあまり楽しめませんでした。

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2021/07/12

作者の圧倒的な知性と学識の豊かさに感服。現実の事象や論理を極限化して見せられるのがフィクションの醍醐味だと実感した。

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2021/07/11

「バビロンの塔」が面白くていいと思ったのですが、その後は難解な描写の続くSFらしい作品が続いたので読むのが大変でした。

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2021/07/10

映画メッセージが面白かったので原作を手に取りましたが、正直私には映画のほうが良かったかな…という感じ。「バビロンの塔」はわくわくしながら読めたけど、次の「理解」中盤からああもう無理だわ、と。 本当にSFが向いてないんだなと思いました。

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2021/06/07

同じ行を2、3回読まないと理解できないことが多々あった。普段如何にななめ読みしていたのか… 舞台設定が理解できればあとは多少難解な言い回しがでてきてもなんとかなる! 久しぶりに知能を使って読書しました。内容は面白かったです。 個人的には「地獄とは神の不在なり」が好み。

Posted byブクログ

2021/06/02

とんでもない状況を設定して、その中で登場人物たちが、人間たちがどう考え、行動するかを詳細に描写する。とんでもない状況のアイデアが、うーんと唸らされるのが、テッド・チャンの短編集なのだ。描写もとんでもなくリアルである。壮大な思考実験だ。物語が面白くて夢中になって読むのもあるし、正直...

とんでもない状況を設定して、その中で登場人物たちが、人間たちがどう考え、行動するかを詳細に描写する。とんでもない状況のアイデアが、うーんと唸らされるのが、テッド・チャンの短編集なのだ。描写もとんでもなくリアルである。壮大な思考実験だ。物語が面白くて夢中になって読むのもあるし、正直言って退屈なのもあった。傑作だと言われる「あなたの人生の物語」はそうなんだよなあ。「バビロンの塔」「理解」「七十二文字」「地獄とは神の不在なり」は、設定がぶっ飛んでいて驚く。バベルの塔、超人類、ゴーレム・ホムンクルス、ヨブ記それぞれの超別解なのだ。「顔の美醜について」は人間の生まれつきの資質について鋭い問いかけをしている。

Posted byブクログ