1,800円以上の注文で送料無料

あなたの人生の物語 の商品レビュー

4

263件のお客様レビュー

  1. 5つ

    84

  2. 4つ

    75

  3. 3つ

    60

  4. 2つ

    8

  5. 1つ

    3

レビューを投稿

2024/03/08

美品でした

表題作を読み返したくて購入しました。映画にもなっているお話ですが、やっぱり原作はとてつもなく凄い物語だと思います。映画の方は映画らしさ?を出そうとしたのか、宇宙人とのエンカウントそのものに重きを置いてしまって違う方向性の「良くある」お話になってしまっていたと思います。映画を見て、...

表題作を読み返したくて購入しました。映画にもなっているお話ですが、やっぱり原作はとてつもなく凄い物語だと思います。映画の方は映画らしさ?を出そうとしたのか、宇宙人とのエンカウントそのものに重きを置いてしまって違う方向性の「良くある」お話になってしまっていたと思います。映画を見て、ありがちな話だなあと感じた人はぜひ原作を読んでほしいです。
文庫本ですがカバーにも本体にも汚れもなく、映画決定時の帯まで綺麗なものが付いていて本当に美品でした。オンラインはもう何度も利用していますがいつも綺麗な商品で感謝してます。今回も購入して良かったです。

えりや

なんだか不思議な後読…

なんだか不思議な後読感です。SFほど固くなく、ファンタジーほど甘くない。同じ東洋人のせいか、すんなりはいりやすかったです。

文庫OFF

賞もたくさん取ってる…

賞もたくさん取ってるし設定とかは解るんだけど、悲しいかな私には合いませんでした。何だかガラスの向こうでコトが進んでるって感じ?こういうときは読み進むのに時間がかかります

文庫OFF

天使の降臨とともにも…

天使の降臨とともにもたらされる災厄と奇跡を描くヒューゴー賞受賞作「地獄とは神の不在なり」、天まで届く塔を建設する驚天動地の物語

文庫OFF

発刊当時は、SF界で…

発刊当時は、SF界でも注目の短編集だったのだけれど、僕もあんまり手は合わなかったなあ。SFに対する価値観が違うというか。なんでここをもっとふくらませない!とストレスがたまりました。ただ、それは僕の価値観で、SF好きの人は、一読しとくべき…だと思う。

文庫OFF

2024/09/08
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

『あなたの人生の物語』についての感想 難しかった。自分の読む能力や経験値が、物語を純粋に楽しんだり感動できたりするほど成熟してないのがわかった。自分はまだ結婚してないし子供もいないから、主人公への感情移入が難しい境遇というのはある。 しかし、主人公がヘプタポッドの文字を最終的には習得して未来予知ができるようになった後、自分の子供が25歳で死別して夫とも離婚するという結末がわかっていても、その未来を選択するのは純粋に美しいと思った。きっと子供が亡くなるまでの日常はかけがえのない最高のものだったのだろう。悲しい結末が待っていても、それまでに最高の瞬間がいくつもあったからその未来を選んだ。ヘプタポッドは目的地までを最小か最大にする道を選択すると書かれていたが、主人公は喜びと悲しみが両方とも最大の人生を選ぶことにしたともいえる。 そして、終わりがあるから今この一瞬を詳細に心に留めようと全力で生きようとする。こういう人生観は哲学的で難解な部分もあるのだけど、自分もいつかは必ず死ぬのが絶対にわかっているし、有限な人生ならもう少し今を楽しんで生きたいと思った。そして後で振り返ったときに同じ人生を生きたいと思えるようになりたい。短編小説なのにここまで考えてしまうのは名作ということなのかな。

Posted byブクログ

2024/08/24

確かに全編示唆に富んだ物語ではあった。 表題作が映像化されたというバイアスも手伝ってか印象に残る人も多いだろうし、そもそもテッド・チャン氏の輝かしいポートフォリオがあるから面白くないはずが無いと思って期待値を爆上げして、その上「結末でひっくり返されるのに期待」してしまってそのま...

確かに全編示唆に富んだ物語ではあった。 表題作が映像化されたというバイアスも手伝ってか印象に残る人も多いだろうし、そもそもテッド・チャン氏の輝かしいポートフォリオがあるから面白くないはずが無いと思って期待値を爆上げして、その上「結末でひっくり返されるのに期待」してしまってそのまま収束していくことで肩透かしを食らう。これは完全に私の読み方のせいだな。 高次元に転がってる不合理性をSFに落とし込んで書いてるから必然的に示唆に富むものになってる。ただ、読み方間違えると「で?」っていう事になりかねない…けどそれ言ったらどれもそうか…

Posted byブクログ

2024/08/19

表題作、僕の読んだ中でいちばん美しい話だった 自由意志が彼の中の大きなテーマなのだろうな 僕はなくてもいいと、初めて思えた

Posted byブクログ

2024/08/03
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

映画「メッセージ」の原作が短編だったという理由と、映画で描かれたことを小説ではどのように表現されているのか、という好奇心で読み始めた次第だ。 この作品は短編集で、8篇の物語で構成されている。当然ながら映画原作でもある表題作から読んでみたが、映画のような緊迫した争いごとは特に描かれていない。それよりも言語のデザインを逐次的から同時的に変えることで時間を超越するという発想にこそ重きを置いて、主人公のプライベートなエピソードはその補完として扱われているのだろうと初見では読み取ったのだが、いまひとつ自信のないまま最初の1ページ(「バビロンの塔」)から本作を改めて読み始める。 「バビロンの塔」は円筒印章をモチーフとして世界の成り立ちを説明し、 「理解」では超能力者同士の戦いから神の誕生を語り、 「ゼロで割る」では数学のこれまでの概念を否定する公式を発見してしまい精神を崩壊する女性を描き(かたや感情移入でその女性を救おうとする物理学者の夫の矛盾が対になっているのだが・・・)つまりは自己矛盾、 「七十二文字」はAIのメタファーかフランケンシュタインのスチームパンク版か(それはそれで伊藤計劃と円城塔の「屍者の帝国」を想起する)。ところが実のところ人間の創造こそがテーマで、河合隼雄先生よろしく「宗教と科学の接点」的なテーマが内包されていたとは・・・。 「人類科学の進化」はまあいいとして(初出の科学誌「Nature」を皮肉ったアイロニカルなコラムって感じ)、 「地獄は神の不在なり」は天使降臨によって妻を殺された男が神への信仰心を問い続け戦いに挑む冒険活劇、もしくは神に翻弄される三人の群像劇の形を成した壮大なアイロニー。 「顔の美醜について」の感想。美醜失認装置カリーは聖書なのか、つまりは隣人を愛せよということか。 そうして、改めて表題作の「あなたの人生の物語」を読み直してみた。この作品は他の作品に比べ宗教的なテーマがほとんど出てきていない気がした。しかしながらそんなはずはないと思い、考えをめぐらして気づいたのだが、ヘプタポッドにおいては自分の一生はすでに認識されており、その人生を従順に全うすることこそが目的となっている気がする。その過程で「if」(=自由意志)を挟み込む余地はまったくない。つまり、ヘプタポッドの生は神のみぞ知る目的のために死に向かっているのだろう。それはまさに、神に従順な、信仰心豊かで敬虔なクリスチャンを想起しないだろうか。そう考えれば、この作品もまた宗教的な一面を持っていることになるのだろう。

Posted byブクログ

2024/07/15

本当に本当に面白い本だった。僕にとってこの本を読む体験は自分にはすこしむずかしい学術書を読む体験に似ていて、ギリギリのところでなんとか食らいついて読みといた先に、驚くべき新しい世界(しかし、優秀な誰かにとっては当たり前な世界)が見えてくるような、そんな読後感が、短編それぞれに対し...

本当に本当に面白い本だった。僕にとってこの本を読む体験は自分にはすこしむずかしい学術書を読む体験に似ていて、ギリギリのところでなんとか食らいついて読みといた先に、驚くべき新しい世界(しかし、優秀な誰かにとっては当たり前な世界)が見えてくるような、そんな読後感が、短編それぞれに対して発生した。そのために読むのに非常に時間がかかってしまった。

Posted byブクログ