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象は忘れない の商品レビュー

3.6

42件のお客様レビュー

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回想の中の殺人を扱っ…

回想の中の殺人を扱ったクリスティ最晩年の作品。題名にもなっている象は水を飲んだ場所を忘れないほど記憶力の良い動物だ。

文庫OFF

2024/10/29

過去の事件の真相をポアロが解明する話。 今回は推理作家のミセス•オリヴァがとあるランチ会で名付け子の両親が心中した事件について探って欲しいと依頼を受けてから物語が進んでく。 ミセス•オリヴァが関係者達に話を聞いていくのが中心で、五匹の子豚とは少し違うのも良かった。ポアロ作品ま...

過去の事件の真相をポアロが解明する話。 今回は推理作家のミセス•オリヴァがとあるランチ会で名付け子の両親が心中した事件について探って欲しいと依頼を受けてから物語が進んでく。 ミセス•オリヴァが関係者達に話を聞いていくのが中心で、五匹の子豚とは少し違うのも良かった。ポアロ作品まだまだ読めてないの沢山あるけど全部面白い。 毎度のことながら作品名が素敵だ。

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2024/09/19

【ポアロ】 1972年クリスティー82歳。 クリスティーが書いた最後のポアロ。 十数年前の両親の心中事件は、父が母を先に撃ったのか?あるいはその逆なのか…。 『五匹の子豚』(1942年)のような過去の殺人の真相を解明する形式。 ベタなわかりやすい伏線で、テンポもゆっくりで意...

【ポアロ】 1972年クリスティー82歳。 クリスティーが書いた最後のポアロ。 十数年前の両親の心中事件は、父が母を先に撃ったのか?あるいはその逆なのか…。 『五匹の子豚』(1942年)のような過去の殺人の真相を解明する形式。 ベタなわかりやすい伏線で、テンポもゆっくりで意外性もない。 でもこの作品は「犯人は誰か?」が重要ではなく、もっと深い「あるテーマ」があるのでそこを楽しむものだと感じた。 ずっと読んできたファンとしては、味わい深い80代のクリスティーが読めて幸せ。 ポアロの愛を感じることができて大満足だった。 クリスティーの分身のような女性推理作家のオリヴァ夫人とポアロの最後の会話が心に残る…。 ★3.5

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2024/08/19
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過去の事件の真相を探る本書は当時を知る「象」たちに話を聞いていくことでストーリーが展開される。昔の記憶はバラバラなところもあるがそれを結びつけていくと浮かぶ真相。ポワロやオリヴァの少しずつ過去を解き明かす様子が良かった。真相自体は途中からとても想像しやすいものであるが、大切なのはそれを当事者たちがどう受け止めるか、そしてこれから先どう生きていくか。過去を通して自立していく心温まるストーリーだった。像は忘れないが、人は忘れることができる。忘れていくこともまた大切なのだと感じた。

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2024/08/14
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読むきっかけは、最近読んだミステリの解説の中で、ミステリ作家たちが長編小説の傑作は『象は忘れない』で意見が一致した、という文章を読んだこと。 今まで読んだポアロの中で一番情報を汲み取るのが難しかった!! 十年以上前の事件の真相について、当時関わっていた人たちに話を聞いていくのだけど、話し手は自分がそう思いたいと考えていることを事実として記憶しているので、 出てくる人の話がある事実においてはこうだけど、別の人によるとこうだ…みたいな感じで、事件についての情報がかなりとっ散らかっているように見える。 だけど最後の種明かしの場面では、「象」たちが話したことがシンプルな真相にきれいに収束していって、読み終えた後は感慨深い気持ちになった。 事件の真相を知った上で読み返せば、推理小説としてはもっと楽しそう。 あと最初はすごく読みにくかった…翻訳が古いのかな?と思ったけど、古さよりはミセス・アリアドニをはじめとする登場人物の会話のせいかな思った。 会話って文字に起こしてみるとかなり散らかっているので、こういう読みにくさも意図的なんだろうな… また、クリスティーの晩年の作品を読んだのも初めてだった。 作中に出てくる年代が1970年代で、「え!最近じゃん!?」と驚いた。 今まで読んでいたクリスティーは戦前のものが多かったので… 作中に出てくる『五匹の子豚』も気になる。近いうちに読もう。 あとシリヤとデズモンドの二人がよかった。 ポアロが、シリヤには「幸福になる素質」「勇敢さ」があると言っていた。 この二つって人生を生き抜く上でとっても大事なことなのでは、と20代中盤を過ごしていて感じてきている。

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2024/07/01

1度10代の頃に読んだけれど内容をあまり覚えていなかったので再読。私は象にはなれなさそうです(笑) 個人的にタイトルのセンスがいいミステリ作品ベスト5に入ると思っている。

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2024/06/02

十数年前の夫婦心中事件の真相を探る本作。 新たに事件は起きないし、物語の起伏もほとんど無く淡々と進む。 でも好きだ。 事件そのものよりも“人間”に注目し続けたポアロシリーズの集大成…という印象を受けた。 関係者の記憶を追って辿り着いた真実に、作者の想いが透けて見えるような気がした...

十数年前の夫婦心中事件の真相を探る本作。 新たに事件は起きないし、物語の起伏もほとんど無く淡々と進む。 でも好きだ。 事件そのものよりも“人間”に注目し続けたポアロシリーズの集大成…という印象を受けた。 関係者の記憶を追って辿り着いた真実に、作者の想いが透けて見えるような気がした。 ミステリーだけど人間ドラマとして楽しませてもらいました。 まさかこのシリーズで泣くとは思っていなかった。

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2024/04/19
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あらすじ 十数年前、とある夫婦が心中します。 その夫婦の娘が婚約するにあたり、相手の養親が心中事件の詳細を知りたがり、紆余曲折をへてポアロが調査することになります。 感想 十数年前におきた心中事件がテーマで、新しい事件が起こるわけではありません。 また、当時の関係者の話を聞いていく、という地味な展開のため、退屈してしまう読者もいるかもしれません。 私はこの落ちつきが嫌いではありませんが。 事件の真相は、"家族愛"だと思いました。 精神障害と遺伝に強い相関があると思われていた時代。 夫婦は真相を隠すことで、姉を守るだけではなく子供たちも守ったのではないでしょうか。

Posted byブクログ

2024/02/03
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「五匹の子豚」のような過去の真相を探る系ストーリーだが、五匹の子豚ほど容疑者がいないので犯人ダービーの盛り上がりはイマイチ。また、双子が出てきた時点で真相はある程度察してしまう。事件の前段階でもう少し何とか出来たのでは?という感想になる。

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2023/11/20

再読。 クイーンの「フォックス家の殺人」を読みながら、これクリスティなら「象は忘れない」か「五匹の子豚」ってところだよなって思ってた。 で、読み直してみた。オーソドックスだよね、今からみればさ。でもやっぱり品があって好きな作品だ。「五匹の子豚」も読まなくちゃだな。

Posted byブクログ