ピーターの法則 の商品レビュー
とにかく痛快でした。ピーターの法則とは「階層社会では、すべての人は昇進を重ね、おのおのの無能レベルに到達する」というものですが、国会議員といい、ブラックまがいな会社の経営者といい、昇進を果たした末路が哀れな人が多いものです。そう考えると、私のようなスーパー無能(その逆かもしれない...
とにかく痛快でした。ピーターの法則とは「階層社会では、すべての人は昇進を重ね、おのおのの無能レベルに到達する」というものですが、国会議員といい、ブラックまがいな会社の経営者といい、昇進を果たした末路が哀れな人が多いものです。そう考えると、私のようなスーパー無能(その逆かもしれないけれど)にあてはまる階層外の人は、創造的無能として既に生きているのかもしれません。この本は、昔、ツイッターで勝間和代が紹介していたので知った本。彼女は「人は能力の限界まで出世し、無能レベルに達すると出世が止まるため、大多数の上司は無能な上司なのである。殆どの組織で中間管理職やその上司、社長に至るまで無能な上司の方が一般的で、無能レベルに達していない少数の平社員と、まだ上り調子の中間管理職により運営されている。無能な上司は自分の存在意義を示そうとして、部下の仕事のアラ探しが増えるため、部下は疲弊してしまう。無能な上司の下で働くことになったら、自ら強いフォロワーシップを発揮して、気の毒な上司を助けるように考え方を変えてみて下さい」というような事を書いていました。しかし実際は、無能な上司、無能な経営者の下で働くと、最悪の場合その末端にいる人は無能な人に殺されてしまう可能性があります。おそらく、ピーターは無能な人に対しては無能を装って現職で悠々と生きるのが処世術だということを言いたいのであろうし、実体験でもこういう例を見てきているので納得しています。ただ、残念ながら私は無能を装うことが「気高く、強く、美しく」生きることに反するような気がするので、このような処世術ができません。そして、プローヴィアの例を長く引用しましたが、これはまさに武士道の時代、士農工商の時代の階層社会だなとも感じました。何となくですが、今の変な平等社会よりも各々が自分の立場で花を咲かせることができる可能性がある社会だと思っていましたが、階層差のない平等な社会よりも効率性の点で勝るという部分では納得ができました。もちろん、その時代の階層社会に戻せというつもりもありませんが、いい示唆ではあると思います。
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※このレビューにはネタバレを含みます
・階層社会では、すべての人は昇進を重ね、おのおの無能レベルに達する。 ・仕事は、まだ無能レベルに達していない者によって行われている。 というのがピーターの法則。 要するに、 ・周囲がその人に求めているものは昇進によって変化する。 ・変化に追従できなければ無能扱いとなる。 ・ただし、無能か否かは昇進後のポジションで評価される。 ということだと理解した。 本書には「無能レベルに達した人は自己を正当化し、自分の置かれている困難な状況を他人のせいにしている」と記載されている。 自分の行動を振り返ると心当たりがあって落ち着かない…。
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創造的無能というのは非常にわかりやすい表現だが, はたして自分自身を磨いていこうとしている人にとってはこの表現はどうなのか? と思った.
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有能とされる人でも,有能が故に昇進を続けることで,いつか能力を発揮できない役職につくことになる.無能になった人が職位に留まっているので,組織に所属する人間は全て無能な人で構成されているのだ.という法則について熱弁する本でした.で,そうならないためには,わざと無能な状況を見せて,昇...
有能とされる人でも,有能が故に昇進を続けることで,いつか能力を発揮できない役職につくことになる.無能になった人が職位に留まっているので,組織に所属する人間は全て無能な人で構成されているのだ.という法則について熱弁する本でした.で,そうならないためには,わざと無能な状況を見せて,昇進をさせられないようにするのが最も有効だ!という. 職位によって能力の向き不向きがあるというのは,納得できて面白いと思ったけど,作者が盲目的に持論を信じきってしまっていて,ところどころ論理的に破綻してそうな事が多いのが残念.基本,妙な実例しかなくて客観的な情報もないし,最後の方には「詩」なんか取り出して,自分に都合のいいようにしか解釈してないし… 後半は,退屈になって大分流し読みしてしまった. まぁ自分の目指すところがどこなのか,っていうところでとどまれるように無能を発揮すればいいってことかな.普通に昇進を断ればいいんじゃないかとも思うけど,そうもいかないのか?
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結構悲惨な話。あるひとが「昇進」するとする。それは、そんひとが所属する「いま」の職場環境に過剰適応しているゆえに仕事の生産性が最大化されている、つまり成果がどんどん出るから出世するわけだ。しかし、「昇進」して割り振られる仕事は、そのひとが最適化していた状況とは異次元のまったく違う...
結構悲惨な話。あるひとが「昇進」するとする。それは、そんひとが所属する「いま」の職場環境に過剰適応しているゆえに仕事の生産性が最大化されている、つまり成果がどんどん出るから出世するわけだ。しかし、「昇進」して割り振られる仕事は、そのひとが最適化していた状況とは異次元のまったく違う職能を要求される。そうするとたいがいのひとは「豹変した世界」に仰天し、著者が言うところの「無能状態」になる。「使えない」と揶揄されたり、信じられない「人為的ミス」が起きるのはこのためだ、と指摘する。これを「ピーターの法則」というらしい。これを読んで、いったいどれだけのひとが「自分は関係ない」と思えるだろう。ここで語られるのは、能力をつけても、ところかわれば通用しない、という当たり前のことを白日の下に晒しているのだ。いっときはやった「フリーライダー批判」や「働かない働き蟻」も「ピーターの法則」を援用すればキレイに説明できる。でも、こんな怖い話ってない。やっぱり、ひとは褒められたいから、「有能」になりたいはずなのだ。呆然とした土曜の朝、2012/11/03放送の『サワコの朝』で西原理恵子が語る「仕事の価値」を聞いて、救われる。西日本では人間の価値はオモロいかどうかで決まるんや! たしかに、オモロくするためならがんばれる。そのためには環境に適応しすぎないようにする。天邪鬼万歳!ってことですね。
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◇ピーターの法則 →階層社会では、全ての人が昇進を重ね、各々の無能レベルに到達する。 ◇ピーターの必然 →やがて、あらゆるポストは、職責を果たせない無能な人間によって占められる。 →仕事は、まだ無能レベルに達していない人間によって行われている。 ※成る程と納得する事例がたくさん有...
◇ピーターの法則 →階層社会では、全ての人が昇進を重ね、各々の無能レベルに到達する。 ◇ピーターの必然 →やがて、あらゆるポストは、職責を果たせない無能な人間によって占められる。 →仕事は、まだ無能レベルに達していない人間によって行われている。 ※成る程と納得する事例がたくさん有り、読み進めると同時に自分の身の回りとダブってくるのが面白い。 ・・・「創造的無能のすすめ」にて無能にならずに、有能レベルに留まる方策もまた実践するのも面白いが、ちょっと勇気がいる。
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解決策は見出しがたいですが・・・ 真理だと思いました。 組織に所属する方には、必読の書です。
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「組織は無能化する」という真理を語る本。つまり組織の中で有能な人は昇格する⇒結果として組織は「それ以上昇格できないポジションに留まる人=無能なレベルに達した人」で占められるようになるという結論は恐ろしいけど的を射ているなと感じます。実際には人に限らず、学説から個人のスキルまで、ど...
「組織は無能化する」という真理を語る本。つまり組織の中で有能な人は昇格する⇒結果として組織は「それ以上昇格できないポジションに留まる人=無能なレベルに達した人」で占められるようになるという結論は恐ろしいけど的を射ているなと感じます。実際には人に限らず、学説から個人のスキルまで、どんなものでも行き詰ったなと感じたものは何らかのかたちで無能レベルに達したと考えるべきなのでしょうね。「無能化」の避け方が気になる人は本書を読んでみてください。
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序盤、無能という単語が適切ではない。また、この本で紹介するピーターの法則は企業内において、降格によって解決される。論理の間に飛躍があったり、例が例をなしていないなど、本を読んでいて始めてイライラしてくる本だった。
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社会はしだいに無能レベルに達した人間で埋まる。階層社会学からの世の中の見方であるが、現在の実社会においてもかなり当てはまることに驚かされる。連日ニュースになる政治家や企業の重役の不祥事などその典型だ。無知のぼくでも「なぜ?」と理解できない。非常におもしろい学問だと思う。ただ、自分...
社会はしだいに無能レベルに達した人間で埋まる。階層社会学からの世の中の見方であるが、現在の実社会においてもかなり当てはまることに驚かされる。連日ニュースになる政治家や企業の重役の不祥事などその典型だ。無知のぼくでも「なぜ?」と理解できない。非常におもしろい学問だと思う。ただ、自分が無能レベルに達した時の処方箋があまりにもネガティブで、少々つらい。やはり、上昇志向のあるぼくには受け入れ難い内容である。とりあえず、まだ自分が無能レベルにいないことを願いたい。
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