ピーターの法則 の商品レビュー
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「すべての人は、昇進の末に無能のレベルに達する」というピーターの法則。たしかに当てはまる事例も多いが、全体的には同意できなかった。確かに昇進すれば、仕事の内容が変わり、評価された能力とは別の能力が求められる。技術職で優れた人が管理職には不適だったということはあるだろう。しかしそれが普遍的に適用されるかといえば疑問である。 もともと苦手だったことも日々学び、改善することで得意になることは珍しいことではない。人の特性は先天的なものもあるが、後天的に身につけることができるものも多分にある。昇進してからその職務を果たすにふさわしい能力を習得する人はたくさんいるはずだ。それに昇進というモチベーションがあるからこそ仕事に打ち込めるという側面もある。昇進したら無能になるからといって、昇進をわざわざ回避するという解決策は非現実的に思える。
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新しい地位で有能と認められれば、さらに昇進する。最後の最後は、有能レベルから無能レベルへの昇進だ!有能すぎる者は無能な者よりも不愉快!自己啓発で新たな分野を磨いても、またその分野で無能階級になるまで昇進するだけ!押しすぎにも注意。それなら複数のパトロンをもって、引っ張ってもらった...
新しい地位で有能と認められれば、さらに昇進する。最後の最後は、有能レベルから無能レベルへの昇進だ!有能すぎる者は無能な者よりも不愉快!自己啓発で新たな分野を磨いても、またその分野で無能階級になるまで昇進するだけ!押しすぎにも注意。それなら複数のパトロンをもって、引っ張ってもらった方が早く無能レベルに昇進できる!高位の無能到達者を救う取り組みは新たな無能到達者を作り出す!自分は自分の上司の上司に仕えて仕事をする気があるか?もしないなら、押しはやめて、創造的無能として、昇進を避けるべき
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「階層社会では、すべての人は昇進を重ね、おのおの無能レベルに達する。」 独自の切り口ながら、確かに、と納得させられる内容。 創造的無能という提案も斬新。手元に置いて再読したい。
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この本は、扉部分に書いてあることがすべてで、「階層社会ではすべての人は昇進を重ね、おのおのの無能レベルに到達する。 やがてあらゆるポストは責務を果たせない無能な人間によって占められる。 仕事はまだ無能レベルに達していない人間によって行われている。」と、いう面白い法則です。 この本...
この本は、扉部分に書いてあることがすべてで、「階層社会ではすべての人は昇進を重ね、おのおのの無能レベルに到達する。 やがてあらゆるポストは責務を果たせない無能な人間によって占められる。 仕事はまだ無能レベルに達していない人間によって行われている。」と、いう面白い法則です。 この本では、最終的に無能にならないためには、昇進せずに自分が有能に働ける階層で仕事をすることを勧めていますが、個人的には学習して無能にならない努力も出来ると信じたいですね。
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十分に時間があれば、そして組織に十分な階層があるなら、すべての個人は、その人となりの無能レベルに行き着くまで、昇進し、その後はそこに留まり続けることになる。
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この本はカナダ生まれの方の共著で、お二人とも1990年までにお亡くなりになっています。オリジナルが書かれたのは、昭和時代末期の頃と思われますが、日本語訳は2003年に出されている有名な本でタイトルだけは知っていました。 先日ある本を読んでいてこの本を知り、読書記録を見ようと思っ...
この本はカナダ生まれの方の共著で、お二人とも1990年までにお亡くなりになっています。オリジナルが書かれたのは、昭和時代末期の頃と思われますが、日本語訳は2003年に出されている有名な本でタイトルだけは知っていました。 先日ある本を読んでいてこの本を知り、読書記録を見ようと思ったら、読んでいなくて慌てて近所の図書館に問い合わせしました。名著だけあって、図書館に在庫してあり早速読むことができ良かったです。 内容はいまにも通じるもので、私の受け取ったメッセージは「優秀な人は昇進する、どんどん昇進して無能なレベルになった地位で、留まることになる。従って、会社には無能な人ばかりが残ることになる」というものです。ある意味、恐ろしいほど当たっていますね。似たよな表現として「名選手(名担当者)、必ずしも名監督(名管理者)ならず」でしょうか。 この本は社会現象の分析だけではなく、ではどうすれば回避できるかを提案していて、それが「創造的無能」です。読めば読むほど、唸らされる内容でした。 現在の自分、過去に決断せずにだらだら過ごしてきた場合の自分、今決断しない状態が続いた場合の未来の自分等を顧みて、考えさせられた本でした。 以下は気になったポイントです。 ・この本を読むメリットは、自分の無能を克服し、他の人の無能を理解することで、楽な気持で仕事ができるようになる(p16) ・有能さを発揮できていた地位から無能ぶりを露呈することになる地位へと昇進させられていた。これはあらゆる階級社会の、あらゆる人に起こり得る(p23、26) ・あらゆるポストは、職責を果たせない無能な人間によって占められる、そして、仕事は、まだ無能レベルに達していない者によって行われる(p27、28) ・無能レベルに達してしまった上司は、組織の自己都合という尺度で、部下が有能かどうかを判断する。つまり、無能な上司は、部下をインプットで評価する(p46) ・スーパー有能と、スーパー無能のどちらもが解雇の対象となる(p51) ・終点に到達したかどうかを見分ける方法として、何か有益な仕事を成し遂げつつあるかを見極めるのがポイント(p73) ・成功ほど悲惨な失敗は無い、つまり成功は無能レベルへの一里塚である。従って、創造的無能である、「成功しないことほど素晴らしいことはない」ということになる(p75) ・服従者としては申し分ない人物が、指導的地位に就いたばかりに、問題を起こす。1)指導力を発揮できない、2)部下の仕事効率を低下させる、3)上司の時間を浪費する(p78) ・従業員が有能かどうかを評価するのは、同じ階層内にいる上司。潜在的な指導力を持った部下とは、上司にしてみれば服従しない部下にほかならず、不服従とは無能を意味する(p82) ・階層社会は、職務を全うできず、これ以上の昇進も見込めない、しかしだからと言ってクビにもできない無能な労働者が溢れかえることになる(p90) ・身分境界線があるおかげで、多くの人々が無能レベルまで昇進することがないので、ピラミッドの下半分では効率のよい仕事が期待できる(p92) ・階層社会の効率を上げる唯一の効果的な方法は、上層部に新しい人材を登用すること。彼らが古株ではできなくなった仕事をしてくれるかもしれないから(p93、123) ・終点到達症候群に苦しむ人たちに効果があるのは、気晴らし療法である。何か仕事とは異なることを始める(p142) ・昇進を拒否するのではなく、昇進の話を持ち掛けられないように工夫することで、上のポストに昇るのを避ける、これば創造的無能と呼ばれるもの(p182) ・恐竜、トラ、翼竜、マンモスといった種は、それぞれが持っていた特質(巨体、翼、牙)のお蔭で繁栄した。初めのうちは彼らに昇進を約束したそれらの特質が、最後には彼らを無能へと導いた。有能さには無能の芽が潜んでいる(p191) ・卒業証書が証明するのは、その生徒が卒業までの年数を我慢して学校に通ったという事実のみ(p194) ・ピーターの特効薬は4種類ある、1)予防薬(昇進を回避):マイナス思考、創造的無能、2)痛み止め(無能レベルに達した人が、健康と幸福を維持する)、3)気休め薬(症状を抑える):実績をイメージで代用、4)処方薬(治療する)(p203、208) 2015年11月15日作成
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階層社会学という新しいジャンルの話。 組織に属する全ての人間はある一定の場所まで昇進する…その場所が無能の場所であるということ。 簡単に言うと適材適所を見極めて組織の中で活動していくこと、自分の無能レベルがどこにあるかを見極めていくことが組織の中では重要なのだろうなと。
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有能な人が昇進していくと、求められる能力は増加していき、いつか無能の壁にぶつかり組織は無能な人だらけになってしまう。 このようなピーターの法則はなるほどと納得させられ、組織人としては怖い気持ちになる法則である。 この法則一つで本一冊書いてあるので同じ内容の繰り返しがとても多く、冗...
有能な人が昇進していくと、求められる能力は増加していき、いつか無能の壁にぶつかり組織は無能な人だらけになってしまう。 このようなピーターの法則はなるほどと納得させられ、組織人としては怖い気持ちになる法則である。 この法則一つで本一冊書いてあるので同じ内容の繰り返しがとても多く、冗長であった。 実は一章くらいで十分な内容だと思う。
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階層社会では、すべての人は昇進を重ね、おのおの無能レベルに到達する。 やがて、あらゆるポストは、職責を果たせない無能な人間によって占められる。 仕事は、まだ無能レベルに達していない者によって行われている。
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とにかく痛快でした。ピーターの法則とは「階層社会では、すべての人は昇進を重ね、おのおのの無能レベルに到達する」というものですが、国会議員といい、ブラックまがいな会社の経営者といい、昇進を果たした末路が哀れな人が多いものです。そう考えると、私のようなスーパー無能(その逆かもしれない...
とにかく痛快でした。ピーターの法則とは「階層社会では、すべての人は昇進を重ね、おのおのの無能レベルに到達する」というものですが、国会議員といい、ブラックまがいな会社の経営者といい、昇進を果たした末路が哀れな人が多いものです。そう考えると、私のようなスーパー無能(その逆かもしれないけれど)にあてはまる階層外の人は、創造的無能として既に生きているのかもしれません。この本は、昔、ツイッターで勝間和代が紹介していたので知った本。彼女は「人は能力の限界まで出世し、無能レベルに達すると出世が止まるため、大多数の上司は無能な上司なのである。殆どの組織で中間管理職やその上司、社長に至るまで無能な上司の方が一般的で、無能レベルに達していない少数の平社員と、まだ上り調子の中間管理職により運営されている。無能な上司は自分の存在意義を示そうとして、部下の仕事のアラ探しが増えるため、部下は疲弊してしまう。無能な上司の下で働くことになったら、自ら強いフォロワーシップを発揮して、気の毒な上司を助けるように考え方を変えてみて下さい」というような事を書いていました。しかし実際は、無能な上司、無能な経営者の下で働くと、最悪の場合その末端にいる人は無能な人に殺されてしまう可能性があります。おそらく、ピーターは無能な人に対しては無能を装って現職で悠々と生きるのが処世術だということを言いたいのであろうし、実体験でもこういう例を見てきているので納得しています。ただ、残念ながら私は無能を装うことが「気高く、強く、美しく」生きることに反するような気がするので、このような処世術ができません。そして、プローヴィアの例を長く引用しましたが、これはまさに武士道の時代、士農工商の時代の階層社会だなとも感じました。何となくですが、今の変な平等社会よりも各々が自分の立場で花を咲かせることができる可能性がある社会だと思っていましたが、階層差のない平等な社会よりも効率性の点で勝るという部分では納得ができました。もちろん、その時代の階層社会に戻せというつもりもありませんが、いい示唆ではあると思います。
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