翔ぶが如く 新装版(一) の商品レビュー
明治維新の立役者となった西郷と大久保、そして彼らを取り巻く人物像を通し、征韓論から西南戦争終結までの激動の時代を描いている。 西郷隆盛の愛国者精神に乾杯。きっと西郷はサムライ精神を捨て切れない士族たちに最後の戦いの場を与え、せめて武士として死なせることが自分の生涯の仕事としたの...
明治維新の立役者となった西郷と大久保、そして彼らを取り巻く人物像を通し、征韓論から西南戦争終結までの激動の時代を描いている。 西郷隆盛の愛国者精神に乾杯。きっと西郷はサムライ精神を捨て切れない士族たちに最後の戦いの場を与え、せめて武士として死なせることが自分の生涯の仕事としたのだろうと思った。
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これって小説? まるでその場に居合わせていたような描写はさすが司馬小説!歴史上の偉人達が身近に感じられます。 しかし、これは出来事が時系列に沿って進行するのではなくエピソードがいったり来たりするし、主人公がアレコレと動いていくのであんまり小説っぽくない。ので、燃えよ~やら龍馬~...
これって小説? まるでその場に居合わせていたような描写はさすが司馬小説!歴史上の偉人達が身近に感じられます。 しかし、これは出来事が時系列に沿って進行するのではなくエピソードがいったり来たりするし、主人公がアレコレと動いていくのであんまり小説っぽくない。ので、燃えよ~やら龍馬~やらに比べると少々読みにくい感じが…。 小説ではなくて、エッセイとか司馬氏西南戦争を語る…的なものだと思えば大変面白い。 そういう風に思うのはまだ1巻だからだろうか。 1巻は一部官僚達が洋行を終えてきて…西南戦争前夜・征韓論論争の状況から。創成期の混乱が面白い。 様々な人物が語られるけど、それはどれも結局は西郷隆盛を語るための布石なのかな?西郷さん一回見てみたいわ~。 タイトルの意味に期待しながら以下読んでいきたい。 ちなみに、私が持ってるのも文春文庫だけど表紙違う…これ、一刷は80年!まだ私生まれてないし!読み継がれる名作ですね。
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西南戦争(西郷隆盛)の話。問題作。7巻くらいまで非常に辛い。もう2度と読みたくない。でもラスト3冊の展開は圧巻。
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全巻通読後のレビュー。 全10巻という超大作であるが、もともと毎日新聞に連載された小説であるから、多々同じ記述が見られる。 しかしながら、明治維新後の日本の姿を鳥瞰的手法で世界史と関連付けて論じられている点で、日本近現代の始まりを理解する際の基礎理解には最適の入門書である...
全巻通読後のレビュー。 全10巻という超大作であるが、もともと毎日新聞に連載された小説であるから、多々同じ記述が見られる。 しかしながら、明治維新後の日本の姿を鳥瞰的手法で世界史と関連付けて論じられている点で、日本近現代の始まりを理解する際の基礎理解には最適の入門書であると考える。 島津久光という超保守派の考え方から、維新を支えた革新派の面々の考え方が手に取るように分かる小説である。重要なのは士族の不満、百姓の不満がどのようなものであったか、であるが、それもこの小説では網羅されている。 物語は維新開始直後から、西南戦争(明治10年)を経て翌年の紀尾井坂の変(大久保の死)、さらに川路利良の病没までを描く。 明治維新は天皇の威を借りた王政復古という形でスタートした。それが後に軍の独走いうものを招くが、この時点ではそうせざるを得なかったということも、小説中で書かれている。 後の日本を支えていく山県有朋、伊藤博文、板垣退助、軍人で乃木希典、川村純義などが登場する。 西南戦争は8巻の半ばくらいから始まる。桐野、篠原ら薩摩隼人に担がれた西郷、悲劇のような最後の激闘である。西郷が桐野や篠原といった兵児(へこ)を最も愛し、彼らと生死をともにしたことは、西郷をうかがい知る上で、見逃せない点である。 西南戦争の中身についての描写は一流である。 時間がない方にも、8~10巻は読むことをお勧めしたい。
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大いなる鐘、西郷について。 旧体制の感情の処し方、法治について。 外交が技術であるよりも国民的情念の表現、もしくはその情念のヒステリー発作というにちかい性質をもっているのではないかとさえ思える(122頁)
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この歳になってようやく面白みが分かってきた作品。 高校の頃に一度読んだはずだけど、すっかり忘れてた。復習&堪能中。
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司馬版西南戦争。 前半おもしろかったのに、後半読むのきつかった…。正直苦痛だったぞ。 最後の大久保・川路組の顛末には色々思うところありましたが。 木戸スキーからしてみると、西郷さんへの記述が木戸さんにそのまま当てはまる部分が多くないか、と思うのですが。西郷ファンに怒られますか。 ...
司馬版西南戦争。 前半おもしろかったのに、後半読むのきつかった…。正直苦痛だったぞ。 最後の大久保・川路組の顛末には色々思うところありましたが。 木戸スキーからしてみると、西郷さんへの記述が木戸さんにそのまま当てはまる部分が多くないか、と思うのですが。西郷ファンに怒られますか。 私的には似てると思うのよね。ただ、資質が似通っているはずなのに相容れない理由は、結局本質的なところで、木戸さんは政治家で西郷さんは思想家だったってことなのかな。 それって結構致命的だよね…。とも思う。妄想。 でも、おかげで徳富本でさっぱり掴めなかった西郷さんの行動が司馬流解釈とはいえようやく一本につながりました。めでたい!
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「竜馬がゆくの続編」といってもいい。 幕末の動乱から明治の国家成立までを西郷隆盛、大久保利通という幕末の巨頭を通じて描く長編小説。 この小説にところどころ見られる司馬史観とも言える江戸までの日本と昭和の軍人政治との断絶に関する考え方は 日本人として知るべきでしょう。
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司馬遼太郎に初チャレンジした作品。が、10作もあり読むのに2ヶ月超もかかってしまったww 舞台は戊辰戦争後の明治初期。西郷隆盛を大きな軸として揺れ動く日本政府の動向をあらゆる人物の観点から追っている。よくもここまで調べたなって感心してしまう
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竜馬がゆくなど幕末モノを読んでいると、維新が起きて明治になってめでたしめでたし、と思ってしまうのですが、当然の如く明治維新後の10年間というのは混乱の時代だったわけですね。 幕末時に維新の志士として倒幕に活躍していた面々が維新後は国を動かす立場になります。かつては倒幕で志が一...
竜馬がゆくなど幕末モノを読んでいると、維新が起きて明治になってめでたしめでたし、と思ってしまうのですが、当然の如く明治維新後の10年間というのは混乱の時代だったわけですね。 幕末時に維新の志士として倒幕に活躍していた面々が維新後は国を動かす立場になります。かつては倒幕で志が一致していた面々にも争いが起こります。 大久保利通はすごい男だな、と。 でもやっぱりなんか暗いイメージがあって好きな歴史上の人物にはならないですが。 彼は明治初期に日本の代表として清に交渉に来ているんですね。そのときに宿泊したホテルを見てみたいと思って色々調べてみたのですが見つかりませんでした。もう無いのかな。 この本を読むと薩摩人て特殊だな、と思う。男としてかっこいいなとも思う。 ちなみにこの本、1巻だけBOOKOFFで100円で買ったものの、続きが気になり2巻からは北京の外文書店で購入したのでかなり高くついた。。
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