いつか記憶からこぼれおちるとしても の商品レビュー
懐かしい感覚
したたかと繊細を矛盾なく内包し、真っ直ぐに世間を見つめる。そんな女子高生たち10人の物語。どの子も、決して特殊じゃない。ただ、あの時期の女の子だけが持つ危うい魅力で、読者の心を撃ちぬく。
yama
自分が高校生のころってこんなんだったんだろうか??やっぱり記憶からこぼれ落ちてる(というか、抜け落ちてる…)。 特に共感できる話では、なかったけれど、なんだか懐かしい感じがした。
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江國 香織 3作品目。 高校生の頃のことは、確かに、わたしの記憶から零れ落ちている。誰と何を語らい、漠然と何に怯え、教室の何を恐れ、未来の何を焦っていたのか。 「東京」の「私立」の「女子校」、「恵まれた家庭環境」、そして、「平成」。それは、「田舎」の「公立」の「共学」、「一般庶民の家庭環境」、そして「昭和」。それは、比べること自身が意味のないことかもしれない。 ”違い”に驚いているのでしょうか?”同じ”に懐かしがっているのでしょうか? 世代差ではないけれど、若い子の考えていることがわからないわけだ、と思うのは、僻みか、若き時代の”あこがれ”かもしれない。 『緑の猫』:親友が精神的に崩れていく(統合失調症か?)。それが見える辛さ、見守るしかできない切なさ。そして。いつか日常生活の中で擦れていく寂しさ。どうすれば、コータローとあだ名が付けられるのだろう?
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ふわふわしてました。 幸せそうな部分は楽しく読んで、共感できる部分もありました。不思議というかリアルというか最後まですらすら読めました。この雰囲気が好きな人は好きなのかなという感じ。女子高に通ってた人や女性の方などは少し感じ方が変わってくるのかもしれません。
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指 が1番好き テイストオブパラダイスの柚も好きかな 結構前の作品だけど今っぽい。生活感が滲み出ててそれでいて必要以上に語らない、想像の余地がある江國香織さんの小説はけっこう好きだ。 全体的に静かな雰囲気が漂っていて、繊細な言葉遣いは読んでいて落ち着く。ひらがなが多用される文章、...
指 が1番好き テイストオブパラダイスの柚も好きかな 結構前の作品だけど今っぽい。生活感が滲み出ててそれでいて必要以上に語らない、想像の余地がある江國香織さんの小説はけっこう好きだ。 全体的に静かな雰囲気が漂っていて、繊細な言葉遣いは読んでいて落ち着く。ひらがなが多用される文章、どこまでも実在して息をしていそうな登場人物たち。彼女たちはきっと今日もどこかにいる。
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女性らしい目線で書かれた本。 ヒトもシーンもクルクル入れ替わって、 飽きさせない。 あの頃の記憶を辿って、描いてみたって感じ。 紅茶を飲むような感覚で読める本。 さ、次行くか。
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好きだな、江國香織。久々の江國香織。 幸せで寂しい。孤独で達観している。 いつか、記憶からこぼれ落ちてしまうけれど、密やかで貴い思い出の数々は、二度と帰らないからこそ美しいのでしょうね。
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タイトルほどには内容は琴線に触れなかった。 けど、江國さんの書くミルクティーはいつも本当においしそう。
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6編に分かれた短編集であるが、登場人物は繋がっている女子高生6人の物語。未解決で終わる何とも言い難い内容である。「テイスト オブ パラダイス」だけは、ホッと安心でき好きだ。
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読んでいて短編集を間違えて買ってしまったのかと思ったら、連作になっていた。高校生のクラスにいる女の子たちが1人ずつ各章で出てくる。 登場するテレビ番組や話題が自分の高校生活を思い出させた。同じ制服を着て同じクラスにいても、それぞれの生まれた環境や家族構成ももちろんバラバラで、悩...
読んでいて短編集を間違えて買ってしまったのかと思ったら、連作になっていた。高校生のクラスにいる女の子たちが1人ずつ各章で出てくる。 登場するテレビ番組や話題が自分の高校生活を思い出させた。同じ制服を着て同じクラスにいても、それぞれの生まれた環境や家族構成ももちろんバラバラで、悩み感じていることもそれぞれ異なる。もちろん彼女たちの幸せな部分も描かれている事もあったが、どちらかというと思春期独特の闇の部分を見たような気がする。 各章ごとの繋がりはあまりなく、短編集を読んでいるのに近いと思った。最後の章は読んでいてあまり気持ちのいいものではなかった。最後の二章で少し読んでいた気分の高揚が少し下がったので星3つ。
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