いつか記憶からこぼれおちるとしても の商品レビュー
学校では毎日いろいろなことがおこる。教室のあちこちで。 ワールドニュースみたいだ。どこかの国では戦争をしていて、どこかの国には寒波がきている。ほとんど裸みたいな格好で暮らして、たれさがったおっぱいにビーズの首飾りをじゃらじゃらつけている人たちもいる。 教室ってそういうところだ。
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江國ワールドが好きでよんでみたが、私的にはもやもやがのこる感じでした。女子高生とは思えないような大人びた感覚は女子校ならではなのかな? 友達っていうよりも知り合いみたいなたんたんとした感情の描写が続いて何だか切なくなりました。本音と建前が曖昧なようできっちりでています。
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10人の女子高生のエピソードから、ある時期が立ち上がってくる。 男性から見えない感覚が描かれていて、正直まだ未整理。きゅうりの断面の美しさや、女子高生の爪の描写など、たった数行で世界観を切り抜いてくる所等、はっとさせられる。何度か読むことになりそう。
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女子校に通う女の子達の話。 アタシも女子校やったけど、こんなんやったかなぁ? よく覚えてないや、、、(笑) でも、この年齢の女の子の危うさとか考え方とか凄くリアルな感じ。
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女子高生を描く短編連作集6編。 「指」菊子。一番優等生っぽくて共感できる。両親への気の使い振りと電車の中で出会う冷たい指の不思議な女性。「緑の猫」萌子。親友が精神的に壊れていく様。「テイスト オブ パラダイス」柚。ママというのはお金と安心を両方持った親友。ふいにプレゼントされたボ...
女子高生を描く短編連作集6編。 「指」菊子。一番優等生っぽくて共感できる。両親への気の使い振りと電車の中で出会う冷たい指の不思議な女性。「緑の猫」萌子。親友が精神的に壊れていく様。「テイスト オブ パラダイス」柚。ママというのはお金と安心を両方持った親友。ふいにプレゼントされたボーイフレンドからのささやかな贈り物。「飴玉」可奈。テレビが好きで旅に出たい。毎日日記で飴玉を配る。ちょっとしたデスノート。「雨、きゅうり、緑茶」修子。この話はちょっと掴みどころが分からなかった。「櫛とサインペン」美代。みんな私を高野さんと呼ぶ。多分距離があるんだろうね。こういうフニャフニャっとした人、いますね。 作者の小説は生活レベルが高い登場人物が多いと思う。それがどうってことはないのだが、それが嫌だったり、よかったりする。
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満員電車の中で私の腰を撫でていった40代くらいのきれいな女性が気になり とうとう彼女の家でお茶をごちそうすることとなってしまった 「指」 親友だったエミがどんどん潔癖症になり思考があちこちに飛び しまいには学校に来なくなってしまった 「緑の猫」 ママと一緒にお買い物に行くのが日課...
満員電車の中で私の腰を撫でていった40代くらいのきれいな女性が気になり とうとう彼女の家でお茶をごちそうすることとなってしまった 「指」 親友だったエミがどんどん潔癖症になり思考があちこちに飛び しまいには学校に来なくなってしまった 「緑の猫」 ママと一緒にお買い物に行くのが日課のあたしは 友達の紹介で吉田くんと会うようになる 「テイスト オブ パラダイス」 太っている私はいつか自殺することを考えながら 今日も毒の飴をあげるべき人を記録し続ける 「飴玉」 具体的に決めないと成人は約束だとみなさない、 叔母に電話してみたけれどやっぱりそうだった 「雨、きゅうり、緑茶」 ラーメン屋で出会った美代に興味を持ち何度か寝たが 彼女にとって俺はどうでもいいおじさんだった 「櫛とサインペン」 装画・本文イラスト:柳生まち子 装丁:坂川事務所 女子高に通う少女たちの危うい短編集。 「緑の猫」だけ何かで読んだなあ、いじめ系のアンソロジーか。 一番印象に残るのは「指」。 単身赴任中の父親がたまに帰ってくると気まずくて 電車で知り合っただけのおばさんを訪ねてしまう 大胆さと不安定さにひかれます。
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同じクラスにいる10人の少女それぞれの短編からなる一冊。 ひとくくりに女子高生といっても十人十色なんだなぁと思わせてくれる本です。
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江國さんが描く女子高生達。成績優秀だったり、可愛いかったり、人気者でも悩みはあり、勿論そうでない子もいろいろある。いじめも…。 江國さんが女子校出身だから、女子校の話?とは短絡的かもしれないけど、無関係ではないのかな。共学とは雰囲気が違うのかな。田舎の公立高校出身の私には分かり...
江國さんが描く女子高生達。成績優秀だったり、可愛いかったり、人気者でも悩みはあり、勿論そうでない子もいろいろある。いじめも…。 江國さんが女子校出身だから、女子校の話?とは短絡的かもしれないけど、無関係ではないのかな。共学とは雰囲気が違うのかな。田舎の公立高校出身の私には分かりませんが。 しかし、高校生の時って辛い時期だったなぁ。勉強はやり直してみたいけど。最近クサクサしてる私だけど、あの頃に比べれば…ありがたく思わないと!
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「わたくし率・・」を読んでいるときの感覚が急流下りだとすれば、この本を読んでいるときの感覚は、「ナチュラル」がベースで清潔な日当たりのいいリビングにいる感じ。 この人の本を読んでいるときよく陥る感覚。上質なブランケット(ブランケットなんて、普段は言わないのだけど)に包まれている感...
「わたくし率・・」を読んでいるときの感覚が急流下りだとすれば、この本を読んでいるときの感覚は、「ナチュラル」がベースで清潔な日当たりのいいリビングにいる感じ。 この人の本を読んでいるときよく陥る感覚。上質なブランケット(ブランケットなんて、普段は言わないのだけど)に包まれている感じと言ったらいいのか。 秀逸なタイトルだよなあ。この人と川上弘美のタイトルはホントに魅力的なものが多い。 この本は、ある女子高のあるクラスの生徒達それぞれの物語が短編連作になっているのだけど、いずれの物語も確かに「いつか記憶からこぼれおちてしまうんだろうな」というもの。 それでも、高校時代の冬のある時期のそれぞれの主人公を瑞々しく描いていて、ひきこまれる内容になっている。 傍から見れば「ちょっと地味な子」も「かわいい子」も、それぞれが主人公になれば、色々抱えていて色々思っている。 そして、友達としていつも一緒にいても周りには言わないエピソードを抱えている。 うまいなあ。。。 ひさしぶりに「綺麗な文章」を読めて、ほっとできた。 ひさしぶりに「情景」とか描かれている「香」まで感じるような小説を読んで、ほっとした。
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高校の時に読んだ 「好きな人と嫌いな人」ではなく、「好きな人とどうでもいい人」という分け方に共感した気がする 人を嫌うって、疲れる感情だと高校生の頃も、大学生になった今も感じている あの頃より少しは器用になったつもりだけど‥ 漠然としか覚えてないのでもう一度読みたい
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