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いつか記憶からこぼれおちるとしても の商品レビュー

3.7

94件のお客様レビュー

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    16

  2. 4つ

    32

  3. 3つ

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  4. 2つ

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2016/01/18

今この瞬間の私にとっては日常の些細なことも大切で、むしろそれが日常を占めていると言っても過言ではない。けれど、今を抜ければきっといつか記憶からこぼれ落ちてしまうだろう。大切だけれど、そんなに大切ではない、制服を着た私たちの日常。何か特別な事が起きる訳でもなく、静かに始まり、終えて...

今この瞬間の私にとっては日常の些細なことも大切で、むしろそれが日常を占めていると言っても過言ではない。けれど、今を抜ければきっといつか記憶からこぼれ落ちてしまうだろう。大切だけれど、そんなに大切ではない、制服を着た私たちの日常。何か特別な事が起きる訳でもなく、静かに始まり、終えていく一日たち。その切なさが、読んでいる時よりも、読後にじわじわとわいてきました。いつか記憶からこぼれ落ちるとしても、だからと言ってこの日常が不要というわけじゃないんだよな。

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2014/05/01

最後の話の必要性を全く感じないです…。緑の猫(2話目の話)は読み終わった時もぞもぞしました。でも心に響いた。 テイストオブパラダイス?でしたっけ、柚ちゃんが付き合うのは… あの話を読んで、何の用事もなくったって、連絡すればすぐ会える、会いたいから会う、ただそれだけの仲というのは友...

最後の話の必要性を全く感じないです…。緑の猫(2話目の話)は読み終わった時もぞもぞしました。でも心に響いた。 テイストオブパラダイス?でしたっけ、柚ちゃんが付き合うのは… あの話を読んで、何の用事もなくったって、連絡すればすぐ会える、会いたいから会う、ただそれだけの仲というのは友達には無いだろうなあと感じた。いいなあ、それは。ちょっと羨ましい。 個人的に思ったことは、「終点のあの子」に似てるなあということ。 (終点のあの子が似てるんでしょうね…) クラスの一人一人の心の中を覗ける。この本を読めばあのクラスの誰にだってなれる。そんな所が魅力だと思いました。

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2014/03/14

ふわっふわしたはなし 同じ状況になったことはないのに、 あ、この雰囲気知ってる とか やけにむねがいっぱいになることのおおい小説だった 高校生ってなる前や終わってからはきらっきらしてみえるんだけど、実際当事者の時はあんなだったなあ

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2014/01/31

江國香織は、いつも不思議。登場人物もストーリーも自分とは全く似てないのに、言葉言葉にはっとするというか…頷けるというか。 ぼんやりした感じがすごく好き。 でもいつも日が立つと、どんな話か思い出せない。この話もそうなりそう。 そこがいいのかもしれない。

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2013/07/22

思春期の少女たちの不安定な日々のあれこれを少女たちの目線らしく大袈裟に描いた一話完結の作品集。いつもとはまた違った文体。

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2013/06/29

ずっと前から読みたかった本。 多感な時期の、女子高に通う女子高生の短編。 今大学生の私は、高校時代なんてそんなに前の話ではないのに、凄く懐かしい気分になりました。 高校生の頃って、どうしてこんなに繊細で脆くていつもなにかわからない不安を抱えているんでしょう。 特に女子は友達との...

ずっと前から読みたかった本。 多感な時期の、女子高に通う女子高生の短編。 今大学生の私は、高校時代なんてそんなに前の話ではないのに、凄く懐かしい気分になりました。 高校生の頃って、どうしてこんなに繊細で脆くていつもなにかわからない不安を抱えているんでしょう。 特に女子は友達との境界線が一番あやふやな時期だと思います。 あなたは私で、私はあなた。 二人(それが三人だったり四人だったり)は同じ生命体なのであり、個々の人格ではなくなってしまう。 だならこの時期にアイディンティティというものを、私たちは必死に探すんでしょうね。 個人的に、「テイスト オブ パラダイス」のお母さんとよく買い物に行く柚ちゃんが好きです。 柚ちゃんは可愛くて経済的にも恵まれてて、お母さんも優しくて理解ある。 かといってものすごく人生楽しんでるかっていうと、そうでもない。 ちょっと家庭の悩みもあって、でもそれは回りからみたら小さくてたいしたことではない。 まるで生ぬるいお湯に浮かんでいるような人生を、今までもこれからも過ごしていくんだろうな、と思いました。 それは決して軽蔑でも侮蔑でもなく、ああ、幸せってこういうことを言うのかしら、としみじみ思ったのでした。

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2012/12/27

独立した短編集かと思いましたが、『油性ペンもってる?』で繋がっていた。 女子高校生はたいへんだなぁ と単純に思いました。

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2012/11/02

(2002.11.23読了)(2002.11.20購入) (「BOOK」データベースより) 吉田くんとのデートで買ったチョコレートバーの味、熱帯雨林にすむ緑の猫への憧れ、年上の女の細くて冷たい指の感触…。17歳の気持ちを、あなたはまだおぼえていますか?10人の女子高校生がおりなす...

(2002.11.23読了)(2002.11.20購入) (「BOOK」データベースより) 吉田くんとのデートで買ったチョコレートバーの味、熱帯雨林にすむ緑の猫への憧れ、年上の女の細くて冷たい指の感触…。17歳の気持ちを、あなたはまだおぼえていますか?10人の女子高校生がおりなす、残酷でせつない、とても可憐な6つの物語。 ☆江國香織さんの本(既読) 「神様のボート」江國香織著、新潮社、1999.07.15 「冷静と情熱のあいだ Rosso」江國香織著、角川書店、1999.09.30 「薔薇の木枇杷の木檸檬の木」江國香織著、集英社、2000.04.30 「ウエハースの椅子」江國香織著、角川春樹事務所、2001.02.08 「ホテルカクタス」江國香織著、ビリケン出版、2001.04. 「日のあたる白い壁」江國香織著、白泉社、2001.07.23 「東京タワー」江國香織著、マガジンハウス、2001.12.07 「泳ぐのに、安全でも適切でもありません」江國香織著、集英社、2002.03.10

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2012/08/27
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

少女たちの気持ち、 学校は、同じ制服を着ているから、少しの違いでもすぐに打ち解けられる。 グループを作り、二人で育む友情、彼氏の存在、誰と話せても誰とつるむわけもない、孤独。 一つの教室で起きてる一人一人の気持ち。 病んでいくエミに戸惑いつつも突き放さない萌子の話がいいね。 もう萌に会いたい。ちゃんとできなくてごめん。 多感で、でもどこか冷めていて、いつか大人になったら忘れてしまいそうなこと。脆くて繊細な10代。 高校生って設定だけど、中学を思い出した! でも絵が怖い!)^o^(

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2012/06/18

 江國香織 さんの独特の言い回し。 時々それが聴きたくなる。  江國さんは、この本でもやっぱり日常を、少しだけ愛おしいものにしてくれる。   同じ季節、同じ風景をどう感じるか、その“感じ方” で日常ってのは出来ていると思う。 だから、女子高校生であった私の日常を構成していたのは、...

 江國香織 さんの独特の言い回し。 時々それが聴きたくなる。  江國さんは、この本でもやっぱり日常を、少しだけ愛おしいものにしてくれる。   同じ季節、同じ風景をどう感じるか、その“感じ方” で日常ってのは出来ていると思う。 だから、女子高校生であった私の日常を構成していたのは、教室の雰囲気、電車の臭い、友だちとの微妙な会話だったりしたんだ。 でも、もうすでにちょっと前の日常が、けっこう記憶からこぼれおちているな、と気づかされた。  引用をすこしばかり、大好きな部分のせましたので、是非。          

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