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蒲団・一兵卒 の商品レビュー

3.4

60件のお客様レビュー

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2010/08/09

主人公の心理描写は現代でも十分共感を呼べるほどよく書けている。 ただ、異性の弟子の蒲団を嗅ぐという有名なラストは哀愁が漂っているいいシーンだけど、実際にはただの変態行為に違いはない。

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2010/10/05

「蒲団」100年も前の作品ということに驚くほどの共感。今では珍しくもなくなった赤裸々な心理描写も、禁欲的な人間像をベースにした表現の中で読むと、非常に趣があった。

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2010/06/07

妻子のある作家の目線で描かれた、自然主義、私小説の原点とも言われている作品。今読めば特別何ということは思わないのかもしれないけれども、とても大きな意味のある作品なんだなーと思いながら読んだ。思ったより読みやすかった。 一兵卒の方は読んでいて辛くなった。 2010/6/7

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2010/02/08

教え子の蒲団をクンカクンカ嗅ぐ、この作品。 この私小説の私小説としての衝撃性を味わうには、出版当時に読む必要がでてくる。教え子である芳子には、花袋に師事していた岡田美知代というモデルが存在するためだ。 「蒲団」の出版より3年後に岡田さんがスバルに出した「ある女の手紙」、年表、関...

教え子の蒲団をクンカクンカ嗅ぐ、この作品。 この私小説の私小説としての衝撃性を味わうには、出版当時に読む必要がでてくる。教え子である芳子には、花袋に師事していた岡田美知代というモデルが存在するためだ。 「蒲団」の出版より3年後に岡田さんがスバルに出した「ある女の手紙」、年表、関連書籍等を漁ることで、衝撃性を体感できる。

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2009/11/21

日本における自然主義文学の創始だってことで。 みんなが多かれ少なかれ持ってる変態要素がよく描かれてて、素敵でした。 日本文学っていいよね。なんか湿ってて。そこが嫌いな人もいるんだろうけど。 一兵卒は坂雲読んだ直後だったこともあって色々考えた。 ただ、夏目漱石と平行して読んでたんで...

日本における自然主義文学の創始だってことで。 みんなが多かれ少なかれ持ってる変態要素がよく描かれてて、素敵でした。 日本文学っていいよね。なんか湿ってて。そこが嫌いな人もいるんだろうけど。 一兵卒は坂雲読んだ直後だったこともあって色々考えた。 ただ、夏目漱石と平行して読んでたんで、いまいち印象が薄いんだよな…取り合わせ間違えたな…

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2009/10/07

30歳半ばの小説家が、20歳の女弟子に恋愛感情を抱く。 そして…彼女の蒲団の匂いを嗅ぐ… こんなあらすじを書くとただの変態主人公小説である。 しかし、非常に洗練された私小説となっている。 旧社会と新社会の移行期、不安定な常識・思想に揺らぐ明治という時期を舞台に、 「自...

30歳半ばの小説家が、20歳の女弟子に恋愛感情を抱く。 そして…彼女の蒲団の匂いを嗅ぐ… こんなあらすじを書くとただの変態主人公小説である。 しかし、非常に洗練された私小説となっている。 旧社会と新社会の移行期、不安定な常識・思想に揺らぐ明治という時期を舞台に、 「自由主義であれ」と説く自らの新思想に相反する旧慣習的な態度をとってしまう主人公。 彼を通して赤裸々に自らの性衝動を語るというスタイル。 明治40年の作品とは思えない斬新かつ衝撃的な切り口。 ムラムラしたい人必読!

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2009/10/09

発表されるやいなや自然派主義文学(人間の感情をありのまま描く主義)の姿をまさに体現した金字塔と評された一作。先生としての体裁ある外面と、しかし生徒に抱く項心の激情に揺れ動く内面との対比が鮮やかに、しかし醜くも感じられる。ぜひご一読を。

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2009/10/04

「蒲団」どこかで聞いたような話・・・これは岡村靖幸「聖書」の明治バージョンじゃないかと思う。よくある話なのか。 「一兵卒」中国で、病のため戦線離脱した一兵卒が仲間に追いつこうと、病身に鞭打って移動するが、途中、新たな戦いが始まるのを耳にする。切ないが、現実。一兵卒は今では平社員の...

「蒲団」どこかで聞いたような話・・・これは岡村靖幸「聖書」の明治バージョンじゃないかと思う。よくある話なのか。 「一兵卒」中国で、病のため戦線離脱した一兵卒が仲間に追いつこうと、病身に鞭打って移動するが、途中、新たな戦いが始まるのを耳にする。切ないが、現実。一兵卒は今では平社員のことだろう。(2007.9.19)

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2009/10/04

「蒲団は、一世紀前の官能小説だよ」という説明付きでいただいた一冊。 うううううーむ、現代っ子の私にはなかなか理解しがたい男の心理なのですが、 主人公の内面を赤裸々に暴き立て、作者自身の懺悔録として文壇に大きな衝撃を与えた、日本自然主義文学の代表作とのことなので、 ご興味のある方は...

「蒲団は、一世紀前の官能小説だよ」という説明付きでいただいた一冊。 うううううーむ、現代っ子の私にはなかなか理解しがたい男の心理なのですが、 主人公の内面を赤裸々に暴き立て、作者自身の懺悔録として文壇に大きな衝撃を与えた、日本自然主義文学の代表作とのことなので、 ご興味のある方は一度どうぞ。

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2009/10/04

購入 「先生」から弟子の「芳子」への愛を書いた古い小説。 愛というより、芳子の男への嫉妬の感情に近いのではないか。 「初恋」や「こころ」のような、若い人たちの話より、少しわかりにくかった。 男の人目線だから余計に。 芳子はかわいそうだったけど、泣けなかった。 一兵卒の方は...

購入 「先生」から弟子の「芳子」への愛を書いた古い小説。 愛というより、芳子の男への嫉妬の感情に近いのではないか。 「初恋」や「こころ」のような、若い人たちの話より、少しわかりにくかった。 男の人目線だから余計に。 芳子はかわいそうだったけど、泣けなかった。 一兵卒の方はすごくよかった。 兵の断末の狂いが感じられた。

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