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アムリタ(上) の商品レビュー

4

152件のお客様レビュー

  1. 5つ

    49

  2. 4つ

    51

  3. 3つ

    36

  4. 2つ

    4

  5. 1つ

    2

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2020/12/14

高校生の時、アホほど読んだ 繰り返し、何度も読み過ぎて次のページになにが書いてあるか知ってるのに読み続けた本 吉本ばななの世界観が大好き

Posted byブクログ

2020/10/25
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

濃厚な比喩に少し慣れなかったが、ものにしてみたいと思いながら読んだ。 弟、亡くなった妹、その元恋人、母、友人を主人公の目線から表されているが、その言葉が美しい。特に弟とのシンクロ。言葉のセンスってとても大事。 生と死、美しさについて様々な方面から考えさせられる。作者にも想いを馳せた。

Posted byブクログ

2020/07/07

上巻の3分の1を過ぎた辺りからやたらとスピリチュアルな方に行くなあと思って読み進めていたのだけれど、思ったほど嫌悪感みたいなものは感じずに、そのままするっとばななワールドに引きこまれた。このあたりはさすが。 主人公である朔美のキャラクターの強さが効いてるんだろうなぁ。よしもとば...

上巻の3分の1を過ぎた辺りからやたらとスピリチュアルな方に行くなあと思って読み進めていたのだけれど、思ったほど嫌悪感みたいなものは感じずに、そのままするっとばななワールドに引きこまれた。このあたりはさすが。 主人公である朔美のキャラクターの強さが効いてるんだろうなぁ。よしもとばななの世界観、とんでもないとっぴな状況で奇天烈でエキセントリックな登場人物が次々と登場するその舞台は本当にいとおしくて、読み終わって彼らに別れなければならないのが辛く寂しい気持ちになってしまう。 あとがきを読むとこの作品はばななさんのちょうど精神的にしんどい時期に書かれたものということだけれど、そのメンタリティが作品に強く強く影響を与えていて見事な名作になっていると感じる。

Posted byブクログ

2020/03/10

抽象的な比喩が多すぎて疲れてしまった。そこがまたよかったりもするけれど精神状態によって左右されそう。どっぷり漬かれたり、ちょっと読むだけでもおなかいっぱいになったり。 お話自体はとても面白く、オカルトな部分もスルッと入り込めるのがいい。下巻も楽しみ。

Posted byブクログ

2020/03/10

この人の本を読むといつもなんだか分からない気持ちになる。これって明確な理由とか言葉にするのがもったいないくらいな感覚になる。だけどなんかすごく今を大事にしたい気分になる。何気ない毎日の今がそれなりでもとても意味があるような気になる。私は朔の考え方生き方とてもすき。自分と全く違うと...

この人の本を読むといつもなんだか分からない気持ちになる。これって明確な理由とか言葉にするのがもったいないくらいな感覚になる。だけどなんかすごく今を大事にしたい気分になる。何気ない毎日の今がそれなりでもとても意味があるような気になる。私は朔の考え方生き方とてもすき。自分と全く違うとこが。

Posted byブクログ

2020/01/22

読んでて妙に気持ち良くて、どんどん読み進められた スピリチュアルと一般的に言われている第六感的なものを信じているというかそういうのもあるんだろうなぁと思っているので興味をもって読めたのかも

Posted byブクログ

2019/11/02

主人公の朔美は、家の近くのバーでウェイトレスのアルバイトをしている女性です。彼女は、母親と小学四年生の弟の由男、母の幼なじみの純子さんという女性と、いとこの幹子の四人とともに暮らしています。朔美は数年前に頭を打って病院に運ばれ、記憶に欠如があるものの、非日常的なものがどこかから舞...

主人公の朔美は、家の近くのバーでウェイトレスのアルバイトをしている女性です。彼女は、母親と小学四年生の弟の由男、母の幼なじみの純子さんという女性と、いとこの幹子の四人とともに暮らしています。朔美は数年前に頭を打って病院に運ばれ、記憶に欠如があるものの、非日常的なものがどこかから舞い込んでくるような日常を送っています。 上巻では、弟の由男がスピリチュアルな出来事に見舞われ、さらに死んだ妹の真由の恋人だった竜一郎とともにサイパンへ出かける経緯がえがかれています。 弟の悩みに対しても、死んだ妹の恋人と交際することになる経緯に対しても、主人公である朔美は主体的に向き合うのでもなく、かといって傍観者的なスタンスに徹するのでもなく、自分自身の人生でありながら、よそから不意に送り届けられたものであるかのような態度をとっています。本書の冒頭で、竜一郎からの宅配便が届けられたときに彼女が示した態度が、作品の全体をつらぬいているという印象です。それは、自分自身の記憶が不完全なものであり、自分の過去の人生がどこか他のところからもたらされたものであるかのように感じる主人公の立ち位置に理由を求めることができるのかもしれませんが、それ以上に作品全体をつらぬくスピリチュアルな世界観と相まって、人生そのものに対するある種の諦観を含んだ著者自身のまなざしに由来するような気もします。

Posted byブクログ

2019/06/13

ある種の異常を抱えた人達の、あくまでも延々と続く日常 がひたすら描かれている。 日常というものへの推察がとても面白くそれを描写するための語彙も驚く程に豊富で、読んでいてとにかく気持ちが良かった。 サイパンの天国的な描写の数々が印象的だったけれど、そこから出てくる必要性を自然に自覚...

ある種の異常を抱えた人達の、あくまでも延々と続く日常 がひたすら描かれている。 日常というものへの推察がとても面白くそれを描写するための語彙も驚く程に豊富で、読んでいてとにかく気持ちが良かった。 サイパンの天国的な描写の数々が印象的だったけれど、そこから出てくる必要性を自然に自覚する朔美がまたとても素敵です。 朔美が由男のことを「おまえ」と呼んで少しはすっぱな口調で話すシーンがある度、本当の親密さを感じてとてもいいなと思いました。 家族のささやかな日常の記憶がどれも愛おしくて悲しくていっぱいになりました。

Posted byブクログ

2017/09/02

再読。 妹で女優だった美しい妹が自殺し、その恋人と一線を越え、弟が不思議な能力を開花させてしまい、主人公の私はバイトへ向かう途中に強く頭を打って記憶の大部分を失った。 そうして喪失を抱えた日々に訪れる、世界からの誘い。 高知、サイパン、そこで出会った不思議な人々。 そして妹の元恋...

再読。 妹で女優だった美しい妹が自殺し、その恋人と一線を越え、弟が不思議な能力を開花させてしまい、主人公の私はバイトへ向かう途中に強く頭を打って記憶の大部分を失った。 そうして喪失を抱えた日々に訪れる、世界からの誘い。 高知、サイパン、そこで出会った不思議な人々。 そして妹の元恋人、竜一と築きなおす関係のもたらすもの、動いていくことを止められないからこそのいとおしさ。 初期の長編。 初期の、と付けずとも、こんなに長いものを吉本さんはこれ以降書いていないと思う。(王国シリーズは、いちおう巻数分かれてるし…)よしもとさんのすごいところは、長編でも短編でも密度がほとんど変わらないことだと思う。 初期のころの、熱帯雨林のような空気感が懐かしく、肺においしい。

Posted byブクログ

2016/06/20

何てことはない、何気ない日常の中にある非日常を切り取るのが、この作家はすごく上手。 ただ生きているだけで切なくて、苦しくて、どうにもならない。けれど生きていくしかない。生きていれば、小さな幸福も沢山起こるから。 この話の登場人物のように、何となく生きづらさを抱えた人ならきっと、こ...

何てことはない、何気ない日常の中にある非日常を切り取るのが、この作家はすごく上手。 ただ生きているだけで切なくて、苦しくて、どうにもならない。けれど生きていくしかない。生きていれば、小さな幸福も沢山起こるから。 この話の登場人物のように、何となく生きづらさを抱えた人ならきっと、この人の書く話で何かを感じられるはず。

Posted byブクログ