月の裏側 の商品レビュー
結構おもしろかった 水郷都市箭納倉でおきた奇妙な事件 人が盗まれて人間もどきになって帰ってくる 飄々とした多聞さんが素敵だった 相変わらずオチはないけど読んでて楽しめた
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九州のある都市、ヤナクラ(漢字が変換できない。柳川がモデルと思われる)で、3人の老婆が失踪した。しばらくすると皆戻ってくるので、インタビューに行ったところ、どうも記憶がなくなっているらしい。 最初の2人は年だから仕方がないのか?と思いきや、3人めの老婆はとてもしっかりした人で、...
九州のある都市、ヤナクラ(漢字が変換できない。柳川がモデルと思われる)で、3人の老婆が失踪した。しばらくすると皆戻ってくるので、インタビューに行ったところ、どうも記憶がなくなっているらしい。 最初の2人は年だから仕方がないのか?と思いきや、3人めの老婆はとてもしっかりした人で、それでも行方不明の期間の記憶はすっかり抜け落ちている。 「盗まれる」(微妙にネタバレになっちゃうから、どういったことかはあえて書きませぬ)…この感覚についていけるかどうかで、この物語の面白さは変わってくるような気がする。あくまでも個人的見解だけどwww 不気味で静かで、だいぶ非現実的なんだけど、それでいて引き込まれちゃう。文庫で450ページくらいだけど、会話が多いから店舗よく進むし、一気に読み進めちゃったw 多聞・藍子・協一郎・高安の4人が主要な登場人物。最初は多聞の視点から話は進んでいくんだけど、ほかのメンバーからの視点にもうつっていく。 オセロと人間関係のたとえがすごく印象的だった!!全部読み終わったあとに、このエピソードの意味がわかった。 高安が記録をつけたあたりでオチはなんとなくわかったんだけど、でも読み終えてもまだちょっとスッキリしないんだよね。亮太誰 !!!結局「盗んだ」のはどこの誰だ??! 恩田陸の作品全般にいえることだけど、特にこの作品も、ストーリーを追っていく以外にも魅力的な要素がいっぱいある! すっきりしないけど忘れられない作品って感じかな。まるで想いを告げられなかった恋のほうがあとを引く、そんな感じかな(笑 いろいろ想像できるのがいいよね。余韻に浸れるよね。
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本編のあらすじとは離れてしまうけれど、 「盗まれていく」心境は自分がクリスチャンになろうと決心した過程にとても似ている。 正体不明の巨大な意志に飲み込まれ、作り変えられてしまうことに抵抗はあるけれど、 作り変えられてしまった後はとくに何か悪いことがあるわけでもなく、むしろ穏やかに...
本編のあらすじとは離れてしまうけれど、 「盗まれていく」心境は自分がクリスチャンになろうと決心した過程にとても似ている。 正体不明の巨大な意志に飲み込まれ、作り変えられてしまうことに抵抗はあるけれど、 作り変えられてしまった後はとくに何か悪いことがあるわけでもなく、むしろ穏やかになるような。 自分が自分でなくなってしまう恐怖と戦う、 だけど戦うことに意味はあるのか? どうして自分が自分の意志をもっていなければならないと思ってしまうのか? そもそも自分とは何なのか? ざんざんぶりの雨の中読むにはぴったりすぎて、ちょっとだけ怖いような、 そんな物語でした。
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「ひとつになるのよ」というフレーズが脳内に染み込んで、「エヴァ!!」と思いました。 人類補完計画だ…。 ゆるーりぬるーりと始まって、どことなく不穏な空気が漂いはじめ、ゾッとしたところから急速に色々動き出す。 Xファイルみたいだなーと思った。 ゴム長靴をはいて寝るのはごめんなの...
「ひとつになるのよ」というフレーズが脳内に染み込んで、「エヴァ!!」と思いました。 人類補完計画だ…。 ゆるーりぬるーりと始まって、どことなく不穏な空気が漂いはじめ、ゾッとしたところから急速に色々動き出す。 Xファイルみたいだなーと思った。 ゴム長靴をはいて寝るのはごめんなので、私はスッと盗まれたい。
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すごく恩田さんらしい雰囲気の漂っている。 迫ってくるような不気味さが読んでて怖いのに、おもしろくてページをめくる手がとまらなかった。 日常にある中の特異な出来事がもしかしたら…と思えてしまうのがさらに怖い。 ただ、最終章はなんだか物足りない。 重い雰囲気で進む中、最終章だけはなん...
すごく恩田さんらしい雰囲気の漂っている。 迫ってくるような不気味さが読んでて怖いのに、おもしろくてページをめくる手がとまらなかった。 日常にある中の特異な出来事がもしかしたら…と思えてしまうのがさらに怖い。 ただ、最終章はなんだか物足りない。 重い雰囲気で進む中、最終章だけはなんとなくあっさりとした感じがしてちょっと不服。 なんか「ネクロポリス」に雰囲気にてる。あ、逆か…こっちのが先だわ。 まぁ、同じ作者なので当然ではあるんだけど。 でも、不思議と読後感が悪くないからさすがだなぁとは思う。
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ミステリのような、ホラーのような。ずーっと曇天の空のような灰色で、ひたひたと重く湿った世界に時折神々しいまでの、攻撃的なほどの光が差すような光景が目に浮かびます。日常のなかの異空間をイメージさせる力は凄まじいといつも感じる作家さん。天気の悪い日や、夜更けの読書に選びたいですね。『...
ミステリのような、ホラーのような。ずーっと曇天の空のような灰色で、ひたひたと重く湿った世界に時折神々しいまでの、攻撃的なほどの光が差すような光景が目に浮かびます。日常のなかの異空間をイメージさせる力は凄まじいといつも感じる作家さん。天気の悪い日や、夜更けの読書に選びたいですね。『球形の季節』に似ている気がしますが、こちらのほうが落ちとしてはソフトランディングというか受け入れやすいものかもしれない。私なら絶対に長靴を脱いで寝ます。
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この作者はジャンルが多彩ですね。 じんわり怖い。 ******** 再読記録 ********* 2009.05.01
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うーん...難しい小説でした。 内容が自体はグイグイと引き込まれる展開の ホラー(?)で難しい事なく、グイグイ読めるし 面白いのですが、そのストーリーはあくまでも 小説のしての体裁を保つひとつの素材であって 小説の骨格は別の部分...。ここをどう感じるかが 評価を左右しそうですね...
うーん...難しい小説でした。 内容が自体はグイグイと引き込まれる展開の ホラー(?)で難しい事なく、グイグイ読めるし 面白いのですが、そのストーリーはあくまでも 小説のしての体裁を保つひとつの素材であって 小説の骨格は別の部分...。ここをどう感じるかが 評価を左右しそうですね。 難しいというのは、やはり特に感受性に乏しい 自分にとってはこういった作品に対する正しい解釈と 語彙がないんでしょうね。 そして読み方が些か乱暴なので...向いてないのでしょう。
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箭納倉という架空の水郷都市に移住したかつての恩師に呼ばれ、レコード会社でディレクターをしている塚崎多聞は出張を兼ねてやってきます。そこで聞かされたのは謎の失踪事件が連続して起こっていること。失踪から数日経つと忽然と無傷で帰ってくるが失踪時の記憶を失っていること。それには水郷都市の...
箭納倉という架空の水郷都市に移住したかつての恩師に呼ばれ、レコード会社でディレクターをしている塚崎多聞は出張を兼ねてやってきます。そこで聞かされたのは謎の失踪事件が連続して起こっていること。失踪から数日経つと忽然と無傷で帰ってくるが失踪時の記憶を失っていること。それには水郷都市の堀の水が関係しているのでは、と疑う恩師と、恩師の娘、土地の新聞記者と協力して謎を探るのですが、、、。とても恩田さんらしい作品。まさかと思いつつ、でももしかしたら本当かもしれないと思ってしまうようなうすら寒いお話。でも読後感はすっきりさわやかなのがさすがです。面白かったです。
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さいしょはこわいこわい。 にんげんもどきとはなんぞや、 とおもってよみだしたら かんがえていたよりもおそろしくはなかった。 ・ぶんがくしりとり ・はとぶえのおと ・とちゅうからぺたっとつぶれたいきもの? ・みず ・やなまち
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