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ラッシュライフ の商品レビュー

4

258件のお客様レビュー

  1. 5つ

    85

  2. 4つ

    95

  3. 3つ

    61

  4. 2つ

    8

  5. 1つ

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2013/03/25

解体された神様、鉢合わせの泥棒、歩き出した轢死体、拳銃を拾った失業者、拝金主義の富豪…… バラバラに進む五つのピースが、最後の一瞬で一枚の騙し絵に組み上がる。(帯より) やっぱり伊坂さんの作品はすき。 このところ読んでた作品に比べると、比較的何も考えずに、作者の散りばめたピース...

解体された神様、鉢合わせの泥棒、歩き出した轢死体、拳銃を拾った失業者、拝金主義の富豪…… バラバラに進む五つのピースが、最後の一瞬で一枚の騙し絵に組み上がる。(帯より) やっぱり伊坂さんの作品はすき。 このところ読んでた作品に比べると、比較的何も考えずに、作者の散りばめたピースの鮮やかさと、それを一枚の絵にはめ込んでいく妙を楽しめる作品。 もともと伊坂作品は何人かのストーリーが平行したまに交差して進む作品とか、あるいは作品間で登場人物が交錯して色を添えたりするのが特徴で有名ですが、その面白みを作品全体に織り込んで、それをメインに押し出してる作品。 読みながら時々頭が逆行したりするくらい複雑ですが、面白い! 中でも気に入った一行。 「俺たちが日常的に殺しちゃってるもの、そういうものに限って神様だったりするんだ。」 息を飲むような意外性や、鳥肌が立つような衝撃がある作品群とは色合いが違いますが、違うジャンルとして大満足な一冊でした。

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2013/02/11

久しぶりに伊坂幸太郎サンのこの作品を再読。お得意の伏線回収が、とにかくすごい。 噂話や、奇妙な人との遭遇、賭け、謎、色んな要素がぐるぐるに混ざり、最後に繋がる様は、見事。 他の作品にも登場する黒澤、この作品では同級生と再会。彼がいるからやはり面白い。 無職の男性、豊田が最後仕事を...

久しぶりに伊坂幸太郎サンのこの作品を再読。お得意の伏線回収が、とにかくすごい。 噂話や、奇妙な人との遭遇、賭け、謎、色んな要素がぐるぐるに混ざり、最後に繋がる様は、見事。 他の作品にも登場する黒澤、この作品では同級生と再会。彼がいるからやはり面白い。 無職の男性、豊田が最後仕事をもらうか犬かの決断を迫られたとき、犬を選んだ場面は唯一といっていいほどの優しい展開。実はその犬には当選し宝くじが首輪に挟まっている。望めばなかなか手に入らない。無欲の勝利。 でも、神様の解体をする信者や、殺害を計画する不倫カップルがどうにもどよんとしていて。 展開は斬新だけど、後味はなかなかあまり宜しくない。

Posted byブクログ

2013/01/28
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年末年始☆自分内伊坂幸太郎フェスティバル開催中・第5弾 (いつまで年末年始の気分なんだ)  5年ほど前に文庫版を読んだときの感想はこちら。  ちなみにこのときは風呂に文庫本を持ち込んで読んでて、途中でやめられなくなって、のぼせて、風呂から出て読み続けて、今度は冷めて、また入って……を繰り返し、結局全裸のまま読み終えたのでした。(笑) http://booklog.jp/users/mashoko/archives/1/4101250227  文庫版は所有しているのだが、わざわざ図書館でハードカバー版を借りてきたのは、文庫版の解説にあった「二〇六頁下段に名言がある」を確かめるため、そして純粋にもう一回読みたいので、どうせ読むならハードカバーのほうで、と思ったからだった。  以前文庫版を読んだときは、もう少しライトな作品だったという印象があった。ハードカバー版のほうがヘビーというか、少しトーンが落ち着いているような印象を受けた。「二〇六頁下段の名言」が文庫化の際の改稿で削られたのも、もしかしたら少しライトテイストにしようって方針があったからなのかな……いや、純粋にハードカバーのほうが重くてデカいからそう思っただけかもしれないが。  わたしの記憶力はニワトリクラスなので相当忘れていた。  黒澤と画廊のイヤなおっさんと外国人の女の人がスケッチブック持って立ってた、しか覚えてないくらいだった。それゆえに二度目も相当楽しめた。  次々回収されていく伏線にまたも舌を巻いた。  アホでよかったです。  ああー、黒澤かっこいいなあ、やっぱり。自宅のサイドボードのセンスは悪いらしいけど。  また出てきてくんないかな、と思ってしまう。  妙齢の女性(当時)も裸で読んじゃう名作です。オススメ!

Posted byブクログ

2013/01/02
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

伊坂幸太郎4冊目。 3.8点ぐらい。 登場人物が多くて、最初把握するのがちょっと大変だけど、 そして時間軸も入り組んでるけど、 最終的にはすっきり。 ホントうまくできている。 ちょっとグロテスクなシーンは嫌だった。 今まで読んだ本より前の作品だけど、 知ってる人がところどころ出てくるのがおもしろい。 順番に読めばよかったな。

Posted byブクログ

2012/11/01

時間の前後や、登場人物がたくさん出てくるので、伏線やそれぞれの人生が重なる瞬間が、あぁあれね!とすぐに思い出せない箇所が何カ所かあった。 のんびり読んでしまったことも原因だと思うけど。 でもその絡み合いが面白く、最後も清々しい終わり方でよかった!

Posted byブクログ

2012/08/29

泥棒、新興宗教信者、リストラされた男、愛人の妻殺害を目論む女 などのエピソード。 終わりが近づくにつれ話が繋がっていき、最後にパズルのピースがピタリとはまる感じがよかった。 東野圭吾のナミヤ雑貨店の奇跡を思い出した。こっちの方が先だけど。

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2012/06/27
  • ネタバレ

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時間差のトリック。 最後のほうでそれが明かされた途端に、いつものようにパタパタと物語がつながりはじめる。 ただ今回はすんなりすぎな感じもしてちょっとアレレ? ストーリー的には皮肉っぽくもありつつ、それでも基本的に視点が優しいのがいいです。

Posted byブクログ

2012/06/07

「読み終わると爽やかな気分にさせられる」というのが、自分の中での著者の作品の共通の印象です。 本作も読後は「爽やかで痛快」、そんな気分になりました。 爽快感とはかけ離れている、バラバラ殺人やら強盗やら泥棒やら、異常な場面が次々と展開されるのに不思議なものです。 後半になってから...

「読み終わると爽やかな気分にさせられる」というのが、自分の中での著者の作品の共通の印象です。 本作も読後は「爽やかで痛快」、そんな気分になりました。 爽快感とはかけ離れている、バラバラ殺人やら強盗やら泥棒やら、異常な場面が次々と展開されるのに不思議なものです。 後半になってから、前半に思い描いた何気ないシーンが別視点で繋がるのを知った時は、ただただ感心させられました。物語の全員が何かしら繋がりを持っていますが、それぞれは自身の世界の中では自分が主役です。 個々の目の前で起きる不思議な現象の数々に一喜一憂する登場人物と、その姿を眺めている読者の立場は、エッシャーのだまし絵を見ている人と中の兵隊の関係と一緒ですね。

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2012/05/24
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新しい感覚のミステリーだと思った。 殺人事件が起こり、その犯人が分かるのだが、それはあくまで物語の1つのピースであって、物語の全体像はそのピースも含めて、5つのピースがそろわないと分からない。 また全体像が出来あがっても、それぞれの登場人物の抱える問題が解決していない部分もいくつもあり、そこにリアリティを感じた。

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2012/05/13
  • ネタバレ

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映画を先に見た。 http://booklog.jp/users/huitaine/archives/1/B002M2DUU6 映画は酷い出来だった。小説を読んでみて、こんな話だったのかと驚いたほど。 映画のレビューで、原作は複数の主人公たちのエピソードが交錯し 最後にぴたりと嵌るのに、この映画は…というものが多かったが 成る程、素晴らしい構成の小説だった。 何度も描写されるタワー、エッシャー展。 時系列通りに展開されるわけではなく、だからこそ 各人物が大なり小なり関り、読んでいてはっとする気付きが そこかしこに散りばめられている。 なにも解決していないし、結末も描かれていないのに なんだか全てがそれなりに一段落を迎えて なんとなくうまくまとまったように思えてしまう、 確かに読後の爽快感のある不思議なお話。 人が死んだり自殺したり、殺人を企てたりと、けして爽快なお話ではないはずなのにも関わらず。 ラッシュに様々な意味があると辞書からひいておいて、 最後に”ラッシュライフ--豊潤な人生”とまとめる。 本を閉じて最後にもう一度見る表紙のエッシャーの絵が感慨深い。

Posted byブクログ